往路二日目編
9月30日午前8時起床。
台風一過とはこのことか、さわやかないい陽気になっていた。
PAのすばらしいところはトイレ完備というところだ。
外に出て大きく伸びをした。
睡眠時間は少なめだけど、体力精神力は十分に回復。
用を済ませると、早速エンジンを始動した。
目的はコーヒーを飲むため。
昨日のコンビニで朝食用にパンを調達済みなので、これをメインにモーニングコーヒーと洒落込む!
この時のために、車の電源でお湯を沸かせるアイテムを調達していたのだ。
用意しておいた水を入れて湯沸しスタート。
外に出て一服。
まだかな~。お湯を確認。まだだよね。
ちょっと体操ふうに体を動かす。
まだかな~。ぜんぜん沸いてきている気がしない。
そ~だ、今日のルートチェックしよう!
カーナビの画面をグリグリ動かしてのルートチェック、
まずはこの先のICから降りて1号線を走ろう。
それから一気に走り抜けてその先は名古屋。
昨日の悪夢がよみがえる。
名古屋って人口多そうな響きだよなぁ……、
ここは高速乗ってパスだな!
実にポリシーがない。
んで、その先で降りて、名古屋をかわす!
いいじゃないか!
実に見事に地図上を走り抜けてことに気分をよくして湯沸しアイテムをチェック。
……、水だね?
スイッチを入れてから優に30分以上経過!
ふと思い至る。
電圧足んないんじゃない?
いや、それは無いから。
って言う未来の自分の突っ込みは無視し、水が入ったまま、電源を入れたまま固定。
動かないようにセットして出発することにした。
高速道路を降りて1号線に合流する。
ここも怖い!
何なんですか?この流れの速さは!
高速道路かと思いたくなる道幅。
そして一般道だと信じたくない速度で車が流れる。
とてもじゃないけどさ、速度を落として走る勇気ないよ?
車と車の距離が詰まりすぎてないか?
あれ?
前のトラック変な動きしたぞ?
トラックの動きに気をとられたことが災いする。
トラックは障害物をまたいで通過したのだ。
って、なにアレ!
鉄骨積んだトラックが、鉄骨動かないようにワイヤーで固定するよね?
その時、ワイヤーをきちっと締めるために、レバーの付いたラチェット式の道具を使うんだけど、
何でそんなものが国道に落ちているんだ!!!
当然のように避けられませんよそんなの!
覚悟する間もあったように記憶していない。
ガガン!だか、
ドゴン!だか、
今まで聞いたことの無い音がした記憶が残っている。
当然その後あのブツが、誰にどういう迷惑をかけたのかは知らない。
言えることはものすごく驚いたことだけ。
ドキドキが納まらないが、とりあえずやるべきことをやる必要がある。
路肩によって車両チェックするのは車の流れが怖いので保留。
まずはバランス。両手ばなしを敢行する。
まっすぐ走ってくれている。
ちょっとハンドルを左右に振ってタイヤの状態を確認。
パンクしているようにも思えない。
たぶん大丈夫。
大丈夫なんだろうけど、走っているとどんどん心配が膨らんで、
耐え切れなくなったあたりで、コンビニに立ち寄った。
奇跡的に損傷は無かった。
が、湯沸しアイテムからは大量の『水』がこぼれていた。
新品即お亡くなりのようだ。
水をふき取ると、中身を空にして後部の荷室へ放り込んだ。
地味にフキフキして、カップラーメンと朝食の追加を購入して再出発した。
パンとおにぎりを頬張りつつ、名古屋が近づいたあたりで高速に乗って名古屋市街を回避した。
たぶん岡崎あたりで乗ったんだと思う。
何のトラブルもなしに小牧?で降りるあたり、今日の厄払いは終了ってところだろう。
大垣市を経由して琵琶湖を左に見ながら北上する。
そのころになるともう昼飯の時期だ。
左に飯屋があったら寄るんだ~。
っと、決して車通りが多いわけでもないのに(少なくも無かったが)、贅沢を言うものだから、
次々と見落としていく。
午後2時を回ろうかという時間には、福井県に侵入を果たしていたが、いまだ昼食にはいたっていない。
だがしかし、俺はカップラーメンを買っているのだ。
忘れてはならないアイテムであるヤカンは途中のホームセンターで購入している。
どこか公園みたいなところの駐車場で食べるんだ~。
あまり人気が無いほうがいいよね。
なんか変だし。
理性が中途半端に邪魔するので、食事の場所が見つからない。
結局、お土産屋さんの駐車場で食べることになった。
カセットコンロの下に板を引いて防火完了!
さっそく湯を沸かす。
まあまあ、見事にすぐ沸くこと。
おかげで、窓が曇ってしまった。
窓を開けて換気完了、沸いたお湯で食べたカップメンはうまかったですよ。
おかしいな~、ご当地のうまいもの食いまくりツアー
って脳内のどこかにあったんだけど、
いったい、いつ、どこで、ご当地のうまいものを食したのだろう?
食事を済ませたら次は風呂だ。
午後3時に風呂に目的を定め動き出す。
ただし、山陰限定。
カーナビ様にご教授願い抽出された浴場は……。
京都だか兵庫の特殊浴場……、特殊って何じゃ?
セットして走り出す。
特殊ってなんだろ~。
ジャングルみたいな風呂かな~?
まさか、獣が檻の中に入って吼えてるそばで、体洗うのか?
イヤ待て待て、そんなのニュースになるって。
って事はだよ?
いろんな特殊な風呂があってだな、宿泊までできてしまう総合レジャー風呂か?
ん~、いいな~。
風呂入って寝る。
いいシチュエーションじゃないか。
特殊~欲所~。
一人であまりにも暇なので変な節をつけて歌いながらの旅。
特殊~……!!
京都に入ったあたりで頭の片隅にあった違和感というピースがカチッとはまった。
違うじゃない!
アレ風呂じゃないじゃん!
電光石火で風呂をあきらめて、予定ルートに戻った。
夕食は腹がなかなかすかないので、コンビニでサンドイッチとおにぎりとサラダを購入、
ついでに明日のカップメンを仕入れ、鳥取市を少し過ぎたあたり(と思う)の道の駅みたいな四角く大きな駐車場のハシで食事して寝た。
時間は……、何時だったか覚えていないけど、トラックのエンジン音がやけにうるさかったな。
記憶があいまいになっている部分もあるけど、
意外に覚えているものです。
今では楽しい思い出です。
さて、この駄文に、もうしばらくのお付き合いを。