冬のホラーと、なろうラジオ大賞のボツネタ
冬のホラー、一つ完成したよ。絶対に無理して読まないように。童話とかほのぼの話を書きながら、ホラー書くのは頭が痛くなる。創作を越えた現実の事件がヤバいものが出始めて、怖さで負ける?
コロン様のホラーには怖さで負けた。リアル感が断然違って、脳内で置き換えやすいから余計怖い。流石だと思う。私も少しは怖いの書けたはず。
投稿した冬のホラー、季節感は描写ないから薄い。アドベントカレンダーはクリスマス前によく見るので冬の風物詩としてオッケーかな。主催者から評価得られるといいけど厳しいだろう。もう一作はそこまで怖くないと思うが、まず期限までに完成へと持っていけるかどうかな状態。
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下記は、なろうラジオ大賞作品ボツネタ。千文字なのだけれど、オチが弱いのと、ダイエットさせるくだりが入らないので止めたもの。はい喜んで、を使いたかっただけの話。
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・散歩をしていただけなのに
歩き慣れ始めた散歩道。ふと見上げた夜空の月が美しくて‥‥。
「月が綺麗だ。ずっと眺めていたいな⋯⋯」
思わず声に出た言葉。寒い夜風の吹く中、僕は散歩をしていただけ。
「はい、喜んで」
僕の独り言に返事が聞こえた。流行りのタイトルかよと思った。
「君は誰だ。何に喜んだ?」
「貴方に乾杯。まさか私とは遊び?!」
急に現れて膝から崩れ落ちる女性。ノリと会話が噛み合わないのは、この寒空の下、パンクなバニー姿で酒臭いせいだ。
あまり関わってはヤバい予感がして、僕は少しずつ距離を取る。
「貴方‥‥私を呼んでおいて、捨てるの?」
呼んだ覚えはない。あと酔っ払いに寒風は危険だぞ。
「わかった。このコートをやるから今夜の事は忘れてくれ」
僕はコートのポケットから必要なものを取り出して、彼女に着せた。
「手切れ金のつもりかしら。貴方の温もりが幸せね」
寒い‥‥そして怖い。放置して逃げるのも気が引けるが、怖いお兄さんが来そうだから退散する。
明日からこの眺めの良い散歩道は使うのを止めよう、そう決めた。
夜の散歩は僕の日課だ。健康診断の結果、運動不足を指摘され始めた。スポーツは苦手でも歩く事は出来る。
翌日、僕は明るい商店街へと向かう。繁華街は避ける。
「おっ、福引がある」
月旅行とは行かないが、特賞は夜の月が綺麗な温泉旅行だ。
財布に適当に仕舞った福引券を数えてみる。二回分あったのでさっそく参加した。
カラカラカラ⋯⋯ポトッ。
一回目は五等、ハズレのポケットティッシュだ。特に期待せずに、二回目を回す。
カラカラカラ⋯⋯ポトッ。
──カランカラン、大当たり〜
今年最後のツキが綺麗に決まり、温泉旅行となった。
「呼びました? あっ温泉! 一緒に行こうか」
「何でそうなる。今日はピンクか⋯⋯」
昨晩は黒、今日はピンクなパンクなバニー。コートは僕のを使っているが、変態感がアップして気が引ける。
「私の名前を呼ぶから来たのよ」
彼女の名前は月垣 麗。言ったよ、何度か言った。
「君は『つきがきれい』と言えば誰でも、どこにでも現れるのか?」
くしゃみやあくびよりマシだが、似たようなものか。
「貴方の所だけね」
そうか、君は小学校で飼っていた兎か。飼育当番の作業中に眠ってしまい閉じ込められてしまって、一緒に月を眺めた‥‥。
「何それ、違うよ?」
「えっ? じゃあ君は‥‥」
「貴方が良く買う唐揚げ屋の看板娘よ。婚約者ね」
良いお嫁さんになるね、などと店主と交わした冗談話が本当になるとは。
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