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バカ親

私はなろうで執筆している。そして、たまにそこの公募にエントリーしている。

だから、やらない人より、原作者になる可能性はあるわけだ。

そうなると、コミカライズされる可能性もある。


が、そんな消費税より少ない確率のリスクを考える事はなかった。

私にとって、一時先行までが一番の山場で、気がつくと、もう、そこから先の賞についてなんて考えなくなっていた。

私の参加の複賞は、モチベーションをあげるとか、PVを増やすとか、読者の拡大くらいなもんだ。

そこで完結できれば、天岩戸のように固い『ユニークユーザー100未満』が一週間、違う数字が見られる…くらいなものだ。でも、私には富士山のご来光くらい神々しい一瞬だ。


だから、考えた事はなかった。自分の作品が改変される…そんな事を。

でも、確かに、確率はなくもない。


私が嫌な改変ってなんだろう?

想像してみた。


やはり、性的な表現の加算だろう。

私は高校生の文芸部の小説を書いている。

ある日、それに青年漫画の担当者から連絡が来る…

噂によると、赤字で運営からのメッセージで知らされる…それが始まりらしい。

なんでも、青年漫画の担当さんが原作として使いたい…との事。


そんな事があったら、死ぬほど嬉しいんだろうなぁ…

まあ、100万円の宝くじが当たるくらい、確率無いけど。

で、みんなに報告、で、契約をする。

ここで、改変についても確認される。

私はきっと、有頂天で、何も考えずにサインする。

著作権が帰属されようが、改変されようが、とにかく、コミカライズなのだ。

三万字1円の私の小説が、五万円で売れたのだ。


泣く。五万倍の数字に、今までの独り作業が報われた事に…

そして、この金で、名古屋に行ってモーニングする!克也にお土産の肉を買える!


そこまでは、恥ずかしいが素敵な空想だった…

あまりにも、現実的ではなく、夢から覚めると悲しくなるので考えたことすらなかった。


コミカライズ…


でも、今回はバットエンドを考える。

一番嫌なのは…やはり、キャラクターの少女に何がされることだ。


普通に言葉でふられて傷つくヒロインを皆で励ますエピソードがあるとする。

ここを、言葉でなく、惨たらしい性加害でエロく表現されたらどうだろう?


そう考えた瞬間、物凄い嫌悪感が走った。


担当に連絡する…少し遅れて返信が来る。

これは青年の為のコミックだから、多少、刺激がなければ売れない。

改変については事前に確認している。


こう言われたら、ぐうの音も出ない。

全く、その通りだ。

私の記憶のエロ画像と想像力が、ひどい姿をさらしたキャラクターのむごい姿を脳内展開する。


そう、青年漫画を売るのだ。

だから、刺激的な内容でなくてはいけない。

身内なら、目を覆いたくなる辛い場面が誇張されて、ゆっくりと、これ見よがしに世の中に広がって行く。


ここに来て、自分の作品のPVを思い出した。

たまに休載するこの話を…投稿すると必ずし読みに来てくれる人がいる。

何時でも…必ず。


少ないと言っても、ブックマークをしてくれた人もいる。

たまに、様子を見に来てくれる人…


3年書いてる作品だった。3年…ヒロインが成長するのを見守っていた。

大切に育てていた、地域の少女を…5万円で風俗に売り飛ばしたような…嫌な気持ちが込み上げて、涙まで出てきた。


ここに来て、私は、自分が思うより、自分の小説のキャラクターを大切に考えている事に気がついた。

富山の町おこしの設定だから、その地域の人にも申し訳ない気持ちも襲ってくる…


5万円。なんか、パパ活の相場みたいな金額が、心を塩で揉まれたように痛みを加算させる。



小説家…売れようが、そうでなかろうが、想像力の塊なのだ。


その後、乱歩の作品などを考えてる関係で、素人女性の作り出す、素朴なキャラクターを凌辱して楽しむ…秘密クラブに話は展開して、自分で呆れてしまった。


原作者は親である。


よく言われる言葉だけれど、親だからって、子供を幸せにするとは限らない。

実際、ドイルは面倒になってホームズを一度、殺しているし、

若草物語の最終シリーズの作者のあとがきで、町ごと爆破したくなった…と見たときは衝撃だった。


世の中には、バカな親は沢山いる。

現実と空想の境にいる存在の事ならなおさら。


この例では、誰も悪くはない。

確かに、青年漫画の改変なら、あり得る話だし、少なくとも、着替えや風呂シーンは覚悟するべきだ。


ただ、自分の空想の産物だからこそ、たまには、こうして、様々なバットエンドについても考える必要はある気がする。

 日頃の生活に追われて、見忘れてる事が沢山あるし、物語のキャラクターは、自分の心の分身であったりもする。

 


親と言えば、このような件で、親やリアルな友達に相談しても、殆どは丸め込まれる。


相手は立派な出版社

みんなに迷惑がかかる

また、書けばいいだろう


物語のキャラクターに、思い入れの無い人間に相談すると、ハートブレイクしてしまう。

日頃から、ボヤいたり、相談できる場所を探すのも良いのかもしれない。


まあ…契約してくれる人が現れないだろうから、考えるだけ無駄なんだ…いや、私はそれも小説のネタに出来るのか…


まあ、なんでも考えるのは、小説を書く分には損はないのだと思う。


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