本音と建前
色々、考えることがあった。
エッセイとはいえ、実在する人物の名前を出して
もよいのだろうか?とか。
最近は、ネットでの言動に、芸能人と言えど厳しい目で見るようになっている。 ひどいものは裁判沙汰になったりもするらしい。
とはいえ、素人の小説書きが、実在する女優さんの名前を出して希望を書く行為でそこまで酷いことにはならないと思う。
なぜなら、我々が夢を見なければ、物語は生まれないし、物語がなければ女優と言う職業は成り立たない。
飛んでもない…地上波で放送できないような内容でも内限り、ファンが許容できる雰囲気の物語を語るのは大丈夫だと…そう信じていた。
でも、名前を実際に書いてみて、それを投稿して数日間…ここで気がついたのだ。
あの女優さん…こんな役は本当は嫌いだったらどうしよう?
そんな事は考えたことはなかった。
私はあの女優さんが大好きで、彼女の名前が出ているだけでドラマを待ちどうしく思う…
いろんなトーク番組を見て、彼女の話をテレビで見た。
ぶっちゃけたトークを聞いて…彼女をまるで友人のように…テレビと言う箱にいる家族のように思っていた。
けれど、それは本当に、彼女自身の姿なんだろうか?
ここに来て、女優さんはお金を貰って我々に夢を…イメージを売る職業だと実感した。
地上波のテレビのトークショーやバラエティ番組で、本心なんて語るとは限らない。
女優は、イメージを売る。
イメージにそった話をするのが普通だ。
基本、私クラスの人間は、そのイメージで十分なのだ。
これが、例えば田舎の喫茶店で、仲の良い友人との馬鹿話なら、
「私ね、昔見た漫画のドラマ版をあの女優さんでみたいのよ。」
「なに?」
「うん。年老いたスターの最期の舞台のあの漫画…あれの新作のドラマ版がみたいのよ。
でね、私一人でテレビ局に希望を出しても読んでも貰えないでしょ?携帯をスマホに変えたし、思いきって小説を書いてみようと思うの。」
「まあ!」
「そこで、評価とか、いいねを貰えたら、夢が叶うかもしれないじゃない。」
「それ、楽しそう。応援するわ。」
「ありがとう。私ね、あのドラマの役者さんとのラブロマンス…死ぬ前にみたくて」
「うんうん…ジレジレだもんね。ふふっ。たのしみね。」
「うん。ドラマじゃ、絶対、やらないでしょ?そして、フェイドアウトするのよ…誰かが亡くなって…
でも、それ、寂しいじゃない?」
「そうね。最近は、知らないうちにドラマ、終わるものね。」
「あの話だけは…夢のような…素敵なエンディングを想像して、見てから死にたいわ。」
「あら、死ぬなんて、まだまだ若いじゃない!あのドラマも…続き、あるわよ。」
てな感じで話す分には問題はない。
それが、ラジオとかで取り上げられるのも…
でも、こうして、書いてみて、ネットでは、書いて良い場所と違う場所がある気がしてきた。
女優さんは、建前の美しい姿だけを私に見せている。
私は彼女の本音を私は知ることなく死んでゆくに違いない。
そこに気を使う…
小説と、脚本の違いをそこに感じた。
と、言うわけで、ここからはイニシャルトークにして、ゆっくり改編しようと思う。
そして、いつか、願いが叶う場所にたどり着けたなら、その時、堂々と名前をあげたいと思う。
でも…わりとそれは難しい。