『子供とサソリとプレスマン』
子供が、刈り入れ前の田んぼで、プレスマンを拾っていました。この場合、プレスマンは、何かの比喩になっていると思っても、そのまんまプレスマンだと思っても、どちらでも構いません。お話というのは、読み手に読解の幅を与えなければいけませんから。
何十本かのプレスマンを集めた後、子供は、一匹のサソリを捕まえました。いえ、子供は、プレスマンだと思って、サソリを手に取っただけなのですが。
サソリは、子供の手の上で毒針を持ち上げながら、子供に向かって言いました。
「プレスマンを逆さに持ってノックすると、先端が指に刺さって痛い思いをするけれど、俺の毒針は、お前が何もしなくても指に刺さる。そうして、二度とプレスマンをノックできなくなるぞ」
教訓:要するに、死んでしまうので、サソリを素手で持ってはいけない。