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今日だけは

作者: 高山 月緒

 キャップを押してシャンプーが出てこなかった事で、きらしていた事を思い出した。

 仕事終わりには詰替を買うことを覚えていた。スーパーに寄った時、好きなお惣菜を5割引で手に入れられ、浮かれて詰替が頭の中から綺麗に消えてしまっていた。

 シャンプーはないが、石鹸とリンスはある。

 明日は絶対忘れないと決め、髪を石鹸とリンスで洗うことにした。

 髪がいつも以上にごわついて仕方なかった。

 今日だけの我慢と不満を飲み込むことにした。

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