食事①
「さっ、着いたぞ…」
「カピ丸さんありがとー!!」もふもふ
「……おぶっ…」
なんつースピードだ…内臓全部ぶちまけてしまいそうな気分だ…おごぇ…
「さっさと離れろ、エルルよ」
「えーまだもふもふしたいですー」もふもふ
「たくっ…おい、ロキオンさっさとつれてけ…ってお前また酔ってんのか…いい加減慣れろよぉ」
「無理っすよ、早過ぎますもん…おぷぇ」
「ろ、ロキオン君顔真っ青!?えーとえーと…あった!」
「うぷっ…それはなんですか…?」
「薬草とか煎じた酔い薬!これ飲んで!」
「ありがどうございばず…」
マジエルルさん天使…可愛さと薬のおかげでだいぶ酔いが収まって来た。
「ふぅ…カピ丸さんありがとうございました。またよろしくお願いしますね?」
「おぅよ…次までにちゃんと訓練しとけよ。それとエルルもいっぱい食って大きくなれよ」
「はい!分かってますよー」
「(カピ丸さんって何歳なんだろ)それじゃまたいつか【帰場陣】!!」
俺は剣を掲げ、カピ丸さんの住処へ通じる転移魔法を開いて送って返した。カピ丸のアシストがあるからそんなに負担が無くて嬉しい。
「さてと、依頼報告しますか!」
「そうだね!」
こうして俺たちはギルドの中に戻って行った…
ざわざわ…ざわざわ…
ギルドの中ではいつも通りの騒がしさがあった。ギルドの依頼ボードを見ている人や依頼に一緒に行こうと待ってる人、もしくは飲んだくれてる人も結構いた。
依頼報告するカウンターにはまたエルミユちゃんがいてくれた。
「やぁエルミユちゃん!」
「あっ!おかえりなさぁい!ちゃんと倒しましたか?」
「ただいま!えーと、ロキオン君が動きを封じてくれたよ!」
「殆どはエルルさんの氷魔法で封じてますよ」
「えへへぇ…そんな事ないですよ」
「ほぇぇ…ではそのブラットサッカーはどこに?」
「表にあるから持ってこようか?」
「いえ!私が確認してきますね!」タタタッ
グプァッッ…この2人のロリを目の前にして俺は吐血をせずにはいられん!!だが目の前で実際に吐血をすると結構心配されちゃうから今は心の中で吐血をしたゴプァァァ!!!
「はい!確認してきました!」タタタッ
「ごふ…ゲフンゲフンッ!あれで大丈夫だったかな?」
「風邪ですか…?ともあれ、あれで大丈夫です!なのでこちらが今回の報酬の1400Fです!それとブラットサッカーはどうされますか?」
「ありがとう、ブラットサッカーは引き取ってもらえるかい?」
「分かりました!あの大きさの氷漬けブラットサッカーなので200F追加しときますね!」
「ありがとう!エルミユちゃん!」
「いえいえ、完品であのサイズを捕獲したのだからこれくらいは当然ですよ!それでは!」
いやーかなりラッキーだった…大型とはいえ所詮ブラットサッカーなのに200Fも色を付けてもらってしまった、なんならタダで処分でも儲けのつもりだったけどなぁ。思わぬ臨時収入だ!エルルさんに特大サイズカピバルを送っとこう。
「さて、ご飯にしましょうエルルさん」
「そうだね、疲れたしお腹ペッコペコ!」
ギルドの中の食堂に向かう、ここの食堂は結構広くてギルドメンバー以外の人もチラホラいるし、よく商談を持ちかけられたりする。言わば情報共有するスペースみたいな感じだ。
目を走らすと御誂え向きにテーブルの一角が開いてた。そこに2人で向かう。
「んじゃ俺が料理取ってきますよ、何がいいですか?」
「んーと…今日はマギフラワーのサラダとターキィシチューにしようかな、ロキオン君は?」
「オブァッゲフンゲフンッ…そうですねぇ、俺はテールステーキにします」
「んふふ!よく食べるね、流石男の子!」
「ゴフッ…いってきます」
エルルさんの可愛さでヤバい、まぁそれは置いといてエルルさんはテーブルに、俺は注文カウンターに向かう。注文カウンターには蜘蛛獣人のアリィマさんがいた。ちなみに俺のセンサーには反応しない。
「やぁアリィマさん!」
「おっロキオンか、何にする?」
「えーと、マギフラワーサラダとターキィシチュー、それとテールステーキお願いします」
「あいよ、サラダとシチューにステーキっと…もしかしてこのメニューを見るにあんた肉しか食わないつもりだね?」
ぐぬっ…図星を突かれてしまった…
「うっ…その通りです、はい」
「だめだよー?ちゃんとエルルちゃんみたいにバランスよく食べなきゃ」
「ぜ、善処します」
「まったくもぅ…まぁいいさ若いし、ちょっと時間かかるから待ってておくれよ」
「はーい、待ってる間ちょっと離れますね」
この隙にエルルさんとの約束を果たすとしようかな…
食事②に続きます
補足
1Fは大体100円程度の価値と考えて下さい。物価のバランスはまぁ大目にみて下さい。