遭遇
「…と言うわけで、この依頼を受けるよ」
「はい!承りました!」
可愛い…やはり幼女は最高だぜ!
実はこのギルドの依頼カウンターに居る、受付嬢は何を隠そうまたもや幼女なのだ。彼女は猫獣人のエルミユちゃん。 元気はつらつとした歳相応の可愛い子だ!猫獣人だからかは分からないが同年代の子より少し体が大きい。
「では依頼を完了しましたら、いつも通り証拠となる様な部位を持ってきてくださいね!」
「了解したよ、行ってくるねーエルミユちゃん」
「はーい!行ってらっしゃいませー!」
外に出るとエルルさん、俺のパートナーが待って居てくれた。
「準備できました?」
「杖も用意したし一応いくつかの魔法薬も用意したよ〜」
「ブラットサッカーに噛まれたら腫れそうですもんねぇ…」
「大丈夫!(たぶん)全部治してみせるから!」
「やっぱり頼りになりますね、エルルさんは」
「そ...そうかなぁ///」
そんな話をしながら俺たちは森へと足を運んで行った
ーー少し歩き、森の前に着く俺たち
「さてと…ここからですね」
「うぅ…ジメッとしてる…」
確かに薄暗くジメジメとしている。これならブラットサッカーものびのびと過ごすことができるだろう。
「依頼書によるとこの奥で巨大ブラットサッカーに会ったみたいですね」
「うぅぅ…ますます暗いなぁ…炎つけるね?」
「分かりました、お願いします」
「じゃあ行くよ…【ファイア】!」
そう彼女が唱えると小さな炎が俺たちの周りに浮かんだ。小さな炎を生み出す【ファイア】と言う魔法、攻撃には使えないけど野営の為に使える汎用性の高い基本魔法の1つだ。
辺りは少しだけ明るくなり心なしかジメジメ感も薄らいだ様だ
「かなり奥まで来ましたね…」
「そうだね…」
「そろそろ……っとこれは?」
俺は地面に落ちてる手のひらサイズの赤い物体を拾う。
「これは…」
「一応ブラットサッカーだね…けど小さいね」
「そうですね、しかもなんか萎びてるし」
「一応生息域に来たって事で良いのかなぁ?」
「恐らくそうでしょうね、一応剣を抜いておきましょう」
俺は萎びたブラットサッカーを小脇へ捨てた。
幾らか進むとそこには開けた場所があった。
そこだけ木が生えてなく、水が湧いているところがあり休憩にはもってこいな感じだった。
「少し休みましょうか?」
「そうしよう、疲れましたぁ…」
彼女は結構疲れている様だ。無理も無い、いくら魔法が得意でも身体能力はまだまだ幼女なのだ、この鬱蒼とした森の道はとても疲れるのだろう。
「【ファイア】…っと少し木を加えて……【ウォータ】…」
俺は魔法で火を起こしてお湯を沸かした。そしてそのお湯でお茶を淹れた。
「お茶どうですか?」
「ありがとう、体があたたまるよぉ」
「それは良かーー」
ギキィィイィィィィイイィィィ!!!!!
何かを引っ掻く様な巨大な雄叫びと共に其奴は現れた……
補足
エルルさんは前回の幼女エルフと同一人物です。