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ロリコン魔法剣士の大成功譚!  作者: スザクヌス
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巨大トゲうさぎの解析

ーー制作練ーー


ここは制作練、魔物の解体やギルドのメンバーの武器防具の修繕、依頼品の作製などの作業をする場所である。鍛治などで炎を使うため他のギルドの施設とは別に独立して建っている。


入り口から入ると右に錬金術を行う為に使う道具が沢山置かれた部屋があり、今も爆発音が聞こえる。左に鍛冶に使う炉や金床がある部屋があり、鉄を叩く音が響いてくる。

奥の方はそれ以外の作業用の部屋などがあり、二階以降は個人の部屋や素材の保管室などになっている。


「えーと...多分こっちの素材置き場かな?」

「あのトゲうさぎ凄かったねぇ……」

「ええ…今でもあれがトゲうさぎとは思えないですよ」


エルルさんと話をしながら錬金術関連の素材置き場に向かう、そこで色々と調べてるらしい。


「失礼しまーす…」

「…ん?……あぁロキオンとエルルか」

「こんにちはジャンジラさん!」


素材置き場の中では様々な魔法道具を身に付けた男の人が居た。彼の名はジャンジラ、このギルドに所属してる錬金術師であり魔術師だ。若い風貌をしているけど結構歳をとってるらしい。


「ここに来たってことは……トゲうさぎの事だな?」

「マスターがここで調査をしてるって教えてもらったので来ました」

「マスターからね……なるほど」


辺りを見渡すとジャンジラの持ち込んだ魔術や錬金術の道具で簡易的な実験室に変わっていた。なんか大量のフラスコにカラフルな液体が満たされてたり、謎の機械がカタカタ振動したりしている。


「これってなんですか?」そーっ

「触るんじゃ無いぞ、下手したら爆発するからな」

「ふぇっ!?」サッ

「ちなみにこれは【マジックアナリシス】素材を分解して元々何からつくられたか調べる奴……なんだが…」


そう言うとジャンジラは一枚のメダルを取り出した、大きさは手のひら大で見た目は黒い面と白い面それぞれに複雑な模様が描いてある。


「これは……?」

「これはトゲうさぎの中に入っていたものだ」スッ

「これが!?」

「そうだ……これがトゲうさぎを巨大化させ強化したと考えられる、何故ならーー」


ジャンジラがテーブルの上の布を取ると、そこには若干萎びたそこそこのサイズのトゲうさぎの死体が載っていた。


「こいつがお前らの報告した個体だと思われる」

「えっでも全然小さいですよ!?」

「ガッジ達が言うには元々こいつは人が縦に2人並んだ位の大きさだったと報告している」

「確かにそれ位大きかったですけど……」

「どうやら倒した瞬間に縮んだらしい、恐らく絶命と同時だと」

「なるほど……」

「話を戻すぞ、このメダルがこいつを強化したと思う根拠はいくつかある」


ジャンジラの説明によると

1.このメダルはとても魔力を通す素材で出来ている

2.メダルが埋まっていた場所が内臓とほぼ同じ深さまで埋まっていた事

3.まだこのメダルに魔力が残っている事


「ーーつまりまだこのメダルは能力を発揮しているけど、トゲうさぎが死んじゃったから発揮する場所が無くなったって事?」

「そう言う事だ、魔力が一部分にこれだけ残留しているって言うことは魔術的作用があるはずだ」

「なるほど…ちなみに人には使えませんでしたか?」

「恐らく使えないだろう…と言うのもこのメダルは元々何か発してる魔法物品を、上から歪曲させて狙った効果を引き出してると考えられる」

「歪曲?」

「術式が全部発散とか縮小とか歪曲なんだよ、何重にも何重にも掛けられていて正直元の魔力殺しすぎだろ!って思ったくらいだ」

「それであの効果ですか……」

「あぁ……それが一番恐ろしい事だな、しかもさっきの機械で調べたがメダルが未知の素材で出来ていた…あれだけ魔力を通す素材も珍しい」

「ふむふむ……」

「とまぁこんな感じだ、メダルの方はほとんど調べ尽くしたから持っていっても構わない」

「ありがとうございます!これを手掛かりにしたいと思います」


ジャンジラからメダルを受け取った、ジャンジラはトゲうさぎの方に行き、体に魔法薬を塗ったりと作業に戻ったので静かに部屋から出た。


「さてと……今度は何で調べますか?」

「んー…どうしよっか?」

「そうですねぇ……じゃあ魔物の暴走とか凶暴化、異常個体の事件を探してみます?」

「それなら図書館のギルド年鑑とかそういうの調べてみよう!」

「そうしましょうか!」


俺たちは次に図書館に行く事にした、この国スピノーの国立図書館は世界でも指折りの蔵書数を誇るらしい、スピノーは魔導機関の研究が盛んで必然的に魔導書などがたくさん増えるらしい。


ギルドから図書館まではなかなかに遠いのでゴンドラードに乗って行く事にした、ゴンドラードは巨大な鳥で、国中に流れてる川を流れて人を乗せて運んでくれる、ゴンドラード乗りは高給取りらしくなかなか人気だとか。


『クェェェ!』

「ゴンドラード可愛いねぇ……!」


エルルさんが餌をあげつつ言う、ちなみにゴンドラードへの餌は引いてる船内で買える。


「エルルさんは鳥とか好きですか?」

「好きだよぉ!里にいた頃は小鳥とよく遊んでいたよ!」

「へぇ〜……」

「森の奥の方にものすっごい大きな鳥の神様みたいなのも居たなぁ……言葉喋ってすっごい色々知ってるの」

「鳥の神様ですか……一度会ってみたいです」

「もしも機会があれば里に案内するよ!」

「!?」


こ……これはもしかして家族に紹介とかそう言うのじゃないか!?!?まさかエルルさんは俺の事を好いて……!?!?


「ええ!是非とブショォッッ」ブシャッ

「ロ…ロキオンくぅぅぅん!!?鼻血がまた出てるよ!!?」

「じ…じ…じづれびじばじだ…」フキフキ


妄想が過ぎた……反省せねば、大体にしてそう言うのじゃないのは分かり切ってるはずだ!ロキオン!貴様はロリコンの真髄を忘れたのか!ロリータを見守るのだ!


俺はそう深く反省し、ゴンドラードは図書館へと着々と進むのだった

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