最終話・前編「絶望と終わりなき復讐」
この作品はサイコネクトproject公式ページで連載しているものの転載です。
最終話後編⇒https://www.youtube.com/watch?v=2hk9bC3BQ3k
第10話及び、結末は公式ページでお楽しみください!!
そちらではボイスドラマやMVも公開しているのでよかったらそちらでもお楽しみください。
コチラ⇒ http://saikonekuto2016.jimdo.com/
魔神サタン・ゾーオの出現は私の故郷、サラー母星の人々を恐怖に陥れました。そしてパニックになった民によって紛争や暴動が星中で多発し、私たちの星は混乱状態になってしまったのです。
ゾーオの話は私が生まれるずっと昔から、伝説のように星に話が伝わっていました。サタン・ゾーオはその名の通り、すべての「魔」…つまりすべての「怪獣」の上に立つ怪獣の神、狙われた文明は滅亡するという身の毛もよだつ恐ろしい伝説です。でも、私たちは・・・いえ、サラー母星人の軍はそんな伝説に負けないように戦いました。
しかし…サタン・ゾーオは普通の怪獣じゃなかったのです。普通の怪獣よりも何倍も凶悪で恐ろしい存在でした。まずゾーオは他の怪獣と違い知性…意思を持っていました。そしてヤツは破壊活動に明確な目的も持っていました。それは侵略が理由の破壊よりも悪質で、通常の怪獣の生存本能よる破壊よりも恐ろしい、文明の破壊と滅亡、それ自体が目的でした。奴は文明を滅ぼすためだけに生きているのです。さらに、ヤツには本体がありません。ヤツの正体は怪獣の怨念そのもの、亡霊のような存在なのです。だから完全に奴を殺すことはできない…。そして奴はテレパシーを使い多くの怪獣を使役することが出来ます。そう怪獣の軍団を作れるのです。私たちはそんな恐ろしい魔神にどんどん追い詰められていきました。そして決断の時が迫ってきました。
ある日、私たちはとある決断を迫られました。ゾーオの攻撃により星が滅ぶ時が来たのです。
私たちに示された選択肢は2つ。
星と一緒に滅ぶか、体を捨てて星から逃げ出すか。
対怪獣用の遺伝子に体を使わずに魂だけで生きられるようにできるようなプログラムが組み込まれていたんです。体がなければ水がなくても、食べ物がなくても、生きることが出来ます。でも体を捨てるということは…あらゆる感覚を感じなくなる…あらゆる物理現象を起こせなくなる・・・など多くのデメリットがありました。
「死にたくはない。でも体無しで生きていることに意味があるのか…」
私は考えました。生きていても生きる喜びが無くなるのは死んでいることと同じなんじゃないかって思ったんです。やはり、多くの民は私と同じことを思っていました。いえ、みんなそう思っていたと思います。そのため判断は個人に任されました。
…ご存知の通り、私は体を捨てて、生き残りました。私は衛星に疎開して居たために、家族がどちらを選択したのか知りませんでした。私が知っているのは私を最後までそばにいてくれた人たちの選択だけです…。この選択に公開はありません。私、今生きていますら・・。
そうしてそれから…2万7千年間宇宙を彷徨った後、たどり着いたのがこの地球です。
* * *
(これが私の…過去、私の正体です)
ユークは最後に、ぼそりといった。僕と飼篠さん、そしてユークは異次元人スルーク人の移住計画に巻き込まれ、この洞窟に辿り着いた。そしてこの場所で、この洞窟に眠るものの正体、ユークの過去を知ってしまったのだ。
(本当にすみませんでした。私は銀河警備隊でも…戦士でもなんでもないんです。私はただの世間知らずな王族の娘…だったんです。)
ユークは僕らに向かって頭を下げた。腰が正に90度曲がっている。ユークに謝られるような覚えはないし、こんなユーク見たくない!
「そんなこと気にしないよ!だってユークはこれまで僕や飼篠さん、この街の人々やみんなを守ってきたじゃないか・・・」
「そうだよ、ユークさん頭を上げて!」
飼篠さんが前に出てユークに手を差し伸べた。
(ありがとうございます。そういってもらえると嬉しいです。私、どうしても守りたかったんです、この地球を。綺麗な緑や青い空、美しい自然に包まれていて人間と動物が生き生きくらしているけれど…文明による開発、化学の発展によって怪獣が生まれてしまっている。そう、この星は良くも悪くも私の故郷にそっくりなんです。だから、私は…この星が滅ばないように・・したかった…)
「ユークさん・・・」
僕はユークの言葉が凄く心に引っかかった。なんで『したかった…』なんて言うんだろう?だって、この地球は…滅んでなんていない。確かに、地球の今の状況はユークの故郷の状況と似ている。でも、僕とユークがいれば・・
(私、もう地球から立ち去ろうと思ってるんです)
「えっ!」
僕の心を読んだのか、ユークが僕の思考を妨げるように話を切り出してきた。地球から・・・立ち去る?何で?
(今まで有難うございましたです…アイナさん。いろいろとご迷惑をおかけしました)
「どうして…出ていく理由なんてないじゃないか!魔神の復活だって防げたし…今までも怪獣や異星人とちゃんと戦って皆を守ってこれたじゃないか。それなのに、なんで、地球を出ていく必要があるんだよ…」
(私…気持ち悪くなってしまったんです)
・・・気持ち悪い?
ユークは僕たちにくるりと背を向け俯いた。まるで自分の顔を僕たちから隠すように。
(きっと、お二人も気づいているでしょう?私の心の中に広がっている真っ黒な気持ちを…)
「何を言ってるのか…全然わからないよ、ユークさん」
飼篠さんが震えた声で言った。無理もない、今日起こったことはあまりに非現実的過ぎた。僕だって頭がこんがらがっておかしくなりそうだ。でも、それ以上に僕たちの問いに答えるユークの声はもっと・・・もっと震えていた。
(・・・私、この街にサタン・ゾーオが眠っていると知った時、何か不思議な感情が私の中にあることに気が付いたんです。その感情がなんなのか私は自分自身でもわかりませんでした。私は真っ先にそれは恐怖の感情だと思いました。街を蹂躙するゾーオの姿は今でも私の悪夢です。でも恐怖心とは違って胸からグワッと沸き上がっていく燃えるような感情も胸の中にあることにも気づきました。それに心が引き裂かれそうな…胸が痛くなるような感情、それから心を抓られてすぐに涙があふれだしそうな気持ち。心に穴が開いてしまったようなもどかしい気持ち、それでいて、どこからか込上げて嬉しいような…おかしくて笑い出しそうになる気持ち。それらのいろんな気持ちが私の中で渦巻いていたんです。ここ数週間、これらの感情のことをずっと考えていました)
僕には理解できない感情だった、でも何故かユークの話を理解できてしまうのが嫌だった。凄く不吉なものを感じる。たしかにここの所、ユークが何を考えているのか全く分からないときが何度かあった。一度目はユーク自身がさっき上げた魔神がこの街に眠っているとパーヴァス星人人マノジャに知らされた時だ。あの時、ユークはなんとも言えない複雑な表情をしていた。喜んでいるような、悲しんでいるような、怒っているような。…そういえば今朝見たあの夢のなかのユークも笑っていたけど、怒っているような、泣いているような、そんな印象も感じたような気がする…
(そう。あの夢で私は確信しました。)
ユークが僕の思考に続けて喋った。
(私が感じているこの混ざり合った感情は、ゾーオや怪獣に対する…復讐の心…『怨念』です。)
「怨念…」
ユークはそういいながら顔を自分の両手で顔を覆った。
(わたしは…地球の皆を救うために戦っていたわけじゃなかったみたいです、アイナさん。わたしは・・・わたしはきっと、ただ怪獣を殺したかっただけなんです…。あの夢みたいに。故郷を滅ぼした怪獣たちに復讐を…)
「やめてくれ!・・・聞きたくない…そんな話!」
僕は思わず声を荒げた。これじゃあまるで、僕が、ユークが、ユーク・エクスマキナが私怨で怪獣を倒してきたみたいだ。僕に怪獣を怨む覚えがないわけでもない。大切な人を奪われている。でも・・・
(アイナさん、これが真実です。私がこの街に引き付けたられたのも、きっとゾーオへの復讐心からなんです…!)
「僕は信じない!僕たちは…誰かのために…」
その時だった。
「きゃあああああ!」
「飼篠さん!」
飼篠さんの悲鳴がこだました。飼篠さんの手に緑色のロープのようなものが巻き付いてる。それは封印の扉の方か伸びてきていて、飼篠さんを絡めとろうとしている!
「ゴム人間の触手!?まさかまだ生きて…たのか!」
僕は助けを求めるに飼篠さんに駆け寄った。
(いえ、違います!これは!・・・きゃあぁあああ)
次の瞬間、扉からもう一本触手が伸びてきて、肉体がないはずのユークの手首に絡みついた。
「ユーク!」
「はっ!扉が・・・扉が開く!」
飼篠さんが声を上げた。ゴゴゴゴゴ…と低い音が扉の方から響いてきた。地鳴りだ!
(二人とも逃げますよ!私の方に集まってください!)
僕は飼篠さんの手首に巻きついたゴムのような触手を引きはがした。触手は異常なまでに簡単にぽろっと取れた。おかしいと思ったが、脱出の方が先だ。
(テレポートします!少し体に負担がかかりますから注意してください!)
僕たちはユークの言われるまま手をつなぎ、目を閉じて、エレベーターが急降下するような感覚を味わった後、目をあけると、飼篠神社近くの草原に立っていた。テレポートが成功したんだ。
ドカーン!ゴゴゴゴゴ…
その時神社の裏山の方から土煙が上がった。きっとあの洞窟があった場所だ!もくもくと立ち上った土煙の中から巨大な影が立ち上がった。
「あ、あれは、・・・!」
僕はそのシルエットに見覚えがった。全身がトゲトゲとした鱗に覆われていて、口には長い牙がたくさん伸びている。たしか、あれは…
「古代牙獣ガロガス…でもなんか変・・・!」
飼篠さんがいった。そうだ。あれは僕とユークが初めて戦った怪獣・・・。でも、飼篠さんの言うとおり何かが変だ。背中から緑色の針みたいなものが突き出ているし、前足が妙に大きく見える。前の奴はあんな風ではなかった。もっと恐竜のような、シンプルな怪獣然とした姿だったのに、なんだかゴテゴテシテいる。
(あれは・・・ゾーオです・・・)
ユークがぼそりといった。
「え?」
(魔神サタン・ゾーオが怪獣とスルーク人の体を利用して復活したんです!)
ユークがそう言った、その瞬間だった。ガロガスの口ががばっと開いた。口の裂け具合が尋常じゃない。口がなんと股のあたりまでザックリと裂けている。体の前面が全部口になってしまったようだ。そして瞼から眼球がはみ出してきてナメクジの目のようになっている。あれは…スルーク人の目だ。この世のものだと思えない異常な生命体!
「いこう!ユーク!あいつを倒そう。」
(・・・はい。)
ユークはガロガスをにらみつけながらゆっくりうなずいた。
「飼篠さん。飼篠さんは、早く逃げて」
「ううん。私はここで見てる。」
飼篠さんはまっすぐ僕の目を見て言った。
「で、でも・・・」
「ここまで関わっちゃってるのに逃げることなんて…できないよ!それに・・・二人の事が心配で、心配で・・・・。二人を置いていくことなんてできない。とにかく私も応援するから、がんばって!」
「・・・飼篠さん、ありがとう!」
僕たちは神社の方に向かって走り出した。
「信じてるよ!アイナくんならきっとやってくれるって!」
** *
「ユーク、戦う前に一ついいかな?」
僕は走りながらユークに話しかけた。戦う前にどうしてもはっきりさせないといけないことがあったからだ。
(うう…なんですか?)
「さっきの続きさ。怪獣と戦う理由。」
ユークは信じられない数の命が失われていくのを目の前で見てきたのだと思う。…怪獣を怨んだって仕方がないと思う。僕だって怪獣が憎い。僕も怪獣に大切な人アヤトさんを奪われているんだから。でも、本当に戦う理由は怨みから来てるのかな?
僕は違うと思う。
「僕たちは多分もう誰も悲しまないようにきっとその為に戦ってるんだ、きっと。僕たちみたいな悲しみを味わう人を少しでも減らすために。ヒーローってそういうものなんじゃないかな?」
(・・・自分で自分をヒーローって言っちゃうんですか?)
ユークは表情を緩めてにこっと笑った。夢の時の強張った笑顔ではないいい笑顔だ。
「違うよ、僕たち二人でユーク・エクスマキナだろ?」
(…アイナさん)
「さぁ、ヒーローになりに行こう!」
〈サイコネクト!〉
僕たちは白い光になって怪獣にとびかかった。
* * *
木葉山村に轟音が鳴り響いた。巨大な光の塊が巨大な怪獣を吹き飛ばしたのだ。怪獣は小山を転げ落ち広い盆地に倒れこんだ。光の塊は巨人に姿を変え怪獣の前に降り立った。そう、この姿こそアイナとユークの心が一つになった時に変身する姿、『ユーク・エクスマキナ』!
怪獣・・・ガロガスゴンゾはノロノロとゆっくり体を起こした。まるで生まれたばかりの動物の赤ちゃんみたいだ。今なら怪獣をすぐに倒せるかもしれない。ユーク・エクスマキナはあまり動けない怪獣に向かって走り出だした。ユークレイ・スラッシュ!ユークは手刀にちからを集中させた。体を真っ二つに引き裂く作戦だ!だがその時、怪獣の背中の針がのようなものがぐにゃりと曲がり巨人の方へ向かってきた。背中のはりはスルーク人の触手だったのだ。
触手の力は強かった。ユークは多くの触手に絡まれ怪獣のほうへ引っ張られている。このままではガロガスの口の巨大な中へ直行してしまう。
「頑張って!負けちゃダメ!」
飼篠ヒトミの応援がユーク・エクスマキナに響く。以前もこんなことがあった。最初にスルーク人と戦った時だ。スルーク人の触手に捉えられたとき、こんな風にヒトミが応援してくれたのだ。そうだ!あの時は電撃で触手を撃退できた!
ユーク・サンダー・クロー!
ユークは右手に出現させた爪で触手を引き掻いた。
グギャアアア
電撃が触手を伝わり怪獣の本体画へ届く。すぐさま、触手の力が弱まり、解放されたユーク・エクスマキナはそのままの勢いで空へ舞い上がった。止めを刺すなら今だ!
必殺!ユーク・レイ・クロー
「テヤァアアア」
ユークの手から解き放たれた光の爪が怪獣の身体、巨大な口のど真ん中を貫いた!
ぐわぁあぅううあああ
怪獣はゾンビのような不気味な断末魔を上げばたりと前に倒れた。触手がうじゃうじゃと生えた背中に必殺技で空いた穴からドクドクとどす黒い体液が漏れ出している。
ユーク・エクスマキナは怪獣の体を葬り去ろうと近づいたその時だった。エクスマキナはただならぬ気配を感じた。怪獣の腹に空いた穴に怪獣の体が吸い込まれて行っている。まるで蟻地獄のようだ。怪獣の体はみるみる小さくなってゆきどす黒い肉の塊になった。これは…いったい?
その時、ユーク・エクスマキナの体にも異変があった。突然体の力が抜け、巨人は思わず膝をついた。いったい何が起きてるのだろうか。ユーク・エクスマキナは立ち上がり必殺技の構えをとった。塊を早く消し去りたかったのだ。
必殺!ユーク・レイ・クロー
塊は必殺技を直受けたが、まったく反応がない。巨人は必殺技を塊に浴びせ続けた。
その時だった。突如塊はグシャリと拉げ、礫た部分から何が突き出た。ソレは大きな頭だった。巨大な爬虫類のような生き物の頭骨のようだ。しかしその歯は人間のような形をしていて見ているだけで信じられないほどの嫌悪感を感じさせる。思わずユーク・エクスマキナもその不気味さに驚き攻撃をやめた。そのまま頭部はどんどんと伸びて行き、ついにはユーク・エクスマキナの2倍以上もある高さまで巨大化した。首の下の体もグニャグニャと誰かが粘土を練っているかのように一人で二変形していき、たちまちその形を現し始めた。蛇腹状になった関節に、血を塗り固めたような赤黒い体表。胸部にある鬼のような顔。頭部の左右にも1ずつ頭のようなものが生えている。体の変形が終わると、それは復活の雄叫びをあげ、背中に隠していた悪魔のような翼を広げた。そう・・・怪獣魔神サタン・ゾーオがこの地球で復活を果たしたのだ。
ユーク・エクスマキナは戦慄した。目の前にサラー母星を滅ぼした体長120mの巨大怪獣ゾーオが立ちはだかっているのだ。
「サタン・ゾーオが狙った星の文明は滅亡する」
一体化した二人の精神にその伝説の言葉が過った。負けるわけにはいかない!ユーク・エクスマキナは飛び上がり胸部の顔をけりつけた。すると、ぐわっと胸部の顔の口が開きマグマのような液体がエクスマキナを目掛けてて吹き出してきたた。尋常じゃない量だ!
「グワァア!」
エクスマキナはそのマグマを喰らいながらももっと高く上昇しゾーオの頭と対峙した。ゾーオの針で縫われたような閉じた目が無機質に発光している。その時再び巨人の体に…いや、意識に異変が起きた。体が固まって思うように動けなくなってしまったのだ。巨人の意識な中でアイナは思った。
(一体何が起こってるんだ…精神一体化しているのに、おかしい。今の僕は紛れもない僕だ。僕が僕の意識を使って、怪獣と対峙している。いつもなら僕とユークの精神が完全に一つになっているはずなのに…!今の僕の意識はユークと一つになっているはず…どうしたんだユーク!)
アイナの意識とユークの意識が分裂しようとしているのだ。このままでは…変身が解けてしまう!
その時、ユークの意識には様々な感情が渦巻いていた。彼女の喜怒哀楽の全部が混ざり合って生まれる未知の感情。彼女はそれを怨念と呼んだ。今彼女はその感情に支配されようとしていた。
(ユーク!このままじゃマズイ!しっかりしてくれ!)
サタン・ゾーオの巨大な尻尾が飛んできてユーク・エクスマキナを地面にたたき落とした。それでも、ユーク・エクスマキナは体を動かすことが出来ない。復讐の心を持たないアイナと、復讐の心をもっていると自分で言っているユークの意思の違いで一体化がうまくいっていないのだ。今はアイナの精神力だけでなんとか巨人の姿を保っている。サタン・ゾーオは死体のように転がったエクスマキナを何度も蹴りつけた。
(頼む…ユーク…目を覚まして…)
「アイナくぅうううん!」
ヒトミは悲鳴に近い呼び声を上げた。サタン・ゾーオは面白そうにけたたましい咆哮をあげると鳥のような足でエクスマキナの胴を掴むと空へ舞い上がった。巨人の意識の中のアイナはもがきたても、もがくことが出来なかった。ゾーオはそのままどんどん上昇していく。
(やはり愚かな生き物だな、知的生命は。白き巨人よ。)
その声がアイナに聞こえた瞬間、ゾーオの足からユーク・エクスマキナは解き放たれた。空から地表に落下する時間はい以外なほど短かった。地面にたたきつけられたユーク・エスクマキナ…。
(絶対に…負けない、負けるわけには・・・)
アイナは気力だけで巨人の体を起こした。そして、ゾーオにフラフラとした体で向かっていった。
** *
「アイナくん!アイナくん!」
・・・飼篠さんの声が聞こえますです。
「血が、血が止まらない…」
私が目を覚ますと、血まみれのアイナさんが焼けた大地に倒れていた。私は一体…なにをしてしまったんでしょうか。そう、きっとアイナさんを一人で戦わせてしまったんだ…。
「ユークさん!早く、アイナさんを早く病院に!」
私に気づいた飼篠さんが言った。
(…私のせいです。ごめんなさい…。私のせいです…。)
「…ユークさん」
(わたしのせいで…わたしのせいでアイナさんが…ごめんなさい、アイナさん。わたしがあなたをわたしの復讐に
巻き込んでしまったせいで…。わたしは…わたしは…)
私は耐えれなくなって…その場を飛び出した。私って本当にひどい。普通の中学生を戦いに巻き込んで、体を復讐に居ようして…怪我させて…挙句の果てには逃げだす。なんて自分勝手なんだろう…。アイナさんごめんなさい。
「ユークさん!まって!」
「おーい!大丈夫か!」
空を飛ぶ私の下を誰かが走ってくる。私はその誰かと飼篠さんのやり取りを後ろに聞きながら逃げ去った。
「牧村君!」
「あ、アイナ!おい!アイナ!おい!」
「牧村君お願い!救急車、救急車よんで!早く!」
** *
僕は白い空間をただひたすら落っこちていた。…いや、落ちているという表現は間違っているかもしれない。身体が風船みたいに軽くなってフワフワっと下の方に降りて行っているような感じがする。なんというかとても心地いい感覚だ。そしてとても懐かしい感覚だ。
(おはよう。聞こえるかな?)
ふわふわと何処かへ落ち続ける僕に誰かが話しかけてきた。透き通った少し低めの優しい声だ。この声は…
「・・・アヤトさん?」
(久しぶりだね、アイナ君。ゆっくりお話ししたいところだけど、あんまり時間がないの。目を閉じたまま、私の声を聞いてくれないかな?)
「目を閉じたままですか…?それよりここは何処なんですか?」
(ここは・・・そうだね。人の意識のムコウ側っていう感じかな)
「意識の向こう側?」
(詳しくは話さないけど、わたしが今アイナくんと話ができてるのはキミがここにいるおかげなの。でも今キミがここいるのはいいことじゃない。だからキミには後でここを出てもらわないと困るんだけど、その前に伝えたいことがあるの)
「うーん、なんだか・・・こんがらがってきちゃいました。」
(まぁ、ここが何処かなんて、そんなことは今はどうでもいいの!今から私が言うことをよく聞いて。)
「わかりました。」
(この間…私がキミに伝えたかった事、分かってくれたよね?)
「『普通じゃないことは凄く素敵なこと』だってこと、『一番大事なのは自分の本質』だってこと・・・ですよね?」
(そう。私、君がちゃんと思いで出してくれてすごく嬉しかった。だけど私最近、2つめの『一番大事なのは自分の本質』だってことを忘れてる子をみたの)
「・・・ユークですか?」
(そう。ユークちゃん。彼女は、今自分の本質が何なのか分からなくなってる。だから…)
「だから、僕が助けてあげなきゃいけない!」
(そう、私もユークちゃんにお礼がしたい。だからアイナ君。ここを出たら必ずユークちゃんをたすけてあげて!)
「アヤトさん!」
(私もコッチから応援してるから!)
アヤトさんの声はさぁっとフェートアウトしていった。
** *
『札幌にペングラー!西表にメリケンダー!池袋にクサッティラ!松戸にモクレイン!瀬戸内海にステゴケタス!…日本各地に怪獣が出現!どの個体も関東…木の葉ヶ丘を目指し進行しています!』
僕は部屋室に響く無線の音で目が覚めた。そう、僕は夢を見ていたのだ。でも、僕があの人の喋ったことや、その前魔神と戦ったことは・・・絶対に夢じゃない。僕は負けたんだ。何しろ体中が痛いし、手にキプスもつけられている。骨が折れてるのかな・・・
『どの個体も木の葉ヶ丘の巨大怪獣に引き付けられているかのようです!』
『やつらが集結する前に退治しろ!』
どうやら…ユークが話していた、ゾーオの怪獣を使役する能力の影響でこの街に怪獣が集まってきているようだ。かなり・・・まずい。そうだ、ユークはどこだ!?ユーク
「アイナ!」
そのとき、なじみ深くて安心する声が僕の鼓膜を揺らした。
「スバル…。」
「よかった…アイナ君!」
親友のスバルと飼篠さんがもいる。なんだか泣いてしまいそうだ。
「あ、あぁ…。二人とも…」
二人がレスキュー隊を読んで僕を病院に運んでくれたそうだ。ここは木葉ヶ丘大学病院で、学校が危険地帯に指定されてしまったため避難所にもなっているらしい。
「いや、びっくりしたよ。学校に不審者が入ったって情報が入ってさ、そうしたら屋上に二人の荷物が置き去りになっていて…まさか宇宙人に攫われたなんて本当に心配したよ」
スバルが相変わらずの饒舌で僕に話してくる。
「えっと…ユークは?」
僕はスバルの話を遮って飼篠さんに聞いた。
「ん?誰だ、それ?」
「えっとね・・・ユークさんは…」
** *
私は木の葉が丘の中心部、木の葉ヶ丘中近くの百日紅の木、その枝に腰かけていた。なんて惨めな気分なのでしょう・・・。私はアイナさんを傷つけてそのまま置きざりにして、一人こんなところに来てしまった。アイナさんが無事なことはテレパスを使ったからわかってる。でも合わせる顔がありませんです。私の復讐に巻き込んだせいで・・・あんなことに。それに奴が復活したのも…この私のせい。私は町の西の方を見上げた。空が真っ赤になって、街が燃えている。その中に巨大な影が3つ。ゾーオとゾーオが呼んだ怪獣たちだ。これからもっと多くの怪獣がこの街にやってくる…。あの光景を見ていると滅んだ故郷を思い出す。私が…なんとしてでも、奴を止めないと行けない。お父様はどうやってあんなに強い怪獣を封じることができたのでしょう?お父様も私と同じように地球人と一つになってゾーオと戦った。そして最後はお父様が自分ごと封印した…。あれ…お父様が一体化した地球人は飼篠さんのお先祖様の巫女の飼篠鳳玄さんでしたよね?たしか、巫女さんって未婚の女性だって、この間飼篠さんが言っていました。それに飼篠神社を建てたのも同じ鳳玄さん。つまりゾーオと一緒に封印されてたのはお父様だけ・・・。
(わかりました・・・わたしのやるべき事が!)
** *
「大丈夫!僕はもう戦える!」
僕は勢いよく体を起こした。体中が痛むけど、早く失踪したユークを見つけなければ行けない。このままでは何もかもが壊れてしまう。・・・地球も、・・・ユークも。
「駄目だよ!アイナくん、そんな身体じゃ無理!」
「大丈夫さ…怪我は腕の骨折だけだから。早くしないとユークは…」
「そのユークっていう子は、どこにいるか分からないんだろ?しかも外は怪獣だらけだ。今外に出るのは危険すぎる!あの怪獣たちは明らかに意図的に人がいるところを襲ってきてる!外に出てたら踏みつぶされちまうぞ!」
スバルが病室を出ようとする僕の前に立ちふさがった。
「踏みつぶされないように…いや、踏みつぶされてでも僕はユークに会いに行く。ユークがいないと僕は戦えないんだ!」
・・・怒鳴ってしまった。スバルはムッとした表情でぼくをにらんでる。
「わかった…私が付いていく!アイナくん一人じゃいかせない!」
「飼篠さん…」
飼篠さんが僕たちの間に割って入ってきた。
「飼篠ちゃんまで何言ってんだよ!今緊急事態なんだよ!」
「・・・だからこそだよ。アイナ君とユークさんが力を合わせないとこの街は…滅んじゃう」
「うう・・・。もうわけ分かんねぇ!もぅ分かったよ!いや、やっぱ分かんねぇよ!もう飼篠ちゃんと二人でラブラブ行って来ればいいじゃん!」
スバルは頭をブンブン振りながらベッドに突っ伏した。
「俺には全然理解できないんだよ…アイナや飼篠さんが言ってることが。」
「スバル・・・。」
・・・無理もない。ユークの姿を直に見ているからこそ僕や飼篠さんはユークの事や今回の事件の事を信じることができる。何も知らない人から見たら、ただの妄想か作り話にしか聞こえない。当然だ。
「でも、アイナが馬鹿なくらい正直者で、あり得ないぐらい冗談がヘタクソなのは良く知ってる。だから・・・信じるよ。仕方ねぇから俺がなんとか病院の方にいい言い訳言って誤魔化しておく。だから…」
スバルは顔を起こして僕の肩をガシっと掴んだ。
「早く行ってこい!」
「ありがとう…スバル!」
「ただ、もう絶対怪我すんじゃねぇぞ!お前の体には今俺の血が流れてんだからな!」
「え?」
「牧村君が、アイナ君への輸血に協力してくれたの。」
よく見るとスバルの腕には茶色いバンドがまかれていた。僕のギプスの下に巻かれているのと同じだ。
「スバル…本当にありがとう」
「おうよ!早く行ってきな!」
僕らはこっそりと病院を抜け出した。
** *
「ユークー!」
僕たちは当てもなくユークを捜し歩いた。街はゴーストタウンになっていたみんな避難してしまったんだ。建物は怪獣の残していた破壊の爪痕が生々しく残っていて地面は怪獣の歩いた後でボコボコで酷いありさまだ。この風景を見ているとこのままでは本当に地球は滅んでしまう、そう思えてしまう。頼むユーク!まだこの星にいてくて!
「あれ!?ミナモ!」
「えっ」
飼篠さんが素っ頓狂な声を上げた。道路の真ん中にちょこんと小さな黒猫が座り込んでいる。青い首輪、人懐っこい瞳、間違いなくミナモだ。
「さっき、おじいちゃんに預けたはずなのに!」
ミナモは僕たちを見るなり道路の角を左に向かって走り出した。
「あっ!待って!待ってよ!ミナモ!」
「・・・もしかして!行こう飼篠さん!」
僕にはある程度確信があった。猫や動物には霊が見えるなんていう話がある。実はミナモにもユークが見えているとしか見えないときが何度かあった。きっとミナモは僕たちをユークの元に案内しているんだ!
数十メートル走ると急にミナモが立ち止まった。そして、家の塀へよじ登り屋根へあがった。
「え、そこまで登れっていうのか!?」
その時だった。ゴゴゴゴゴ…と何かが蠢く音が聞こえだ。前の倒壊したビルの後ろに何かがいる。
それは鳥だった。真っ黒な毛におおわれてるが腹部は真っ白。その姿はまるで…
「ペンギンの怪獣…!」
「いや、違うよ…アイナ君。あれはウミガラスの怪獣ペングラー!」
飼篠さんが僕に無駄な知識を教えてくれたその時ペングラーの目がギロっとこっちを向いた。僕は後ずさりしながら言った。
「聞きたいんだけど…飼篠さん。コイツ、肉食性じゃないよね?」
「普段は大量のオキアミとか食べてるみたいだけど…時々クジラとかイルカも食べるみたい。」
「つまり…肉も食べるんだよね、うわぁああああああ!」
ペングラーはキィイイイイという高い鳴き声を上げてこっちへ向かってきた。僕らを食べるつもりだ!僕らが全速力で走り出すとペングラーは小さな翼をバサバサと羽ばたかせて飛翔した!
「なんでペンギンのくせに飛べるんだ、コイツ!」
「だから、ペンギンじゃなくてウミガラスだよ!」
ペングラーは僕らを追いつくと、長い嘴を突き出して襲ってきた!その時だった。
アイナチャンニナニスルノ――――!
聞き覚えのある金切り声が町に響いた。すると僕たちの周囲の建物の壁や窓、塀、割れたガラスの破片に無数の目が浮き出てきた。
「これってもしかして…」
飼篠さんがハッとしたようにいった。僕もまさかと思って後ろを振りかえった!
「キョウコさん!」
いくつもの目を持つ、視千怪獣モクレインが巨大な体そのドーム状の体でバリアを張って、ペングラーから僕らを守っていたのだ!
「やっぱり…松戸に出現したモクレインってキョウコさんだったんだ!」
ペングラーはモクレインの体をツンツンとつつくがビクともしない。モクレインが蛇のように伸ばした頭でペングラーの首に巻き付いて反撃に出た。
コムスメ、ミナサイ!コレガ、アイノチカラヨ――!
モクレインはどうやら飼篠さんに話しかけているようだ。
「これって・・・逃げていいってことだよね?」
僕は思わず飼篠さんに尋ねた。
「う、うん。そうだと思う!二度と姿を見せないでなんていって、ごめんなさいキョウコさん」
僕たちは来た道に方向を戻して走り出した。一つ先の角でミナモが不機嫌そうに座っている。ごめん、ミナモ。早くいかないと!僕らが立ち去ろうとしたのに気付いたモクレインが声をあげた!
アイナチャンドコイクノ――――!!
「ひぃいいいいい」
「や、やっぱり二度と姿を現さないでくださーいっ!」
僕らは全速力でモクレイン・・・キョウコさんから逃げた。
キャ――アンタ、ナニスルノ!ストーカハ、ダイキライヨ!
後ろから物凄い爆裂音とペングラーのけたたましい鳴き声が聞こえる。どうやら壮大な大怪獣バトルが繰り広げられているようだ。
その時、巨大な影が僕たちの頭の上を通過した。サタン・ゾーオだ。もしかしたらあの先に…。
だとしたら、ゾーオよりも先にユークを見つけないと…
「アイナくん!」
「急ごう!」
** *
(来ましたね。サタン・ゾーオ。やはり貴方は勘違いしていたようですね。貴方は私が消滅したと思い込んでいた。でも、私の魂はあいにくこの世界にまだ存在している。今度の私は逃げません。あなたを倒すためならなんだってします。私は知ってしまったんです。貴方を封じる方法・・・もしくはあなたを倒す方法を。)
「ユーク!」
僕は見つけた。サタン・ゾーオが街で暴れている様子をすぐ近くの木の上から眺めているユークを!やっぱりミナモは僕らを案内してくれてたいんだ。
(アイナさん!・・・なんで来たんですか!それに飼篠さんも!)
ユークは僕らを見て心底驚いたような顔をした。
「…僕、ユークにどうしても伝えたいことがあるんだ」
(今は…そんなこと言ってる場合じゃないですよね)
ユークは冷たく言い放った。
「ユークさん…お願いアイナくんの話を聞いてあげてください…お願い…」
ユークは木からフワッと舞い降りてきた。
(・・・わかりました。でも私の話が先でも…いいですか?)
僕は飼篠さんとアイコンタクトをとってからゆっくり頷いた。ユークは大きく息をすうと僕の目をまっすぐ見つめながら。
(まず…アイナさん本当にごめんなさい。私のせいで・・・そんな風になってしまって)
「こんな傷すぐ・・・治る。それより…」
(アイナさん、覚えてますか?私たちこの場所で出会ったんですよ)
ユークは感慨深そうにいった。そうここは僕とユークが初めて会った場所。ここで僕は彼女に命を救われて彼女と一体化した。それが僕の非日常のはじまりだった。
「よく覚えてるよ。そのきっかけはコイツ…ミナモが原因だった。」
(でも、その出遭いは間違いだったんです)
衝撃的な言葉が飛び出た。
(私がこの星に来なければ…サタン・ゾーオは復活しなかったんですよ。私がこの星に来なければスルーク人に利用されることはなかった!)
「そんなのは悪いのはゾーオとスルーク人だろ!」
(いいえ!私が悪いんです。なにもかも私の復讐のために起きたことなんです!)
僕も飼篠さんもユークの気迫に押されてしまった。何も言い返せない。
(私はこの星、地球とそこに住む人たち、アイナさんや飼篠さん、みんなが大好きです。でもそんな大好きなみんなを自分のために傷つけちゃいました。だから私、この身を呈しても必ずこの罪を償います。サタン・ゾーオを必ず倒します。今、サタン・ゾーオは私を探しています)
「ユークさんを…探してる?」
(ゾーオはユーク・エクスマキナを倒した時、私の魂が消滅したと思っていたようですね。でも私が使ったテレパスで気付いたみたいです。だから奴は血眼になって私を探しているのです。どうやら私たちサラー・母星人を恐れているようなのです)
「ゾーオがサラー・母星人…つまりユークを恐れてるってこと?」
(はい、私たちはどんな知的生命体にも憑依できます。・・・父はそうやってゾーオを封印したのです)
「それってつまり!」
ユークは僕たちに背を向けて再び宙に舞い上がった。
(・・・私は魔神サタン・ゾーオを止める為、この美しい星とそこに住む人々を守るため、アイツと精神一体化、サイコ
ネクトします。
「ま、まてっ!ユーク!まだ僕の話が終わってない!僕たちの戦いは…」
でも既に時は遅かった。ユークはゾーオに向かって飛び出していた!
「ユークさん!」
「ユーク!忘れないでくれ!ちゃんと本質を見るんだ!なんで戦うのか!なんでこの星を、みんなを守りたいのか!」
僕らの呼び声に答得るかのように一度振り向いた。
(アイナさんはいつも優しいんですね…。私はアイナさん、飼篠さん、短い間でしたけど、今まで…ありがとうございましたです!)
ユークはそう言うとゾーオの胸部の口に勢いよく飛び込んだ。
「ユークゥウウウ!」
僕は叫んだがその声は、飼篠さんの絶叫と、もがき苦しむゾーオの悲鳴でかき消された。ユークがゾーオを止めるためにゾーオの魂を攻撃しているのだ。・・・しかし暫くたつとゾーオの悲鳴は止まった。
ユークは負けたんだ。
そのゾーオの強い生命力に、強力な怨念の力に…
ユークの心にあった怨念がゾーオの怨念にシンクロして取り込まれてしまったのかもしれない…
ユークがいない今、僕には何もできない。世界は、この星は、滅んでしまうのだろうか…? つづく
おまけ
生贄怪獣 ガロガス・ゴンゾ 身長…50メートル 体重……3万トン
古代牙獣ガロガスに異次元生命体スルーク人が掛け合わされた恐るべき怪獣。しかし動きが鈍く、戦闘能力はあまり高くない。その正体はサタン・ゾーオが肉体を作り出す途中段階であり、ゾーオが生きている怪獣をサナギにしていような状態。
怪獣大魔神サタン・ゾーオ 身長…130メートル 体重……計測不能
その名の通り、邪悪な羽と巨大な身体を持ったまさに魔神といった姿の赤黒い怪獣。すべての魔、すなわち怪獣の頂点に立つ、怪獣の神。強い生体エネルギーで地底の怪獣を呼び覚まし、宇宙人などを引き寄せる能力を持つ強敵。知性を持ち合わせているようで文明を激しく憎む。サラー母星やパーヴァス星をはじめ多くの文明を破壊してきた。地球文明が大きく発展する前に地球に飛来し人類を滅亡させようとしたが、ユークの父の変身したルナー・エクスマキナに地底に封印され、飼篠神社の地下洞窟に眠っていた。ルナーの意思が消滅し徐々にエネルギーを取り戻していき、スルーク人の策略を引き金に復活した。
北極怪鳥 ペングラー 身長・・・60メートル 体重…1万トン
絶滅したとされるオオウミガラスの近縁種の怪獣。気性荒く凶暴なうえに、大量のイカや魚を食べてしまうため、北極圏では害鳥されてきたが、保護指定動物の認定を受けているため人間を襲わない限り攻撃が許されていない。はた迷惑な怪獣である。
視千怪獣モクレインⅡ 身長・体重……共に測定不能
以前出現したモクレインと同一個体。つまりキョウコ。千葉県松戸にある怪獣犯罪刑務所に収容され
ていたが、サタン・ゾーオの生体エネルギーにより再び怪獣化。ゾーオに使役するためではなくアイナに
会うために木の葉が丘に出現した。
最終話後編⇒https://www.youtube.com/watch?v=2hk9bC3BQ3k
この作品はサイコネクトproject公式ページで連載しているものの転載です。
第10話及び、結末は公式ページでお楽しみください!!
そちらではボイスドラマやMVも公開しているのでよかったらそちらでもお楽しみください。
コチラ⇒ http://saikonekuto2016.jimdo.com/
スピンオフ作品
『サイコネクトデイズ』(前日譚、後日談など)
https://ncode.syosetu.com/n7704el/
『サイコ大作戦』(スピンアウト合作)
https://ncode.syosetu.com/n0095fo/




