登場人物 【歴代当主編】
【初代】
【バジル・ウォルト】【年齢 見た目三十代】【男】
【容姿】
ボサボサした茶色の髪。
紫色の瞳。
一見して蛮族やならず者、という印象を相手に与える男性。
【服装】
頭の上から自分で倒した獣の毛皮をかぶっている蛮族。
両手、両足には金属の防具。
上半身は腹巻き。その上に毛皮のコートのようなものを着ている。
【武器】
無骨な鉄の塊とでもいうべき大剣。
【特徴】
見た目通りの蛮族思考を持つ領主貴族ウォルト家の祖。騎士爵。
初恋の人と結婚するために出世を望むも、宮廷貴族では難しいので開拓団に志願。
過酷な土地を切り開いた男として、ウォルト家では立派な初代として語り継がれていた。
ナヨナヨした主人公が嫌いで、当初から罵声を浴びせているキャラ。
見た目通り考えるのを苦手としており、直感で生きてきた。そのため、直感に関してだけは二代目も認めている。
初恋に破れ、結婚したくないという理由で【ウォルト家の嫁取りの家訓】を酒の席で発表。それが本当に家訓として扱われているとは本人だけが知らなかった。
ランドドラゴンを単独で撃破するなど、素で強いタイプの人間。
【スキル】
【フルオーバー】 全体的な能力を一割から二割上昇。
【リミットバースト】 限界を超えて能力を発揮。プラス、肉体の回復も行う。
【フルバースト】 倍以上の能力強化と治癒能力。デメリットは、爆発的な能力上昇のために、常に魔力を溜めておく必要があること。使用時間もそこまで長くない。初代で月に一回ペース。ライエルでも当初は数週間のインターバルが必要だった。
【当主として】
ウォルト家としても、領主貴族としても、基盤を作った人物。スキルに関しても優秀な強化系を歴代当主たちに残しており、スキルという意味でも基礎を作った人。
【嫁】
【アマンダ・ウォルト】【?歳】【女】
【容姿】
茶髪の髪をポニーテールにしている。
体も大きく、まさに女傑という言葉が相応しい女性。
表情がもとからきつめのため、相手に常に怒っていると思われる。
【服装】
一般女性が着ている服装に、腰から下はエプロン。
【武器】
薙刀。グレイブ?
【特徴】
結婚しない初代のために、フォクスズ家が見つけてきた女性。
蛮族思考の初代が恐れるほどの女傑であり、ウォルト家の方向性を決めてしまった人。
出身地が寒かったのか、とにかく味付けが濃い。
ウォルト家の嫁取りの家訓に合格するだけあって、実に優秀であった。領民からは「姐さん」として慕われており、表情は常に厳しいが息子や孫には優しい一面を見せている。
姑と嫁が嫌い。
【妻として】
端から見れば険悪だが、本人たちにしてみれば仲が良い。
アマンダも自分のような女を妻に出来るのは、バジルのような男だけだと思っている。
そのため、バジルの初恋話にはイライラしてしまう。
【二代目】
【クラッセル・ウォルト】【男】
【容姿】
グレーの長い髪を後ろで縛っている。
鋭い青い瞳を持ち、肌は健康的な焼けた肌。
狩人のような恰好をしている。
【武器】
弓、鉈など。
【特徴】
父であるバジルの後を継いで騎士爵になった二代目領主。
割と地味であまり語られていない。語られていない理由の一つは、スレイが戦死したためにマークスに父親のことをどのような領主か詳しく伝えていないため。
デューイという長男がいたが、雨の日に魔物に殺されている。相手は角のついた兎。キラーラビットが初代、二代目、三代目の三人が毛嫌いする大きな理由の一つ。
狩人のような恰好をしているが、本人も狩人。弓の方が効率は良いと選択している。ただし、子供の頃にバジルに憧れ、その背中を守るために弓を取った。
領主としては、初代バジルがデタラメに広げた村を整理。領民が住みやすい環境を整えた。しかし、周囲に理解されるまでかなり時間がかかっている。
しっかりと計画を立て、三代目であるスレイに領地を託している。
ただ、実力主義で貴族間の空気を読むのに疎い。弓が便利だからと使い続け、剣などの武器を軽視していた。頑固な一面もあり、スレイはそれを「老害」と言い切っている。
頑固な一面もあるが、受け継いだ領地を整えてウォルト家発展の基礎を築いた人物。
【スキル】
【オール】他者にスキルを使用できる。
【フィールド】他者、範囲指定でスキルを複数に使用できる。
【セレクト】敵を避け、スキルを味方に使用できる。その逆も可。
※他者にスキルを使用できるスキルだが、副産物で他者との位置関係を知ることができる。そのため、自分を中心に球体状に第六の感覚を得てしまい、死角がなくなる。
本来の使い方も凄いが、副産物の方が割と便利。
【嫁】
【マイネリーネ・ウォルト】【女】
【容姿】
濃い緑色のストレートロング。
瞳の色も緑。垂れ目。
初代の妻同様に一般的な女性が着る服層。
エプロンはしていない。
【武器】
手の平サイズから、両手を広げた大きさまでの金属の輪。
スキルを使用して高速回転させ、自由に投げられる。
しっかり戻ってくる。
【特徴】
クラッセルの妻。
婚期が遅れ気味だったクラッセルに、フォクスズ家の紹介で嫁入りした。
当初からアマンダと食事の味付けで言い争うなど、ウォルト家で嫁姑争いを起こした人物。
スキル所持者で、金属の輪を回転させ投げつける戦闘術が使える。そのため、嫁姑対決では近付くアマンダを、いかにマイネリーネが接近させないか、という戦いだった。
周囲が吹き飛ぶ程の争いを何度か続けたが、息子であるデューイが死んでからは喧嘩も減っていた。
少し頑固だが優しいクラッセルを愛していた。だが、姑と嫁は嫌いなのはアマンダと同じ。ウォルト家に嫁いでから強くなったと実家に戻ってから言われ、軽く凹んだこともある。
【三代目】
【スレイ・ウォルト】【男】
【容姿】
金髪を肩まで伸ばしている優男。
祖父、両親と違い身分相応の恰好をしている。
腰辺りまでのローブを着用しており、下はシャツにズボンとブーツ。
【武器】
片手剣
【特徴】
二代目の計画に従って領地開発を行う三代目。
ウォルト家初の戦死者。
バンセイム王家が周辺国に戦争を仕掛けており、時代も悪く何度も出兵している。
基本的に飄々としており、戦いは好まず読書が好き。
ただ、初代、二代目よりも考え方が柔軟で臨機応変さを持ち合わせていた。周辺領地との付き合いに問題のあったウォルト家において、三代目で初めて周辺領地や寄親との付き合いを重視する。
普段から笑顔ではあるが、剣の腕が立つために戦場でも活躍はしている。
宝玉内では腹黒く、そして茶化すことも多いが、宝玉に最後まで残った。
規模が大きくなった領地、そして周辺領地や寄親との付き合い。激しい戦争が続く時代を生きた。
バンセイム王国の若き王を救うために敵軍に突撃した“義将”と言われているが、実際は王を殴り飛ばした上にスキルで悪夢を見るようにするなど義将とはほど遠い人物。
もっとも伝わっている人柄と、実際の人柄にギャップがある当主。
【スキル】
【マインド】催眠術に近いスキル。スキル保有者の技量が求められるスキル。
【コントロール】相手を意のままに操るスキル。
【ドリーム】幻覚を見せるスキル。
※スキル保有者の人間性が問われるようなスキルであり、当初はライエルに使わせなかった。
【嫁】
【パセット・ウォルト】【女】
【容姿】
茶髪のボブカット。
目付きは普通。
肌は白い。
瞳は青。
服装は派手すぎないドレス。
【武器】
鉄球
【特徴】
スレイの妻。
クラッセルが見つけて結婚の話を進めたため、お見合い結婚。
政略結婚でもあったが、夫婦仲は良好。
本来なら四代目となるマークス以降も男子が欲しかったが、スレイが立て続けに出兵、そして戦死とあって子供が少ない。
バンセイム王家にあまり良い感情を持っていない。
スレイ亡き後、四代目のために奔走。伝手を頼って家臣団を揃えるなど頑張った。
男爵家に陞爵したウォルト家を支えようとしたが、いつまでも昔のやり方を続けており嫁と喧嘩。
最後はスレイと住んでいた屋敷に戻り、余生をそこで過ごす。
嫌いなものは嫁と姑。
※実は初期にとても嫉妬深い設定があり、そんな妻を最後まで制御した三代目という話がありました。六代目とかぶりそうだったのと、話数の関係で破棄しました。
【四代目】
【マークス・ウォルト】【男】
【容姿】
青髪の七三カット。
服装は高級感のあるゆったりしたものを。
眼鏡。
背は高い。
【武器】
短剣の二刀流
【特徴】
三代目の功績により男爵位を与えられたウォルト家の当主。
好きな物、貯金。
陞爵により上流階級へ足を踏み入れたウォルト家の初代。
当時、準男爵家で男爵家――寄子の立場から寄親へ、そして周辺への対応とノウハウ不足で大変な時期を四代目であるマークスが乗り切る。
後世には内政に高い評価を得ているが、実際はそれをしなければウォルト家が倒れそうだったので内政に力を注ぐ。
バンセイムの拡張期が一段落し、統治中心の時代へ入ったために目立った武功がないために文官のイメージを良くもたれる。
もっとも、ウォルト家らしく戦闘面でも頼りになる存在。
ウォルト家の家訓のせいで結婚が遅れ、王家が嫁を斡旋した。
妻とは歳の差で父と子に近い年齢だが、恐妻家だった。
男爵家以上となったウォルト家の基板を作った苦労人ポジ。
本編では武闘派の面々とは反対に、内政や金銭面でライエルをサポート。ただ、苦労人ポジのために歴代当主たちのまとめ役をやらされる。
【スキル】
【スピード】
自身や仲間の移動速度を安定的に上昇させるスキル。
【アップダウン】
自身や仲間の移動速度を上昇させ、敵の移動速度を下げるスキル。
【フルドライブ】
自身や仲間の速度を思考ごと大幅に加速させるスキル。
【妻】
【ブリジット・ウォルト】【女】
【容姿】
背が低く可愛らしい少女に見える。
赤い髪のツインテールで白いドレス姿。
ペッタン。
【武器】
ブレスレット (魔法主体)
【特徴】
マークスの妻。
実家は宮廷貴族の子爵であり、落ち目の家柄。ただし、魔法に関しては子爵家であり結構な実力を持つ。
王家がブリジットをマークスに押しつけた理由には、過去に実家との因縁があるため。厄介払いでウォルト家に押しつけられる。
当時の王家を嫌っていた。
歳の差結婚だがマークスを尻の下に敷き、ウォルト家を男爵家に相応しい格に持っていく。
きつい性格もあり恐れられているが、基本的に子供であるフレドリクスには激甘。理由は一人っ子のため。
本来、フレドリクスがしっかり成長した後に弟妹を作る予定があった。当初はウォルト家の基盤作りで忙しく、子供を作っている余裕がなかったのも大きな理由。
ただ、大きくなるウォルト家を恐れた周辺貴族の一部により襲撃に遭い、怪我をして以降は子供の産めないからだとなる。
負い目もあり、マークスに愛人を薦めるも、マークスは「もう年寄りだから愛人とかいらない」と言われ夫婦仲は良くなる。
※四代目は何気にキャラが強かったですね。守銭奴、恐妻家、など歴代当主のまとめ役を押しつけられる苦労人ポジです。何気に変化するウォルト家や、その後の基板作りなどで長い年月を当主として過ごしており、当主である期間は歴代一位で長いキャラでした。
寄子時代のウォルト家と、寄親となったウォルト家を知る貴重な人。
歴代当主たちに挟まれ、苦労するポジションを最初に考えていました。ただ、本編ではそれが活かしきれなかったと反省しています。
書籍版では、頑張って四代目を苦労ポジにしてみます!
【五代目】
【フレドリクス・ウォルト】
【容姿】
小柄で緑色の髪を後ろで縛っている。
半目で何事にも興味のなさそうな態度を取っている。
母譲りで美形であり、服装も爵位が上がってスーツや高級感のあるものを着用している。
【武器】
蛇腹剣
【特徴】
ウォルト家の五代目当主。
妻に加えて四人の妾を持ち、子供は三十人を超える。そのため、ウォルト家一の好色家扱いを受ける。
内政面や軍事面では目立ったものがないため、評価は低い。四代目が内政面に優れ、六代目が軍事面で優れていたための評価。
三代目が戦死し、跡取りが四代目だけという状況で一人息子。領主という立場でなくても、家として考えれば詰んでいる状況で家督を継いでいる。
苦肉の策として複雑なお家騒動を覚悟しながらも、妾を囲って子供を駒のように量産。
そのため、自身を「畜生にも劣る」と内心で思っており、子供たちに対して距離を置いた態度をとり続けた。
同じバンセイムの領主たちに攻め込まれ、その対処が苛烈であったために周囲の領主たちとの関係は最悪。
賊に扮した他家の騎士や兵士、本物の賊を相手に戦い続けたのが五代目。
可愛い動物が好きなのは、本来は両親に愛されて育ち自分もそんな家庭を持ちたいと思っていた反動。
【スキル】
【マップ】
周囲の地形を地図として頭の中で見ることが出来る。
【ディメンション】
周囲の地形を立体的な地図として把握できる。
【マップモデル】
リアルタイムで広い範囲を地図として見ることが出来る。
【妻】
【クロエ・ウォルト】
【容姿】
肩まで伸びた茶髪のボブカット。
垂れ目で優しそうな顔つきをしている。
細身だが身長が高い。
【武器】
トンファー
【特徴】
フレドリクスとはお見合いで結婚。
何度か顔を合わせたこともあり、幼少の頃から互いを知っている。ウォルト家周辺の領主ではなく、東部出身の領主貴族の娘。
王都でブリジットの伝手で知り合い、お見合いの話を受けている。
フレドリクスが妾を囲い、子供と距離を置いている理由を知っていた。そのため、家庭内の面倒事の多くを引き受けた女性で、残りの妾四人も実力で従えさせている。
色々と忙しく、嫡男であるファインズの教育を間違ったのを後悔している。
クロエの最後の娘がミレイア。
※五代目は当初、感想欄で一番叩かれていましたね。あとで掘り下げはしましたが、そのせいで六代目が割を食う自体に……六代目は遊びすぎたから仕方がないね!
五代目の立ち位置は、当初から防衛戦特化でした。
作中、知られている人柄と本人との差をつけたキャラでもあります。割と洒落にならない過去があるキャラで、後半は叩かれ具合が和らいだ気がしますね。
【六代目】
【ファインズ・ウォルト】
【容姿】
赤毛で髪を後ろに流したワイルドな男。
髪と髭が繋がり、ライオンのよう。
体格が良く筋肉質で、歴代当主一の体の大きさ。
【武器】
ハルバード
【特徴】
ウォルト家六代目当主。
剛胆な性格で、ウォルト家の領地を大きく広げた功労者。
五代目の地盤を上手く引き継げたのが大きな理由だが、本人の才覚もあって領地規模の拡大とバンセイムでの地位を大きく引き上げた。
若い頃は父親であるフレドリクスへの反発心から家出を行うも、後でも戻って領主となる道を選ぶ。
領主として、領内の統治、そして戦争では華々しく活躍するも家庭内は酷かった。
フレドリクスが側室を持っていたために、自分も持つべきだと妻に何も言わず側室を迎え修羅場を作り出す。
家庭に帰りたくないから、戦場に出た事も。
他国の英雄と戦い討ち取るなど、功績も大きい人物。
宝玉内ではライエルの兄貴分的な存在。
ミレイアという同腹の妹を可愛がっていた。
【スキル】
【サーチ】索敵などを行うスキル。
【スペック】索敵、敵や罠の情報を得られるスキル。
【リアルスペック】リアルタイムでの敵や罠の情報を得られるスキル。
【妻】
【デイジー・ウォルト】
【容姿】
金髪碧眼のお嬢様。
髪はストレートロング。目は垂れ目。
雰囲気はいかにも優しそうなお姉さん。
【武器】
杖
【特徴】
宮廷貴族のお嬢様。
ファインズから熱烈な求婚をされ、ウォルト家に嫁ぐもすぐに側室を連れてこられ激怒した嫁。
理想の結婚生活を壊されたあげく、側室も同格の女性二人で気が休まる暇がなかった。
そのため、ファインズへの態度は過激になっている。
ファインズとの喧嘩では、剣を持ちだし差し違えるつもりで追いかけ回したこともある。
ただし、流血沙汰にはなっていない。
六代目がギリギリ何とかしたのと、五代目のフォローによる成果。
愛が重いと言われる人物。
ただし、一人ならファインズをしっかり支えて良妻になっていた可能性あり。
スキルで黒い炎の蛇を作り出すなど、嫉妬に狂いやすく問題も多く残した人物。
※六代目は初期から不良設定でした。
その妻になる人もきっと大変だろうとか思い、書いているとこんな事に(汗)
ラストの全員集合でもお笑い担当になったのが悔やまれます。
本当は凄い人なのですが、五代目が目立ってきたので損な役回りになってしまいました。
立ち位置はライエルに悪い遊びを教える兄貴分でしたが、作中で表現しきれなかったと反省しています。
最後までミレイアさんの本性を知らないで終わった幸せな人でもありますね。