迷宮主
今回は冒険者視点です。
私たちは今目の前を歩く自分達より圧倒的に身長が低い生物の後ろを離れないように歩いていた。 なぜは私たちはこうなったのだろうか?
3人の冒険者たちは、 ゴブリンたちに一つの門の前へ連れてこられた。 その門は禍々しいオーラを放っていた。 通常迷宮はフロアといわれるもので何階層かに構成される。 そして通常は次の階層に上がるためにはその階層ボスを倒して階層ボスが守る門をくぐらなければならない。 3人の冒険者は何度か階層ボスを倒すレイドに参加したこともあった。 だが、 これは圧倒的に違うこの門は階層を上がるための門などではないことがすぐに理解できるほどのオーラを扉が放っていた。 そして門はゆっくりと開いていった。
門が開ききると中から少年といっていいであろう、 男性が出てきた。 だが3人はその少年を見た瞬間背中に凍る様な悪寒を感じた。 3人とて冒険者の端くれ実力を見測ることはできて当たり前なのだ、 その3人全員が満場一致でこいつが危険だと言う事を警告していると一瞬で共有し合うがだからといって何かできるわけでもなかった。
「さて、 いらっしゃいませ。 といえばいいのかな? それとも、 ようこそ。 といえばいいのかな? まぁそんなことはさておき君たちの今後について知りたいだろう? 君たちには悪いが奴隷になってもらうよ。 迷宮のために外の人間がほしかったんでね。 ちょうどよかっただ」
そういわれて3人は青ざめるが、 最初からまともに生きて帰れると思っていなかったためまだましかと半ばあきらめた。 だが次に少年が言った言葉に3人はとても驚くことになった。
「君たちだって奴隷になって希望もなくやれと言われても最低限の仕事しかできないだろう? そこでゲームをしよう。 君たち3人のうち2人はゲームをクリアすれば奴隷から解放してあげよう。 残りの一人は悪いが一生奴隷でいてもらう。 さて何か質問はあるかな?」
少年の提示したことに関してどう考えてもあり得ないという表情になる3人だったがそれが本当ならと3人の目に希望の光が宿った。
「あの! 貴方は私たちに何をさせようというのですか?」
魔法使いが前に出てそう聞くと少年は激しく上下に頷いた。
「君の意見はもっともだね。 君たちにはゴブリンたちに戦闘を教えてもらう。 それ以外には日曜大工のような仕事もしてもらうよ?」
その言葉に3人は驚いた。 理由なら簡単だ! 人間に戦闘を教えるのでも大変なのにゴブリンたちに戦闘を教えるなんて、 言葉の通じない赤ちゃんに戦闘を教えるようなものなのだから。
「あぁ、 君たちの意志は基本ゴブリンたちに通じるから気にしないで大丈夫だよ?」
少年は笑顔でそういった。
さて、ゴブリンに戦闘を教えてどうするんでしょうね。