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ひなこの歌集 ~なっつ~  作者: 小日向 雛子
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old days

蒼く広がるこの空に


向かって大きく背伸びした


見るもの全てが新鮮で


ワクワクしてたあの頃


親父のビールの王冠や


浜辺で拾ったガラス石


そんな物が宝物だった


昔を思い出す度に


恥ずかしくなるのは


きっと今の自分が


なりたかった自分に


なれなかったから





赤く染まった夕焼けに


何故か涙が溢れてきた


一つ大人になる度に


薄汚れてく気がして


ガラクタで出来た秘密基地


他の何より大事だった


でも大切していた物は


そこにあった物じゃなくて


そこにいた時間


ガキだった頃の方が


何が大切なのか


解っていたんだ




大人になった事で


大事だった何かを


なくしていたんだ

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