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うららかな午後*
「あ゛ぁぁぁあ! くそったれ! 糞爺!」
整備された白いタイルの道の上で足をどしどし踏み鳴らしながら金髪美少女はその金の長髪を振り乱して、怒り狂っていた。 それはもう尋常じゃないほどに。
勇者・ウリエルは勇者らしかぬ暴言をだしながら見慣れた庭を右往左往。周りの色とりどりの花ばなも私を縛るあの青い星のような鉄柱の冊も、今はなにもかもが憎たらしい!
ああ、少し落ち着こう。
私はなににこんなに腹をたてているのだろう?
月日は長く16年たち幼い記憶は既におぼろげながらも記憶の限りこの塀の外をまだ知らない私。 そんな私にもいよいよ天から、神から許しが出た。
夢みて16年。
念願叶って外に出られるのだ。
何がそんなに悔しい? 気に食わない?
ああ、そうだ、理由だ。
やっと外に出られ有頂天な私にあの爺…、下のニンゲンって奴が崇めるっていう゛神"がこういったんだ。
『ウリア、残念だけど君は
明日から悪魔のお嫁さんだ』