第九話①
最初に、よくある怖い話があるので、苦手な方は次の第九話②からご覧ください。
(大分、暗くなってきちゃった……)
私は学校の帰り道を歩いていた。今日は部活動の練習がいつもより長引いてしまったので、夕日が沈みかけていた。
(急いで帰らなきゃ……)
カツ……
カツ……
私が歩いていると、後ろから足音が聞こえた気がした。私は、恐る恐る後ろを振り返ったが、そこには誰もいなかった……。
(何だ…… 気のせいか……)
私は、急いで帰宅したかったので、早足で歩き始めた……。
カツ……カツ……カツ……カツ……
やはり、足音が聞こえる……。しかも、私の早足に合わせて、その足音も早くなっている気がする。私は勇気を出して、また後ろを振り返った。しかし、そこには誰もいなかった……。
(え、気のせいじゃないと思うんだけど…… 部活動の疲れはあるけど、走って帰ろう……)
私は全速力で走り出した。すると、その足音もついてきた。
(な、何……!? 何なの?)
「ちょ、ちょっと待って……」
私を呼び止める声がした。振り返ると、そこには同じ年齢くらいの男の子が立っていた。
「こ、これ……、落としましたよ……」
その男の子が差し出したのは、私のハンカチだった。全力で逃げる私を必死で追いかけてきたのだろう……。彼は肩で息をしていた。
「あ、ありがとう」
私はお礼を言うと、再び歩き始めた。辺りは日が落ち真っ暗になっていた。
カツ……
カツ……
(え? さっきの足音……、あの男の子じゃなかったの……?)
私は、また全力で走り出した。すると、その足音もついてきた。
タッ、タッ、タッ
(あと少し…… あと少しで家に着く……)
私は家の門扉を開け、玄関のドアを開けようとした。
ガチャ……ガチャガチャ
(あ、開かない…… まだ誰も帰ってきていないの……?)
ドアノブを回すも鍵がかかっていた。私は、通学鞄の中から家の鍵を探し出した。手が震えているのと焦りがあり、中々、上手く鍵を開けられない。その間も足音が近づいて来ている。
(早く…… 早く……)
すると……
ガチャ
内側から玄関のドアが開けられた。
「どうしたの、そんな顔して……」
母だった。
母の顔を見た瞬間、私は安堵した。そして、後ろを振り返った。
そこには、血だらけの男性がいた……。
「あと、少しだったのに……」
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。





