第三話⑤
翌日
真黒さんと青木さんが、私達の高校に来た。
しかし、2人とも不審者と間違われ追い出された……
青木さんは「ムキー、ムキー」叫び、
真黒さんは「てめえら、ムカデの巣に放り込んでやろうか」と叫んでいた。
そのため、私達は放課後に学校近くの公園に集合した。私と益恵さんが公園に着くと、真黒さんと青木さんは砂場で「ノイシュヴァンシュタイン城」を作っていた。社長さんとブルーちゃんは、すべり台を滑ったりシーソーをこいだりしながら、はしゃいでいた。
「よう、来たか…」
真黒さんが言った。
「あいつらに声を掛けたんですが、多分来ないと思います。麗亜が死んだばかりだっていうのに、どこに遊びに行くか、って話していましたから…」
益恵さんが言った。
私は、益恵さんや麗亜さん達とクラスが違うため、益恵さんが公園に来るように声をかけてくれた。
「そっか…、まぁ来なかったら、仕方ない。そのときは、別な方法を考えるとして………
一緒に、『ノイシュヴァンシュタイン城』を完成させようぜっ」
真黒さんがそう言って、私と益恵さんの腕を引っ張った……。
「あ、あの……」
公園の入り口の方から、声が聞こえた……。
「あ、馬場さん……、来てくれたんだ…」
益恵さんが言った。
公園に来たのは、馬場蕗愛さんだった。
「あの伝えておきたいことがあって………」
馬場さんが言った。
「伝えておきたいこと?」
青木さんが尋ねた。
「はい、実は私、見ちゃったんです……。麗亜が亡くなった日のあの時間……、あの踏切の方から昴くんとショコラが走ってくるのを……」
「「「え!?」」」
私達は驚いた。
「あの2人と麗亜は三角関係だったんです。
ここからは私の想像ですが……、昴くんは麗亜と付き合っていたのに、ショコラのことが好きになってしまった。別れ話がもつれ、2人が麗亜を踏切に………」
衝撃の告白だった。
まさか、麗亜さんが友達に殺された可能性があるだなんて……。
私は何も言えなかった……。
ブルーちゃんの唸り声が聞こえた気がした……
振り返って真黒さんを見ると、鼻歌を口ずさみながら、「ノイシュヴァンシュタイン城」を完成させていた。
(え、真黒さん!? 聞いてた? 今、超重要なこと言ってたよ、馬場さん……)
「……なるほどな、ありがとよ。」
「名乗り出てくれて……」
(え!? どういうこと…?)
「得久麗亜が死ぬ直前に見た『恐ろしもの』とは、こいつが変装したものだ」
馬場さんを指さしながら、真黒さんが言った。
「長い髪のカツラをかぶり白い服を着て幽霊に変装した……。お前は、チェーンメールを受けとった不安を利用し、その格好で恐怖心を煽った。その結果、恐怖に怯え驚いた麗亜が、遮断機の下りている踏切に飛び込んだ」
「な、なんで、そんなことまで……」
そう言った瞬間、馬場さんがハッとした……。
「なんで知っているかって? 俺は霊と会話ができるからさ……」
悪い笑みを浮かべながら、真黒さんが言った。
「……そ、そうよ、私が麗亜を驚かしたの。……でも、それが何? 私は驚かしただけ……。あいつが、あいつが勝手に死んだの……」
馬場さんが怒りに満ちた表情で言った。
「嫌いだったのよ! あいつといるのがずっと嫌だった! だから、ちょっと懲らしめてやったの。私は何も悪くない!」
馬場さんはそう言って、走って公園から出て行った。
私は目の前で起きた出来事に頭の整理が追い付かなかった………
しばらくしてから、私は口を開いた。
「ま、真黒さん、お、お願いがあります」
読んでいただけて、本当にありがとうございます。





