表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/74

第三話③

3日後


 私と母は真黒探偵事務所に来ていた。現状の調査状況を聞くためだ。今日は青木さんがいないようだ……。


「まず、橙子(とうこ)さんのスマートホンですが、特に異常もなく、霊的な反応もありませんでした」

真黒さんがそう言った。


 母が何か言いたそうだったが、それを気にせず真黒さんは続けた。


「そして、電車に轢かれて亡くなった、得久麗亜(えくれあ)さんですが、彼女は亡くなる直前に何か恐ろしいものを見たようです」


「「え?!」」

私と母が同時に声を上げた。


「『それ』から必死で逃げているうちに、遮断機の下りた踏切に入ってしまい……電車に轢かれてしまった………。警察は自殺だと見ているようです」


「そんな………」

母が何かを言おうとした瞬間、母のスマホが鳴った。


「あら、会社からだわ。ちょっと、失礼します」

そう言って、母は事務所の外に出ていった。


母がいない隙に、私は真黒さんに質問した。

「な、何で…、ま、まるで見てきたように分かるんですか?」


「ああ、それは『じじい』のおかげだよ」

真黒さんがそう言うと、社長さんは頬を赤らめクネクネと踊り出した。


「『口寄せ』のようなものだ。じじいは霊と会話ができるんだ。だから、直接本人に話を聞いてきたんだ」


「え、れ、麗亜さんに!? ………で、でも、お、恐ろしいものって一体……?」


「長い髪で白い服を着た女性の幽霊だ……。しかし、踏切の周辺からは、じじいも俺も霊的なものは感じなかった……」

真黒さんがそう言ったとき、電話を終えた母が戻ってきた。


 母がソファーに腰を下ろすと、真黒さんが切り出した。

「それで、橙子さんのスマホですが、それに触れる人物に心当たりはありますか?」


母は、少し考えた後

「学校や塾にも持って行っているから、同級生ならできるかも知れません………」

と言った。


 確かに、私は学校や塾にスマホを持って行っている。しかし、塾では常に持ち歩いているし、学校ではロッカーに鍵をかけて入れている……。


(……あ!)


「どうしたの、橙子? 何か思い出したの?」

母が尋ねた。


「うん、じ、実は………、あのチェーンメールが送られる前日に、ま、益恵(ますえ)さんと遊んだんです。ファーストフード店でお昼ごはんを食べながら、と、撮った写真を見せあってたんです。」


 私と益恵さんは、お互いに写真が趣味だった。それがきっかけで仲良くなった。時折、2人で会ってお互いに撮った写真を見せあっていた……。


「そのとき席を離れたか?」

真黒さんが尋ねた。


「は、はい、お、お手洗いに行きました」


「メールを送ったのは、その子なんじゃない?」

母が言った。


「で、でも、益恵さんは……、チェーンメールを送られてきた方で………」

私がそう言うのも聞かず、母は続けた。


「きっと、自作自演なのよ! 自分は被害者を演じて嫌いな同級生に送りたかったのよ! なんて、ひどい……、うちの橙子を巻き込むなんて……」


 今までの私だったら、母の言うことを鵜呑みにしていただろう……。しかし、なぜ母がそこまで決めつけるのか……、今の私は疑問を感じていた。


「とりあえず、その子に会って話が聞きたい。その子の自宅を教えてもらえるか?」

真黒さんが私に尋ねてきた。


「は、はい」

私がそう答えたとき、

ブルーちゃんが母を睨んでいるような気がした……。


社長さんは、「ハァフゥ、ハァフゥ」と言いながら、クネクネと踊り続けていた。

ヤバい………、ギャグがない……

うーん、なんかシリアスになっちゃった………


読んでいただけて、本当にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ