表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/10

路線拡大

「起きて朝だよ、お兄ちゃん」


 揺さぶられ、目を開けると碧眼ロングヘアの美少女がいた。日の光がレースカーテンから差し込んでいて神秘的な雰囲気を出している。


「…天使?」


「ふふっ、天使って。お兄ちゃん寝ぼけてるの?」


 口元を軽く押さえて笑う天使。


「あ、ルナちゃんだった……うっ」


「ど、どうしたの?」


「いや、起きたら誰かいるのに感動してしまって」


「……そんなに寂しかったの?……ふふ、頭なでなでしてあげるね?よーしよーし……」


 いきなり頭を撫でられ困惑したもののルナちゃんの手のひらの温度が優しく伝わってくる。あっ、天使じゃ無くて聖母でしたわ。


 ()されましたわ。


 ―――




【ルナちゃん視点】



 ……こういう攻める路線でもアリかも……ヤバい、お兄ちゃんが可愛い……犬みたい……うへへへ……




 ―――





 朝ごはんにキーマカレーの残りで作ったカレードリアが出てきた。最高に美味かった。


「日曜日に手作りの朝ごはん食べたの久しぶりだわ」


「えぇ…じゃあいつも日曜日何食べてたの?」


「菓子パン」


 土曜日にだらけてしまって料理する気力が無くなり夜ご飯はだいたい冷凍食品になるから仕方ない。


「菓子パンは美味しいけど……もっと自分の体を大切にしなきゃダメだよ?」


 男に風呂に一緒に入ろうよとか言う別の意味で体を大切にしてないルナちゃんがそれを言いますかね……とは口に出さない。


「はい。分かりました。菓子パンはたまにお菓子として食べます」


「よろしい」


 満足気に頷くルナちゃん。


「ルナちゃんって菓子パン食べるの?」


「もちろん!最近はチョコチップステックのやつとか……ボケモンパンとか昔食べてたし。シールが欲しくて」


「ボケパンなっつ。シール水筒に貼ってたなぁ……」


 ド田舎のスーパーだからたまーにしか入荷してくれない。小さい頃親とスーパーに行った時はお菓子売り場に行く前にパン売り場行ってたっけ。


「ねぇ、お兄ちゃん!」


 どこかうずうずした様子でルナちゃんが言葉を発した。


「ん?何?」


「行きたいところがあるんだけど、連れてってくれない?」


「どこ?」


「水族館!」



 ―――





 水族館とか何年ぶりだろうか。小学生の時の修学旅行で行った以来か。あんまり当時の記憶が無い。


「水族館なんて小学生の時ぶりだよ!」


「おぉ……ルナちゃんテンション高いね」


「そりゃあ楽しみだったからね!久しぶりに、しかもお兄ちゃんと水族館に行けるの!」


 キラキラしたルナちゃんの笑顔にドキッとする。やっぱり2次元でも3次元でも女の子は笑顔が1番だと思う。


「ちゃんと調べて来たからねー!大人の女だよー!」


「さ、流石ルナちゃん!俺にはできないことを平然とやってのける!」


「そこにシビれる」


「憧れるぅー!」


『いぇーい!』


 イカれたノリでルナちゃんとパチンとハイタッチする。


 俺が実家に残したオタク養成キッド(漫画・ラノベ・ゲーム)のせいでルナちゃんは立派なオタクになっていたようだ。

感想、下の星の評価とブクマお願いします!モチベが上がりますので!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ