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不感症

作者: 西框 清隆

音がする。

がたがたと崩れる、音がする。


あなたから わたしから


どこからか


音がする。


崩壊 倒壊 自壊

深夜のホーム 疲れきった顔ばかりが並ぶ列

博物館のようで

吐き気ばかりがするの

ここは迷い込んだ無機質な世界


静かに去る 君の微笑みが切なくて

何もいらないなんて

嘘だったんだね

割れた鏡が今も痛々しく部屋に残ったまま


真っ赤なりんごを噛じる度

壊れてく、心が壊れていく

震える指は、希望も夢も貴方にすら届かない

恐怖なしじゃあなたに会えないから


消えてなくなれって、本気で言っているのに

何も変わらないの、なんでなの

風が頬を叩く度、涙が消えてく

安らぐ場所も、この世界で探さないといけない

ついでにと抱かれた体は、何も感じない

なら、遊びで終わらせて



貴方と一年 呆れた顔ばかり見るようになった夜

まるでリプレイ再生で

もう飽きてしまったよう

ここは現実味失せた箱庭の中


怒号が響く 部屋の中で独りになって

優しさなんて無くなった

毎日愚痴ばかり

掌の温もりが今も過去を引きずる


激しい雨の中で頬が濡れていく

気づく、なんでだろう

寝れない日々の中で白い壁ばかり見てる

私の生きた日々すら壊れていた


蔑んだ目も、愚痴ばかりの貴方の口元にも

もう何もかも愛を感じない

悲しい知らせは海の中に全て投げ込んでしまいたい

体が寄せ合う意味が欲情だけ

なら、今夜でおやすみなさい


あなたの言葉は、もう私には外国の言葉のよう

冷めたコーヒーが、私の喉を潤していく

夢の中で愛しても

もういないのと一緒だから


消えてなくなれって、本気で言っているのに

何も変わらないじゃない

風が頬を叩く度、涙が消えてく

安らぐ場所も、この世界で探さないといけない

ついでにと抱かれた体は、何も感じない

なら、遊びで終わらせて


愛はもういらないから


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