〝E〟motion
どうも2日ぶりです、よしをです。
では、Prologue編最終話をどうぞ♪
「YESだ!!!」
そう言った途端、画面が切り替わった。
次に画面に表示されたのは次のようなものだった。
――――
-スキルAkashicRecords¡《魂の記録》を起動。
ルーカス=レンファラアー:スケルトンコマンダー:旧王国師団長バージョンの魂を記録しています。
NOW RECORDING
0%…1%…4%…
――――
えっと…魂の記録の仕方ってダウンロード方式だったのかよ!?
微妙なところがオーバーテクノロジーで驚かされてばっかりだよ!?
――――
―ルーカス=レンファラアー:スケルトンコマンダー:旧王国師団長バージョンの魂を記録が完了しました。
やっとダウンロ…げほげほっ、記録が終わったようだ。
と、一息ついたところでまた画面が切り替わった。
――――
⇒現在所有している魂の数:00001
⇒現在使用している魂の数:000
⇒現在使役している魂の数:0
⇒×在××××××の数:×××××
→現在変換可能な魂があります。使用しますか?
→YES/NO
――――
なななななな、なんだこれわあああああああ!!!
こんな隠された能力みたいなのどんどん出てくるのホント勘弁してよ…。
優柔不断な俺にはとても辛いんだよ!?
ホントにつらたんなんだよ!?
まあ、ここまできて後戻りもできないしな…
よし!覚悟を決めて先に進むしかないな!
「YESっと」
――――
⇒現在変換可能な魂一覧
・ルーカス=レンファラアー
→変換する魂を選択してください。
――――
選択肢が一つしかないのに選択するのか…
決まりきった受け答えしかできないように仕込まれたチェーン店のマニュアルみたいな対応するんだな。
いや、今はツッコミ入れてる場合じゃないか。
じゃあ、早速ルーカスさんを選択して…
――――
―ルーカス=レンファラアー:スケルトンコマンダー:旧王国師団長バージョンの魂に記録されている情報量を元に変換を行います。
〝使用〟項目一覧
・《ステータス》*複数選択肢あり
・《武器》*複数選択肢あり
・《防具》*複数選択肢あり
・《アクセサリー》*複数選択肢あり
・《外見》*複数選択肢あり
・《内面》*複数選択肢あり
・《性癖》*複数選択肢あり
………省略
・《種族》*現在変換可能ではありません。
・《称号》*現在変換可能ではありません。
・《継承スキル》*現在変換可能ではありません。
・《×××××》*現在表示及び変換可能ではありません。
〝使役〟項目一覧
・《使い魔》*中・小サイズ調整可能
・《パートナー》*性別変更可能、サイズ調整不可
・《人格》*現在変換可能ではありません。
・《××××》*現在表示及び変換可能ではありません。
→変換する項目を一覧から選択してください。
――――
あばばばばばばばばばばばばばばばばばば…
む、むむむ、ムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリ!!!
優柔不断の俺になんて数の選択肢出してるんだよ!?
どう考えてもこの選択肢の多さは異常だろう!?
そ、それに…
なんだよ武器って!?なんだよ防具って!?なんだよアクセサリーってえええええええええ!?
ルーカスさんスケルトンになったからって、元は人間でしょでしょ!?
なんでアイテムになっちゃうんだよ!?
あばばばばばばばばばばばばばばばばばば…
やばい…俺の頭では処理が不可能だ…。
もう考えるのはやめよう、そうだやめてしまおう!
あれだ、そうあれだよ!深く考えないで選択肢の少ない〝使役〟にしといたらいいよね!ね!?
変にアイテムになんかしたら、何言われるかわかんないし。
例えば、
武器にしたら、私を扱うなんぞ百年早い、とか言われそうだし。
靴にしたら、私を踏み続けるなんていい度胸だな、とか言われそうだし。
下着にしたら、私を貴様の汗でびちょびちょに(以下略
るるる、ルーカスさんも勝手にしろって言ってたし、ししし、使役なら、どどど、どうなっても怒られないよね?
ホント頼むからねAkashicRecordさん、略してアカシさん。
そう略したからって、俺を幻のシックスマンとして見い出したり、「僕に逆らうやつは親でも殺す。」とか「僕の命令は絶対だ。」とか言わないでね?絶対だよ!?
すいません、ボケ方調子乗りましたぁぁぁあああ!(土下座
ととと、とりあえず一旦落ち着こう。
これ以上変にボケてスベりたくないしな!
スゥーハァー、スゥーハァー
よよよ、よし!じゃあさっそくアカシさんに変換作業してもらおう。
「魂の変換!〝使役〟《使い魔》!中サイズで!」
なんとなく気分的に叫んでみたかった…
おい、誰だ厨○病こじらせてやんの!とか言ったやつ!
今、俺は異世界にいるんだから、それぐらい許してくれよ〜
いや、でも、中サイズで!って言い方はないわ…
なんだよその「ラーメン並で!」みたいな言い方は…
ごめんルーカスさん、俺もう心が砕けちりそうだよ…
そんな風に一人で葛藤していると、《魂の記録》の画面にまた変化が起こった。
――――
-スキルAkashicRecords¡《魂の記録》を作動。
ルーカス=レンファラアー:スケルトンコマンダー:旧王国師団長バージョンの魂を変換しています。
NOW EXCHANGING
0%…1%…4%…
――――
うん、やっぱりオーバーテクノロジーっぽいよね!?
どう考えても異世界には似合わなすぎるでしょ!?
異世界ってあれでしょ、ヨーロッパの中世並の文化なのがテンプレなんでしょ!?
なんで俺だけそんなテンプレムードをぶち壊すようなことをしなくちゃいけないのさ!?
一人で暴走していると、変換作業も終了したようで、
さっきの画面に切り替わった。
――――
⇒現在所有している魂の数:00000
⇒現在使用している魂の数:000
⇒現在使役している魂の数:1
⇒×在××××××の数:×××××
→現在使役可能な魂があります。召喚しますか?
→YES/NO
――――
さっそくルーカスさんを召喚してあげよう!
ルーカスさんにしなくちゃいけないこともあるしな。
「YESをポチっとな」
すると、目の前に霧が現れ、視界が開けてくるとそこには…
全裸で片膝立ちしている全長2m越えのムキムキの男性が…
こ、これはまさか…
そして、その男性から最初に発せられた言葉は、
「I'll be back.」
「なんでだよおおおおおおおおおおおおお!
ルーカスさん、なんでそのネタ知ってるんだよおおおおおおおおお!
いや、そんなことよりルーカスさん、こんな事になるとは思ってなかったんです!すいませんでしたああああああああああ」
登場にはお決まりのあのセリフを言ったルーカスさんにツッコミを入れた後、俺は盛大に土下座した、ジャンピング土下座をかましてやった。
すると全裸のムキムキな男性がこちらを見て、
「先ほどの少年か…だが、私はいったいどうしたというのだ?
先ほど確かに私は――――」
全裸で片膝立ちでいながら、顔に手を当て何かをブツブツと言っている。
次は、ロダン作の考える人ですか、勘弁してください、笑い死にしそうですから。クスクスッ
「少年聞きたいことがあるのだがいいか?
先ほどやはり私は少年に――――」
そこまで言うとなぜか、ルーカスさんが固まった。
「あの…ルーカスさんどうかされましたか?」
「あなたのことを主と呼ばなければならない感情が頭を占め始めておりまして。
ですが私にはもう心に決めた主がいまして…ぐっ…。」
…。
え?そんなどうでもいいことでこの人は苦しんでいるのか…。
「えっと、ルーカスさん。俺…じゃなくて、私のことは、レオンと呼んでもらって大丈夫ですから。
主と呼ばなくても大丈夫ですよ。」
すると、ルーカスさんは顔を赤くして、
「おぉ!なんと器の大きなお方だ!
しかし、レオン様、私にそのような言葉で話さなくてもよろしいのです。
それに、私はもうルーカスではありません。
良ければレオン様から名前を賜りたいのですが。」
えぇー、いきなりそんなこと言われても。
ガチムチのおっさんになんて名前つけたらいいかわかんないよ、そんなこと学校で習ってないよ。
「じゃ、じゃあ、ガチムt…げほげほ、ガチームというのはどうだろう。
私の国では…そ、そう、筋肉隆々の猛々しい者のことをさすんだよ。」
「おぉ、素晴らしき名前を賜り、ありがたき幸せ。
私はこれよりガチームと名乗らせて頂きます。今後ともよろしくお願いいたします。」
顔を赤くし、涙を必死にこらえている様子が伺える。
えっと、なんだこれ?俺、そっちの気ないからね!?
「あ、あぁ、よろしくね。」
ガチームさんの目を見て話すことが出来なくなってしまったレオンくんでした。
――――
「では、レオン様、さっそく下に下りてみませんか?
ここの試練を突破したのはレオン様で4人目にございます。
なので、もしかすると私の敬愛する方がお目覚めになられているかもしれません。」
「そうだよね、ガチームはその人に会いたがってたもんね。
いいよ、じゃあ行こうか。」
「はい、かしこまりました。
では、こちらにいらしてください。」
そして、ガチームに連れられて部屋の中央までくると、今二人でたっている位置に変化が現れた。
周りの土がせり上がり、二人を包むかのように円形のカプセルとなった。
そして、二人が包まれ終わった後、地面ごと下の方に動き出す感覚を味わった。
これは…どう考えても、エレベーターを元に作られているよな。
そんなことを考えていると、地面の動きが止まった。
チーン!
そんなとこまでエレベーターを見習わなくていいんだよ!?
そもそもどうやってそんな音出てるのさ。
そんな疑問をよそに、土のカプセルが徐々に開いていった。
そして、カプセルが開いた後、レオンが見たものは、巨大な空間とそこで祀られている祭壇だった。
その祭壇には棺桶のようなものが一番上に鎮座しており、そこから少し下の方に4つの箱のようなものが設置され、さらにその下には魔法陣のようななんとも幾何学的な図形が描かれていた。
「えっと、ガチームさん。俺はいったいどうすれば?」
「まずは、箱の中にあるものを取り出して下さい。とは言っても、残っている箱は後一つしかないので、選ぶことはできないのですが。」
「では、さっそく開けてきますね。」
俺は蓋の空いていない箱の元へと行き、蓋を開けてみた。
するとそこにあったのは、〝マフラー〟だった。
しかも、なんか赤と黒のストライプ柄の。
え、えっと…これは、あれかなボケてるのかな?ツッコミ待ちなだけなのかな?
「が、ガチームさん、ちなみに他の箱にはどんなのが入ってたのかな?
やっぱり、あれかな靴下とかハチマキとかだったのかな?」
「いえいえ、レオン様。他の箱には〝剣〟〝杖〟〝靴〟が入っておりました。」
そんなバカなああああああああああああああ!?
残り物には福があるんじゃなかったの!?
こんなの完全に余り物を押し付けられただけだよ!
あはは、どうせ俺はこんな運命だよね、とほほ。
涙ぐみながら、そんな感傷に浸っていると、
「おぉ、主よ!その防具の性能に気づかれましたか!
そうでしょうそうでしょう!私が敬愛する方が〝創り〟あげたものですから、そのような性能になるのは当たり前なのです。」
なんだこの食い違いは、も、もしかしてこのマフラーってかなりいいものなのか?
どっからどう見てもユニ○ロで売ってそうなものなんだけど。
そこまで言うなら、ちょっと《鑑定》してみようか。
“Survey《鑑定》”
《鑑定結果》
――――
名前:堕ちた聖者の霊装具+99
性能:
・《魔力値》+10,000、その他ステータス+1,000
・《物理系以外の攻撃99%カット》/《耐寒》/《耐熱》/《状態異常軽減》/《スキル効果上昇・極大》
・装備者に飛翔能力を付与
――――
あばばばばばばばばばばばばばばばばばば…
こ、壊れ性能だ…
もう、チートや、チーターやろ、そんなん。
「ガチーム…お前の主がどんだけすごい人か一発で理解できたよ、うん。」
「そうでしょう、そうでしょうとも。
お、噂をすればなんとやらです。
彼女がお目覚めになられるようです。」
ガタッ…ゴゴゴゴゴゴ…
ガチームがそういった後、棺桶がいきなり動き出した。
なにそれこわい。
ゴゴゴゴゴゴ…バタンッ…
そして、そこから人が起き上がり、こちらを向いた。
土埃が舞って、よくその人の姿が見えない。
すると、その人物が声をかけた、もちろんガチームに
「ルーカスさん、ついに4人目の方が現れ、すべての武具が取り出されたのですね。
ようやく、ここから出られそうですね。」
声は女の人のようだ。
でも、どこかで聞いたことがあるような…
そして、その女の人が全て言い終わる頃には、視界がはっきりしてきた。
そこで俺が見たのは、
髪の毛がちょうど真ん中で白と黒に別れており、体の左半分にものすごい量の刺青が施されている、元の世界ではクラスメイトだった、あの――――
「し、肆季さん、だ、よね?」
「あなたはいったい…って、れれれ、レオンくんなの!?」
おぉ、ホントに肆季さんだったんだ。
でも、随分と見た目変わったな…もとからこういうことする子だったのかな。
あぁ、やっぱり異世界が影響で――――
「肆季さん、いくら異世界に来たからって、それはいくらなんでもグレすぎじゃないかな?」
すると、肆季さんは体をプルプルと震わせながら、こう叫んだ。
「ちがああああああああああああああああああああああああああああううう!」
巨大な空間の中で 、その大絶叫がこだましていた。
お読み頂きありがとうございました。
感想や評価などくださると、嬉しいです。
――――
やっとPrologue編が完結しました♪
ウソみたいだろ、まだPrologue編だったんだぜ、それで。(タ○チより
次回からやっと第一章のはじまり、はじまり〜です。
Prologue編修正した後に投稿するので、次回投稿は一週間後あたりになるかと思います。