〝R〟obbed ***
2話目をどうぞ
9/15日:変更事項
・魔力値→神力値
・ステータス詳細説明追加
何もみることが出来ない黒で染め上げられた空間。目を開けているのか、閉じているのかそれすらもわからない。
ただ、ふわふわとした浮遊感が体を包み、体の奥底からポカポカとした温かい何かが溢れているような気がする。
しかし、その暗闇も一瞬のこと、すぐに視界がはっきりしてきた。
すると、目の前には現実には存在しようはずもない、アホなほどデカい宮殿があった。宮殿の周りは塵や埃など一切見られない、真っ白な空間が続いていた。
この宮殿が高すぎて1番上まで目視できねえ。てか、こんなもの作るとかどんだけ金掛かってんのか想像もできないわ。
そして宮殿の周りを眺めていると、その宮殿の入口付近には、クラスメイトの姿がちらほらと視界に入った。
そこで、今更ながらなことを思ってしまう。
な、なんだ…。
いったい何が起こったんだ…。
たしか、先生が教壇にあった箱をあいつに渡して、そしてそれをあいつが…って!
「い、壱羽さん!壱羽さん近くにいる?」
俺は必死に自分の想い人の名前を呼んだ。
こんなに大声で話すことなど普段はないが、緊急事態なので仕方ない。それに、何よりも壱羽さんのことが心配でたまらないのだ。
「おい!レオンちょっと落ち着けって!」
幼なじみの翔が俺を落ち着かせようとしてきたが、壱羽さんが安全なのを確認できていないので、俺はいてもたってもいられないのだ。
「レオっち。お~い!」
「い、壱羽さん!無事で良かったよ!」
壱羽さんが無事でよかったぁ。
べ、別にあ、焦ってなんてないんだからね。という、誰得にもならないツンデレオンを放り込んでおくとしよう。
「レオっちも無事でよかった!あと、ここって何処なんだろうね。さっきまで、私達教室にいたよね?ね?」
「う、うん…。」
壱羽さんの安全がわかって、心が落ち着いたのか、もう口下手な状態に戻っている。ヘタレオンにもほどがあるだろ。
「おーい、お前ら。全員無事か?ま、ここは学校じゃないっぽいから、各自自分の行動は自己責任でな。」
先生もいたのか。なんとものんきなものだ。まあ、先生のいつも通りの姿を見ているだけでこちらも少し心に余裕が出来たように思う。
ほんと、意外なところで役に立つ人だな、とあらためて思った。
そんなことを考えていると、
〝ひひひひひひ、ようこそ、我らの宮殿¡《バシレイオン》へ。
私は異世界へ渡る君たちの選定神の補佐で、〝S〟の字を統べる〝S〟trategy¡《策略》の神ステラだよ。〟
〝私が、そなたらの選定神で〝B〟の字を統べる〝B〟alance¡《調和》の神ハルモニアだ。〟
かみ…かみ…か、神!?
状況が全然理解できないぞ。これはあれか、新手のドッキリみたいな感じか?
クラスメイト達が何やら口々に言っているが、今そんなことを気にしている場合ではない。
なぜなら、アメリカ人の祖父と違って、俺自体は無宗教で神など特に信じているわけではないのだが、目の前にいるこいつはヤバいヤバすぎる。
何故かわからないが、こいつが目の前に存在するだけで、跪きそうになる。あたかも、そうすることが、自然で当たり前の事のように。
〝じゃあ、今から君たちに異世界召喚について一度しか話さないから、ちゃんと聞いて欲しいな。〟
それから、異世界召喚についての話が始まった。
まず、ここは異世界ではなく、地球から異世界
へと渡る際、必ず通る場所らしい。
そもそも、なぜ俺たちが異世界召喚されることになったのか簡単にいうと、俺たちがこれから行く世界の《ドロウ=レゾナ》で、魔王が現れたため、あちら世界のレグヌム王国が勇者召喚を行なったらしい。
しかし、地球人(神達が言うには、本来はスーア人というらしい)では、異世界に勇者として召喚されても、向こうの世界の要望(向こうの世界の要望を叶えるための対価が払われたと言っていたのが意味深だった)に応じられないために、一度この宮殿を経由し、神に〝継承文字〟というものを授けられた後に、《ドロウ=レゾナ》の勇者召喚の間に転送されるそうだ。
〝ここまでの説明でなにか質問はありますか?〟
「お、おい!俺達を元の場所に返せよ!別の世界のことなんて知るかよ!」
うひゃ。さすが頭が弱い1位…げほげほ。クラスヒエラルキー1位様だ。全然空気がよめてねぇ。
さっき、クラスメイト達が騒いでたのをわざと無視してたのにも気づかなかったのか。
〝えー、返しません。こっちにも目的が…げほげほ。質問は以上ですか。なら、次に〝継承文字〟の説明を行いますね。〟
〝〝継承文字〟とは、我々神1柱が統べている文字を生物に付与した時に、生物が使用可能になる文字のことです。ちなみに、私が〝S〟を、そしてハルモニアが〝B〟を継承する手はずになっています。
説明をするよりも、見てもらった方がはやいですね。ハルモニアやってしまいましょう。〟
〝うむ、さっさとすませよう。〟
それぞれの神がお互いに言葉を交わした後、神達の体の表面が発光しだした。
しばらくすると、その光が俺達の元までやってきて、クラスメイト1人1人を包んでゆく。
何人か光の光量凄かった気がしたが、気のせいか?壱羽さんの光量が1番凄かったような。
〝無事全員に行き渡ったようですね。では皆さん、ステータスと念じてください。それで現在の状態が確認できるはずです。〟
え、えーと。す、ステータス。
すると目の前に、半透明のパソコンのデスクトップのようなものが浮かびだした。
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名前:レオン=エイガ/状態:SPIRIT¡《精神体》
種族:HUMAN¡《人間》
職業:〝B〟RAVE¡《勇者》
称号:《スーアの誇り》
レベル:1
能力:
:God'sPower¡《神力値》:unknown
*精神体のため現在測定不能
:Strength¡《力強さ》:100
:Intelligence¡《賢さ》:100
:Mind¡《精神力》:100
:Vitality¡《生命力》:100
:Dexterity¡《器用さ》:100
継承文字:〝B〟
-スキル
:Nスキル:・〝B〟last¡《銃撃》;lv1・〝B〟oost¡《増加》;lv1・〝B〟ox¡《箱》;lv1
:Rスキル:無し
:SRスキル:無し
:EXスキル:〝B〟reakthrough¡《飛躍的進歩》¡《現状打破》¡《限界突破》;lv1
継承文字:〝S〟
-スキル
:Nスキル:無し
:Rスキル:〝S〟urvey¡《鑑定》¡《地図》;lv1
:SRスキル:無し
:EXスキル:無し
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いやいやいや。待て待て待て。突っ込みどころが多過ぎるぞ。
まず、俺って今精神体だったのか?どうりで、さっきからふわふわしてるわけだ。
え、じゃあ、俺の元の体って学校の教室にでも残ってるのかな?クラスメイト全員が植物状態で発見されたら、いくらなんでもヤバすぎるだろ。
いや、もはや帰れそうにない世界のことなんてどうでもいいけどね。あ、ごめん嘘つきました。おじいちゃんにはもう一度会って、少なくともお別れはいいたかったな。
っと、しんみりする前に話を元に戻そう。
次に気になるのはやっぱり、EXスキルのことだろう。なんか見た感じ凄そうな感じがしまくって困るんだが。
これは…うん。隠し通そう。俺はクオーターだし、目立ったらろくな事にならないのは、物心ついた時からわかっている。
それにしても、このEXスキルがどれだけすごいのか全く検討もつかんぞ。困った困った。
「なんだ、このSRスキル〝B〟raveってやつは。どれくらいすごいんだ?」
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名前:ユウマ=クニカズ/状態:SPIRIT¡《精神体》
種族:HUMAN¡《人間》
職業:〝B〟RAVE¡《勇者》
称号:《スーアの誇り》
レベル:1
能力:
:God'sPower¡《神力値》:unknown
*精神体のため現在測定不能
:Strength¡《力強さ》:500
:Intelligence¡《賢さ》:500
:Mind¡《精神力》:500
:Vitality¡《生命力》:500
:Dexterity¡《器用さ》:500
継承文字:〝B〟
-スキル
:Nスキル:・〝B〟lade¡《刃》;lv1・〝B〟uildup¡《強化》;lv1・〝B〟elieve¡《信頼》;lv1
:Rスキル:無し
:SRスキル〝B〟rave¡《勇敢》¡《武勇》¡《虚飾》;lv1
:EXスキル:無し
継承文字:〝S〟
-スキル
:Nスキル:無し
:Rスキル:〝S〟urvey¡《鑑定》¡《地図》;lv1
:SRスキル:無し
:EXスキル:無し
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頭が弱…げほげほ。クラスヒエラルキー1位様が自ら噛ませ犬になってくれえうみたいだ。よかったよかった。
〝ではスキルの説明からさせて頂きたいと思います。
選定神が皆さんに与えた継承文字〝B〟によって、Nスキル3つとRスキル以上がランダムで1つ発現しているはずです。選定神補佐の私が皆さんに与えた継承文字〝S〟によって、Rスキル〝S〟urveyが発現しているはずです。
まず、スキルにはパッシブスキルとアクティブスキルの2種類のものが存在します。
アクティブスキルとは、発動したいスキルのスキル名を発声することで発動可能となるスキルのことです。私が授けた〝S〟urveyがこのアクティブスキルに当てはまります。
そして、パッシブスキルとは、そのスキルを所有しているだけで発動しているスキルのことです。あなたの持つ〝B〟raveがこのパッシブスキルに当てはまります。
では、あなたの質問にお答えしましょう。向こうの世界ではRスキルですら、かなり重宝されるものです。Rスキルを持つ人間は、1万人に1人。SRスキルを持つ人間は、1億人に1人。EXスキルに至っては、下級神ですら、持っていないことがあるので、考える必要もないでしょう。なので、あなたの持つSRスキルは向こうの世界ではかなり重宝されます。さらに、SRスキル〝B〟raveは勇者の能力を高めるスキルなので、君なら向こうの世界の魔王もすぐに倒せるようになりますよ。
次に、スキルの横についているlvについてお話します。それは、スキルレベルと言われるもので、レベルは0から9まで存在します。
レベル0はスキルを所有してはいるが効果が発動できないもしくは、発動していない状態をいいます。レベル9はスキルの能力がそれ以上上がらない限界の状態をいいます。Nスキルのレベル9は、SRスキルのレベル1に相当し、Rスキルのレベル9は、EXスキルのレベル1に相当し、SRスキルのレベル9は、中級神クラスに相当します。しかし、レベル9に到達したものは歴史上でもあまり確認されていないので、気にする必要もないでしょう。
次はステータスの説明をしたいと思います。
見ていただいてお分かりかと思いますが、ステータスに6つの項目があります。God'sPower¡《神力値》:Strength¡《力強さ》:Intelligence¡《賢さ》:Mind¡《精神力》Vitality¡《生命力》Dexterity¡《器用さ》
神力値は、その名前の通りいわゆる神の力です。
主に継承スキルの発動に使ったり、わたし達神からの神託…などなどに使います。
力強さは、神の力とは逆に、肉体的な力を指します。
主に、物理攻撃力、素早さなどに影響します。
賢さは、主に継承スキルの発動速度や頭の回転数などに影響してきます。
精神力、生命力は、いはゆる防御力と呼ばれるもので、それぞれ継承スキルへの耐性や物理防御力への耐性に影響してきます。
最後に器用さですが、これはあまり皆さんには関係ないかもしれませんが、物理武器の扱いや生産能力に影響してきます。
ステータスの説明は以上です。〟
ふむ、じゃあ俺のスキルは、Blast、Boost、Boxがアクティブスキルで、Breakthroughはパッシブスキルってことでいいのかな。Breakthroughの効果が多過ぎていまいち判断しづらいし。
てか、やっぱりEXスキルって凄かったんだな。墓場まで隠し通してやんよ。
「ひゃっほおおおお!俺めっちゃくちゃすげーじゃんか!な!なあ!」
「ほんとすげぇーぜ!」
あー、愉快な仲間たちが鬱陶しいんだが。
もういいよ。しゃべらなくても。ヤンデレオンが登場なぅしちゃったよ。抑えなきゃ抑えなきゃ。
「なぁ、神さんよぉ!俺の職業が勇者ってことになってるんだが、これりゃ俺様だけが勇者ってことでいいのか?」
〝いやいやいや。君たちみんなが勇者召喚されるんだから、みんな勇者に決まってるじゃない。あ、でも1人は…。〟
「なんだそうなのか。でもまあ、俺が1番だろうけどな。」
そんなどうでもいいことを大声で叫ばれてもねぇ。
そんなことを考えていると、壱羽さんが近づいてきた。
「レオっち…ちょっとこれ見てくれない?私の職業が勇者になってないんだよね…えへへ…。」
そう言われた瞬間何故だか嫌な予感がした。
いや、壱羽さんが神に能力を授けられた時から嫌な予感しかしていなかった。
壱羽さんが差し出してきた半透明のパソコンのデスクトップのようなものをのぞき込むと。
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名前:ナギサ=ヒトハ/状態:SPIRIT¡《精神体》
種族:HUMAN¡《人間》
職業:〝S〟acrifice¡《生け贄》
称号:《神から存在を所望されしもの》
レベル:1
能力:
:God'sPower¡《神力値》:unknown
*精神体のため現在測定不能
:Strength¡《力強さ》:1
:Intelligence¡《賢さ》:1
:Mind¡《精神力》:1
:Vitality¡《生命力》:1
:Dexterity¡《器用さ》:1
継承文字:〝S〟
-スキル
:Nスキル:無し
:Rスキル:無し
:SRスキル:無し
:EXスキル:〝S〟acrifice¡《生贄》¡《自己犠牲》¡《残された者への祝福》
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え…。
そこに表示されたものを見て、心臓が止まるかと思った。
そんな、嘘だろ…ここに書かれていることが本当だとしたら…。
そんなことを考えていると、よほど酷い顔をしていたのだろう、壱羽さんが泣きそうだけれど、笑った顔で声をかけてきた。
「レオっち、私---」
〝ねぇ、君だよね?君が〝S〟acrificeのスキルを持つ人間だよね?〟
壱羽さんが話を続けようとした時、〝S〟の神が遮ってきた。この後、悪い展開しか想像できない。
じゃあ、俺が!
「あの!神様すいませんが---」
そのあとに言葉を続けることが出来なかった。
何故だ!?こんな重要な時なのに一体誰が!?
“Bind《捕縛》”
〝そなた。少し黙っておれぬか?〟
後ろから〝B〟の神が近づいてきた。
しまった、継承文字〝B〟が壱羽さんになかった時点でこいつもグルだと気づけたはずなのに。
〝ハルモニア、手間をかけたな。こいつだ、こいつこそが我々が探していた生け贄だ。ひひひひひ。〟
〝そうかそうか。ようやく見つけたぞ。
これで我々の計画も進められるというものだ。これでようやく〝A〟llのやつを封印できそうであるな。〟
〝あの爺さんにはさっさと隠居してもらわないとなぁ、ひひひひひ。〟
「おい!お前ら!壱羽さんをどうするつもりだ!変なことするつもりならいくらお前らでも許さんぞ!」
“Blade《刃》”!!!
しゅるるるる、しゅいーん。
クラスヒエラルキー1位様がアクティブスキルを発声により発動したとき、変化が現れた。
光の束が収束し、やつの手から日本刀の刃のようなものが出現したのだ。
「いっくぜぇぇぇえええ!」
クラスヒエラルキー1位様がそう大声で叫び 、手に生えた刃をかかげ、壱羽さんと神の間に走っていった。
そして、神へと刃を振りおろした。
〝はぁ。まったく、力を手に入れたとたんこれだよ。そんなNスキルごときで我々に対抗できるわけないでしょ。〟
“Sword《剣》”
ガキィィィン…ピリッ、ピキキッ、パリィィィン…
噛ませ犬ことクラスヒエラルキー1位様と神がつばぜり合いをしたのも束の間。
略して噛ませ犬1位様の手から生えた刃が砕けちったのだった。
「くそ!なんで!なんでなんだよ!俺は勇者で、すっげースキルも持ってるのになんでなんだよ!なんでこんなに…。」
〝ひひひひひひひ、君のような下等生物で僕達のようなEXスキル、派生スキル持ちに勝てるわけないでしょう。〟
“Sleep《睡眠》”
「くそ!くそった---」
最後までいい終えることなく、あの噛ませ犬1位様は意識を失った。
〝じゃあそろそろいこうか、えっと、イチハさんだったっけ?〟
「い、いや!行きたく、ない!」
うぉぉぉぉぉぉぉ!俺の体、動いてくれ!動いてくれよ!なんでもいい!なんでもいいから、この状況をなんとか、この現状をなんとか打破できれば。
-スキルBreakthrough¡《現状打破》の発動条件を満たしました。
これより、条件が満たされるまで、スキルの発動は継続されます。
頭の中にアナウンスが流れた後、身体の自由がきくようになった。
-条件を満たしたため、スキルを終了致します。
「神様、すいませんが壱羽さんは返してもらいますね!」
“Blast《銃撃》”
ドパンッ!
光の束が収束し、銃身が出現し、そこから何か光の弾のようなものが発射された。
〝はぁ。ハルモニア、いくら相手が下等生物だからって手を抜かないでくれよ。まあ、無駄だよ。〟
“Shield《防護膜》”
ピンッ!
光の弾が、神の張った防護膜に当たるとすぐに、どこかに弾き飛ばされてしまった。
こんな単純でしょぼいNスキルの攻撃が神に効かないのはわかっていた。
しかし、今はスキルの発動を確認しただけ、大丈夫、ちゃんと発動することが確認できた。
次が本番だ。精神体で魔力値が制限のない今ならいけるかもしれない。
「壱羽さんは返してもらうぞ!!!」
“Boost《増強》”
“Boost《増強》”
いける、まだいけるぞ。このまま上げていく!
“Boost《増強》”
“Boost《増強》”
………
何度も何度も何度も何度も繰り返し。
………
“Boost《増強》”
-Boost《増強》がBreakthrough《限界突破》の効果により、lv10へと上昇しました。
これにより、派生スキルが追加されました。
レベルが10になったとはどういうことなんだ?確か、限界はレベル9だったはず。
しかも、派生スキル?なんだそれは?
いや、それは後回しでいいか。
それよりも、これだけBoost《増強》すれば、絶対神に届く!
“Blast《銃撃》!!!”
ドバァァァァァァァンッッッッッッッ!
目の前で巨大な光が帯状に収束し、それが束ねられ、巨大な銃身が生成され、そこから巨大な光の弾が発射された。
ギリリリリリリリリリリリ…ペリッペリッ…パリリリン!
光の弾と神の防護膜がぶつかり合い、少しの間拮抗したが、神の防護膜を打ち破った。
やった!これで神の手から壱羽さんを救い出すことができる。
そして、光の弾が〝S〟の神に直撃する瞬間…
“Balance of Battle《戦闘終結》”
そんな声が俺の耳に届いてきた。
お読みいただき有難うございました。
感想、誤字脱字の報告は随時受け付けておりますので、よろしくお願いします。
*ちょっとした補足
・称号:《スーアの誇り》とは、
簡単にいうと、スーア語(地球の言葉)が異世界語に、異世界語がスーア語に脳内で変換されるという代物です。
・今回詳しく説明されていないスキルの詳細などの情報は後々に出てくると思いますので、それまでのお楽しみということでお願いします。