表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

貴族の令嬢を助けてもお礼を受け取らずに去って行くラド少年は無欲な人間なのかという件について

作者: 葉裏
掲載日:2026/01/27

テンプレな貴族の令嬢を危機から救うというくだりですが、その後はひとひねりだけしました。

キンバリー王立学園に紹介状を持って、ラドはやって来た。

1年生に転入扱いだった。

自分が助けた公爵令嬢からの好意で学費免除で転入できるという。

時間割を組む必要があったが、必修科目の騎士科実技講習の枠組みが定員が埋まっていた。

そういう科目が他に2つあったので、来年また1年生をやらないといけなくなる。

体のサイズにあった制服までも用意されていたのだが、もちろんそれには袖を通さずにそのまま事務にお返しした。そしてラドは公爵令嬢宛にメモ程度の手紙を書いて、学園の事務に預けた。

内容は『折角ご好意で学園に転入してくれるようにして頂いたのですが、必修科目の講義が3つ満杯で取れなかったので、1年が落第でやり直しになるとのこと。それだと時間の無駄になるので、今回は遠慮させていただきます。ご好意だけ受け取らせて頂きます。ありがとうございました。ラド』


それから一応約束だったので、公爵邸を捜して令嬢に面会して挨拶して行こうと思った。

必ず訪ねてくれと言われていたので、一応約束通りに訪問したのだが、門番に怒鳴られた。

「貴様みたいな、薄汚いガキがお嬢様に面会できると思ってるのか?!消えろっ」

仕方がないので、冒険者ギルドに手紙を届けるように頼んでから王都を後にすることにした。

手紙には簡単に、

『ご令嬢のお住まいを訪ねて面会を申し込んだのですが、ドレスコードがあるらしく、許可されませんでした。今回は縁がなかったと思います。王都を離れる前にご挨拶だけとも思いましたが、手紙での文でご容赦ください。お元気で。ラド』

と軽くしたためるに留めた。

次に行ったのは王国騎士団の詰め所だった。

「あのう、盗賊団の首が23個ほど届いている筈ですが、その報奨金を頂きに参りました」

「首を届けに来てくれた者はラドという若者の手柄だということだが」

「私がそのラドです」

「その証拠は?」

「えっ?」

「冒険者証とか持っていないのか?」

「ええ、まだ登録してないので」

「それじゃあ、本人確認できないから報奨金は渡せない。かと言って、後からラドの名前でギルド登録してもそれじゃあ、駄目だぞ」

「面倒ですね。それでは報奨金は結構ですので、エストック公爵の騎士団の方たちに差し上げてください。いま、手紙を書きます」

ラドは手紙にこう書いた。

『先に届けて頂いた盗賊の首級の報奨金は私では受け取れないみたいなので、侯爵様の騎士団の方たちの運営費に使ってください。ラド』

それを騎士に手渡しながらラドは言った。

「これをエストック公爵騎士団の皆様に渡してください。そしてそのお金はその方たちに渡してください。私からお譲りするということで」

「お前がラドかどうかも分からないのに、勝手に決めるな」

「その通りですね」

ラドはそれを最後に王都を後にすることにした。南行きの馬車の時刻を確かめ、それまでの時間は買い物と食事に費やすことした。



キンバリー王立学園からの知らせをシャルロッテ・エストック公爵令嬢が受け取ったのはそれから数日後のことだった。

『ラドという少年が転入手続きに来ましたが、単位修得の点で不都合があったらしく、辞退して行きました。その際託された手紙を同封します』

その内容は以下の通りだった。

『折角ご好意で学園に転入してくれるようにして頂いたのですが、必修科目の講義が3つ満杯で取れなかったので、1年が落第でやり直しになるとのこと。それだと時間の無駄になるので、今回は遠慮させていただきます。ご好意だけ受け取らせて頂きます。ありがとうございました。ラド』


「なんですって? あれほど頼んだのに、どういうことなの?」

思わず声を荒げた令嬢にそばに仕えていた侍女たちが驚く。

「それに必ずここに来るように頼んだのに、何故訪問してくださらなかったのでしょう?」

「あのう……門番の者から聞いたのですが、一昨昨日さきおとといに身なりの粗末な少年がお嬢さまにお会いしたいと言って来たので、追い返したと」

「えっ?」

それから公爵家の騎士団長がやって来た。

「お嬢様よくわかりません。王国騎士団の方から盗賊討伐の報奨金がここの騎士団に与えられました。

ラド様がそうするようにと手紙迄託して行ったそうです。」

託された手紙にはこう書いてあった。

『先に届けて頂いた盗賊の首級の報奨金は私では受け取れないみたいなので、侯爵様の騎士団の方たちの運営費に使ってください。ラド』

そのうち侍女が手紙を持って来た。

「冒険者がこの手紙を。お嬢様宛です」

『ご令嬢のお住まいを訪ねて面会を申し込んだのですが、ドレスコードがあるらしく、許可されませんでした。今回は縁がなかったと思います。王都を離れる前にご挨拶だけとも思いましたが、手紙での文でご容赦ください。お元気で。ラド』

すっかりヒステリーをあげて取り乱したシャルロッテはその後部屋に閉じこもってしまったが、兄のロングランがやって来た。

「ロッテ、聞いたよ。お前の失敗を」

「えっ、私が失敗したのですか、お兄さま?」

妹が泣き伏せっていたベッドに腰かけた兄のロングランは、妹の頭を撫ぜながら言った。

「いったいどうしてそのラドという少年を一緒に連れて来なかったのだ? ロッテの命の恩人なのだろう?」

父方の祖母の病気見舞いの帰りに一週間かけて王都に戻って来たロッテだったが、あと一日で王都に着くという時に盗賊たちに襲われたのだ。

護衛の騎士は10人いたのだが、奇襲で毒矢を射られ半数は戦闘不能になったところで長槍で囲まれた。

その槍にも毒が仕込まれていて、騎士の殆どが倒れ、馬車の中に入って来た盗賊がロッテを乱暴に掴みドレスを引き裂いた。

共にいた侍女たちも同じように引き出されて乱暴されそうになった時に、盗賊たちの悲鳴が聞こえた。

「ぎゃあ」「ぐえっ」「うぎゃあ」

大多数の盗賊たちが長槍を落として目を手で覆って苦しんでいる。

何者かが盗賊たちに目潰しを食らわしたのだ。

しかもかなり強力な奴を。

そして急に一人の少年が現れた。

その少年は落ちていた槍を拾って苦しんでいる盗賊たちを突き殺して行く。

その手際は実に見事で素早い。

それから道の両側の木に登って隠れていた弓使いの盗賊も目潰しを食らったらしく、苦しんでいた。

あるものは木から落ちて地面の上に転げまわっていたり、木の枝に摑まりながら目を覆っていたり。

だがその盗賊たちも少年が槍で首などの急所を突き刺して殺していた。

その後少年は倒れている10人の騎士たちに傷口に毒の吸いだし軟膏を塗り、解毒剤のポーションを飲ませていた。

半刻ほどして騎士たちが回復すると、彼等は率先して盗賊の遺体から討伐証明として首を切り落とし、少年に捧げた。

「危ない所を救ってくれた。感謝する。貴殿の名前は?」

「ラドと言います。平民ですので家名はありません。たまたま魔獣対策の目潰し用の水袋を30個ほど持っていたので、盗賊たちに使いました。

全部使ったのでまた作れば良いだけの話です。

でも目を潰しても危険なので彼らの槍を使って殺しました。それにしてもこの盗賊は悪知恵の働く連中です。普通は10人も騎士がいるなら襲わない筈です。けれど、猟師が使う矢毒で奇襲攻撃をしてから、2mもある長槍で騎士の間合の外で攻撃してきました。」

なるほど飛び道具の毒矢とリーチの長い毒槍で騎士たちの無力化を図ったのだ。

しかも人数は数えてみると23人だ。通常武器ならば対人の戦いのプロである騎士たちの敵ではない。

盗賊たちのごろつき剣法では2倍以上の人数でも簡単に追い払うことができる。

だが、彼らの中に猟師が何人かいて、毒矢を使うことを考えたのだろう。

しかも剣の技なら騎士たちに敵わないが3倍4倍の人数で長い槍で突けばどうなるか?

しかも刃先に毒を仕込んだ槍で?

僅かな傷でもつければそれで十分。

騎士でも倒せるのだ。


公爵家の騎士団長はラドに礼を言った後、盗賊ら23人の首級については王国騎士団に持って行き、ラドに討伐の報奨金を受け取るように話しておくと伝えた。

またロッテは命と貞操と名誉の恩人であるラドのことをよく知らず、本来なら馬車に同乗して貰って色々話を聞きたいところだったが、何しろ盗賊にドレスを破かれて服装が乱れているので、顔を合わせる訳にはいかない。

ロッテは14歳だが、恩人をそのまま帰してはいけないことは知っている。騎士団長のピーコックとのやり取りから、王都に仕事口を捜しに来たことはわかったが、王立学園を卒業すれば仕事先も上位のものになることから、命の恩人へのお礼としてキンバリー王立学園への入学をプレゼントしようと思いついた。

馬車の中から扉越しにそのことを伝え、そのことについては詳しく公爵邸で話したいから是非来て欲しいと言った。

生憎ラドは徒歩で色々狩猟や採集をしながら行くというので、先に王都についてその準備をしておくとだけ伝えてそこで別れた。

団長のピーコックはラドという人物が盗賊を一人で倒したと伝えさせ、報奨金はラドに渡して欲しいと王国騎士団に伝えさせた。

キンバリー王立学園には、学費その他は全て公爵家で出すので、転入学の形で入学させて欲しいと伝えた。

体のサイズまで伝えて制服も用意させた。

一方門番には、ラドという大事なお客が来るので必ず通すようにと伝えた。

それなのに何故?


「ロッテ、お前の考えは間違っていなかった。ただ一つのことを除いてね」

兄のロングランは言った。

「お前はその少年をしっかり見たのか?」

「いえ、声だけしかわかりませんでした。後から人相や体格や身なりなどを団長から聞きましたが」

「その少年が立ち去った後だろう?立ち去る前に聞いていたら今回のような失敗はしなかったろうに」

「えっ、まさか……」

「そうだよ、ロッテと同じくらいの年頃の少年で平民の子だ。服装も粗末で盗賊を槍で突き殺しているから返り血は浴びてなくても、狩りや採集をして旅をしているなら、かなり汚れた様子だったと思う。

ラドという名前だけで、王国騎士団や門番や王立学園の事務員が真剣に対応すると思うのかい?」

シャルロッテは頭を抱えてしまった。

「ああ、私はうっかり自分の身なりの乱れに気を取られて、大事なことを忘れていました。我が家の紋章入りの品を渡すことを」

「そうだよ、お前はいつも身につけていた筈だ。エストック公爵家の紋章を、それを彼に預ければ今回のような結果にならなかったということだ。それともう一つ意外だったのは、ラドという少年の腕前の凄さもさることながら、その淡々とした性格だ。

無欲なのか?貴族と関わるのが嫌なのか? たった一度拒まれただけでさっさと諦めて立ち去ったことだ。」

「お兄さま、一度ではありません。彼は三度拒まれたのです」

「そうだ、三度だ。その一つ一つを一回だけで諦めている。そして手紙を残して去っている。これは特殊な性格の人間だと思う。もう少し粘ってくれれば何とかなったと思うが、お陰でエストック公爵家は命の恩人に対して何も報いなかったとそしりを受けても打ち消すことはできない」

「お兄さま、私はどうしたら?」

「仕方ない。私がなんとかしよう。彼の足取りを追って、何が何でも連れ戻さなくては。それと、門番も王立学園の事務員も王国騎士団の者にも決して報復や叱責をしてはいけない。身分を証明するものを何も持たない者に丁寧な扱いをしないのが普通だからだ」



ラドはその頃王都の南のニーベル侯爵領のニーベルシティに向かっていた。

そのとき戦闘音が聞こえた。

同時に怪獣のような雄叫びが。

人が襲われている。たぶん護衛の者が獣と戦っているのだろう。

急いで近づくと馬車を背に8人ほどの騎士たちが剣を構えていた。

それを囲むように異形のモンスターが。

よく見るとオークのようだ。それが十数匹。

オークも棍棒や鎌などの武器を持っている。

体格は騎士の2倍から3倍ほどあって、力もありそうだ。

敵の力も数も上回っていて、しかも馬車の中の貴人を守りながらの戦いだ。

ラドはアイテムボックスから目潰し弾を取り出した。

前回在庫をすっかり使い尽くしてしまったので、新たに作っておいたのだ。

獣の腸に刺激の強い植物の汁を閉じ込めて両端を軽く縛ったものが、目潰し弾の正体だ。

これを魔道具のスリングショットを使ってターゲットの顔の真ん中の鼻柱を狙って撃つ。

すると破けた腸から汁が鼻にも目にも飛び、地獄の苦しみになる。

ラドは隠れ身のスキルを使って滑るように移動しながら、連発する。

オークが苦しみだすと、騎士たちは隙を狙って止めを刺し戦局は一変した。

最後の大きな個体がラドの姿を見つけて突進する。

オークジェネラルとも言うべき上位体だ。二三回めいちゅうしているにもかかわらず、苦痛への耐性があるらしく、目を真っ赤に充血させながら襲い掛かる。

あわや小兵のラドが大剣の唐竹割で真っ二つになるかと思った瞬間、突然虚空から出て来た槍がオークジェネラルの腹に突き刺さって背中から突き出たのだ。

それでもオークジェネラルは暴れるところを騎士たちが一斉に飛び掛かって、首を切り落とした。

「少年、加勢を感謝する。空間魔術で槍を出したのは見事だった」

騎士の代表と思われる口ひげの男が年下のラドに敬意を示して頭を下げる。

「あ……いや、たまたま目潰し弾をたくさん作っていたので役に立って良かったです。では私はこれで」

「待て」

そのとき馬車の中から声がした。

降りて来たのは中年のイケメンの貴族とその後に十代半ばの美しい令嬢だ。

「その方の助太刀がなかったら、わが騎士団の面々も全滅し、我ら父娘おやこの命も危うかったであろう。いわばその方は我らの命の恩人。恩人を無手で返せば貴族の恥となる。ぜひこの馬車に乗って同行し、わが屋敷まで来て礼を受け取って欲しい」

「私は卑しい平民の身でラドと申します。ご貴族の方と同じ馬車に同乗は勿体ないと。それに、私は狩猟・採集しながら旅をする者。もし場所をご指定して頂けたら、必ずお伺いしますのでそれで勘弁して頂けないでしょうか?」

「そうか、ラド殿と言ったか。吾輩はこの先のニーベル・シティの領主ルンゲン・ニーベル侯爵で、こレは娘のナディ・ニーベルだ。ニーベル・シティに来たら必ず領主邸を訪ねてくれ。それとこの紋章を君に渡しておこう。これを見せれば街の者は君に従うだろう」

そのとき騎士たちがやって来た。

「ラド殿、オークの死体は一か所にまとめておいたが、数が多い為我らでは運べない。どうしたらよいか」

「止めを刺したのは騎士の皆さんたちですから、討伐の報酬も素材も皆さんのものです。そのうえで私がアイテムボックスに入れてご指定のところに運びたいと思います。領主邸で良いですか?」

「いやいや、ラド殿も報酬を受けて下さい。というか全部ラド殿がうけるべきです」

「その件については後でも良いでしょう。運ぶ場所は領主邸で構いませんか?」

「それなら冒険者ギルドに運んでもらえないだろうか、解体も含めてすべて処理してくれるからだ。報酬や肉の配分については後ほどということで」

話が済んだのでラドは侯爵父娘の馬車を見送ってから、オークの死体をすべてアイテムボックスに収納した。

時間凍結の機能があるので日にちが経っても腐敗しないので安心だ。

何日か経って、狩猟・採集しながらたどり着いたのはニーベル・シティの街だ。

入街税を払って街に入ると、真っ直ぐ冒険者ギルドに行き、素材部に行ってオークジェネラル一体とオーク15体の死体をすべて出した。

「ご領主様の騎士の皆さんに頼まれてここまで運びました。それと普通のオーク一体分の報奨金を私に運び賃として頂きたいと思います。その他はみなご領主様の騎士の皆さんのものですので」

それを聞いて慌てたギルド職員がいた。

「聞いていたことと違います。逆ではないのですか?」

「いえ、そんなことはありません。この上位体含め16体のオークに止めを刺したのは間違いなく騎士の皆さんたちなので、メッセージを用意してますのでこれをお渡しください」

そう言って封をした領主宛の手紙を職員に手渡した。

その後、領主邸に行き、門番に小さな包みを渡した。

「ご領主様にお渡しください」

それだけを言うとラドはたちまち姿を消した。

ギルドに残したメッセージは以下の通りだった。

『オーク16体を倒した経験値及び報酬や素材はすべて止めを刺した騎士様たちのもの。私は運び賃として一体分の報奨金を頂きました。ラド』

また、領主邸の門番に預けた小さな包みの中にはニーベル侯爵家の紋章と手紙が入っていた。

その内容は、

『今は亡き親の遺言で、人助けはしてもその報いは受けてはならぬ。無償の行為を守る為と。申し訳ありませんが、紋章をお返ししてこのまま失礼いたします』

それを読んで侯爵は騎士たちにラドの後を追わせたがついに見つけることができなかったという。

またロングラン・エストック公爵令息が行った捜索でもラドは見つからずじまいだった。



「やったぁぁぁ!ついにポイントが溜まったぞ」

ラドは鑑定のスキルで自分自身のステータスを閲覧していた。

彼の固有スキルは『無償の行為ポイント』。

これは『無償の行為』によってポイントが溜まり、そのポイント数によって得られるスキルをゲットできるというものだ。

今まで人助けをして、その礼を受け取らずに逃げて来たお陰で『無償の行為ポイント』が溜まり、『アイテムボックス』『鑑定』『隠れ身のスキル』『必中』などのスキルを取って来たのだ。

今度のポイントではなんと念願の『瞬間転移』のスキルを取ったのだ。


「あっ、いた。ラド殿ですねっ」

そこで囲まれたのはずっと以前に助けた隣国の王族の配下の者たちだ。

「いえ、人違いです」

そういうと、ラドの姿はパッと消えた。

以前通ったことのある森の中に姿を現したラドは目を白黒させて言った。

「あっぶねぇぇ、あそこで捕まってお礼をされた分には、折角得たアイテムボックスのスキルがなくなってしまうところだった」

そう言ってから胸を撫でおろしてその場に尻もちをついた姿を見てる者は誰もいなかった。

そしてラドという無欲すぎる不思議な少年の伝説だけが静かに伝わって行くのであった。


         完








ではまたどこかでお会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
搾取された少年はいなかったのがよかった! なろうシステムだと最初の公爵家がざまあされる展開になるので、最後によい意味で期待を外した展開になったのが面白かったです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ