一休み
勇者たちがはじめに降り立った星は…
一面が白銀の世界。
どこまでも、真っ白な雪原が広がる。
そして今も音一つなく雪が静かに降り続けていた…
「…この星。もしや生物がいないのでは?」
「…まあ、アレですね。 …あれほどの大規模サーチをするのは私も初めての経験でしたから。異常な力が流れてもきましたし…ええっと、星の構成、環境的には、近いのではないかと」
ナビは言い訳をした。
「ま、アイツの星だったらこんな生やさしいモンじゃねぇだろうよ。それよりオマエの言ったデケェ力ってのは何なんだよ。いるのか? この星に。全然そんな気しねぇけど」
「え? う、うーん…ちょっと、わかりかねますね。 …てへっ」
ナビは可愛らしく傾いた。
「こちとらそこらの流星よりかっ飛ばしてやったんだ。アイツはおろか何もいねぇとか、ぶっ飛ばすぞこのポンコツ野郎」
「暴力はやめてください、叩いても能力は向上しませんから。それにまた飛び立てば良いだけです」
「チッ、まあいい。次行くぞ次。こんな寒ぃ所、長居するもんじゃねぇ」
雪の星を早々に飛び立った。
幾多の星に立ち寄っては、飛び立つ。
宇宙船でもある小土星の中、勇者は自分の体に疲労のような気怠さが残っているのを感じていた。
疲れが残る、というのは珍しいことだった。
そもそも自動回復を持つ身、時間が経てば疲労は傷と共に大抵消えていた。
どことなく、体が重い。
「…う〜ん」
作られた大地に腰をおろし、体をほぐす。
痛みは別に無い…が、やはり疲れ、重み、のようなものが残る。
勇者のその様子を見た土神が側に立つ。
「少し、休みます? 実際、あなたはもっと体を休めたほうがいいと思いますね。先の戦い、大分無茶をしていたように見えましたし。 …正直な所、まだ万全では無いのでは?」
鋭い指摘だった。
土神の言う通り、極彩の力以上に、雷霆の力を使う時は特に体の負担が大きかった。
当然痛みも大きい。
…しかし、今までも使っていた、今回が初めて、と言うわけでもない。
確かに今までよりも多く力を引き出したが…
この少ない疲労も、重みも。
もうしばらく時が経てば消えるだろう。
勇者は特に重く考えなかった。
「…万全、では無いかもだけど、別段不調という訳でも無いから、何も、」
そう言いかけた勇者の体から、声が響く。
『ゆっくり休むのは私も賛成』
にゅるっと、胸から手が伸び、そして勇者の胸から出てきたのは…
「ふぅ、ようやく出て来れた。随分と久しぶりに」
「姉さん」
勇者の姉でもある、悪魔。
小土星の推進力となって今も燃え盛っている火神はその姿に気づき、
「オマエ今まで何で出て来なかったんだ? いや、そう言ったら他の奴らもそうだけどよ」
疑問を口に。
「…あんな風に、支配された星だとね、出たくても出られなかったのよ。膜がかかったみたいに。どうやっても破れない、と言うわけじゃ無いだろうけど。 …そこのナビ、だっけ? 有無も言わさず引っ張り出されたあなたたちと違ってね。 …まあ、支配の解けた今なら話は全く変わるんだけど」
ナビは悪魔の視線を受け、理由を補足するかのように、かわりに答えた。
「あの星は他でもない、サティ様、サタナエル様の星でしたから。 …今はイラ様が実質的な支配者となってますけど。本人でも無い限り、そう好き勝手できるものじゃありません。実際ちょっかいかけたリリス様なんかは、結局してやられましたから」
「私はあんな星なんかに縛られたく無いわ、絶対。それに、そんなことになったら離れ離れになっちゃうじゃない」
ぎゅっと勇者の腕を掴む。
絶対に二度と離れない、とでも言うかのように、力強く。
大切な存在と離れたく無い、その思いは勇者も同じだった。
…むしろ以前よりも強くなったと言えるだろう。
「ええと…それで、魔王様、この方は? さっきは姉と呼んでましたけど、本当に姉弟なんですか? …悪魔と?」
「そのまま本当の姉弟よ。私は勇者の姉。それと、弟は勇者だから。最高で最強の勇者だから。魔王ではなく」
「ユーシャ…。ああ、確か…初めもそう言っていましたね」
ナビは出会いの頃の記憶を呼び覚ます。
「もう魔王を名乗らなくていいんじゃない? あなたがどうしてもそう名乗りたいのなら。 …魔王でも良いかって思った時もあったけど…でもやっぱり、私の中では勇者なのよね。小さい頃から、そうなって欲しいと…願ってもいたから。信じていたから」
「何やらお二人の間には事情がおありのご様子。 …それなら私も魔王様ではなく、ユーシャ様と呼んだ方が…まあ、勇者様、と言う手もあるにはありますが。 …分かり難いですねこの表現だと」
「ナビの好きにしていいよ。呼びやすい方で良いから」
「ふむ…わかりました。それなら理解のある私は周りと合わせましょう。私には勇者と言うものが何なのかまだ良くわかりませんので、ユーシャ様、とお呼びします。オンリーワンな呼び方で自分をアピールすることにします」
「言葉だけじゃわかりずれぇっての。 で、それで結局オマエは何しに出てきたんだ?」
「私の関心は常に勇者だけ。他はどうでもいい。 それにしても、随分と無理してくれちゃって、かなりボロボロだったんだから。今もちょっと疲れが残っているでしょ?」
「この前の、あの戦いの影響が残ってんのか?」
「ええ、そうよ。あの極彩の魔力はまあいいとして。 …問題は雷の方」
「雷の? 今までも使ってたけど」
「…あの神の力をより強く、多く引き出して使うようになったわよね? …威力を極大程度に留めておくのなら問題無いわ、全然ね。 …でも、最近使うようになった、雷霆の力。 …正直言ってアレは、あなたの体がその出力に耐えられない。身合わないの」
勇者の体を優しく撫でる。
その内部は見えないだろうが、いつもボロボロになっている。
「はは、確かにありゃ馬鹿みてぇな威力だ。生身で扱えるモノとは思えねぇ。名実共に、神の業なんだろうよ」
「笑い事じゃないの。でもその通り。 …体への負荷が並大抵じゃない。修繕と修復にも時間がかかるし…あんまり無理すると、無茶すると体の方がもたないわ」
「実際に使っている時、体は何ともなかったんです?」
「…確かにかなり痛かったけど。でもそれはよくあるし、まあいつものことかなって」
「マゾかよオマエ。尋常じゃねぇ痛みだろが」
「前回なんて崩壊が始まる手前まで、ね。 …まあ私が中にいる限りはそんなことさせないけど。 …でも、あんまり無茶しないで。消えたら元も子も無いんだから」
「…できるだけ気をつけるよ」
「つってもそれは相手次第、だろ。手加減してどうにかなる相手ばっかりじゃねぇんだから。自分の体を気遣って負けたらそれはそれで何の意味もねぇ」
「まあその時は逃げたらいいのでは?」
「逃げられない戦いだってあるだろ。状況にしろ心境にしろ、な。回避できるかどうかは別にしてもよ」
「…」
確かに。この前の時は…絶対に避けたくない戦いだった。
…それは内から見ていた悪魔にもわかっていた。
溢れるほどの悲しみと怒りの感情が、処理できないほどの感情が、勇者の内部で渦巻いたのだから。
「…危険な力だってことを今一度、知ってって事。 …安易に頼らなければ、それで良いわ」
「そんなら危ねぇ時は逆にどうしろってんだ? 成長、っつってもな。コイツ、もうそんなに伸びしろないんじゃねぇの?」
「…ハッキリ言うね」
「日々の鍛錬で肉体強度は今も上昇しています。全体から見れば微々たるものですが…それでも着実に伸びてはいますね。伸びしろが全くない、と言うことはないかと。どれひとつとっても、無駄では無いです」
火神の遠慮のない物言いに対し、土神がフォローをいれてくれた。
「どんなに鍛えようが、アレに耐えられるとは、思えねぇなぁ。実際、アタシらだって耐えきれないで消えるだろ、まともに受けたらの話。っつーか何なんだよあの力。古株のオマエならわかんのか?」
「私だって知らないわ」
「何でだよ、オマエ、ずっとコイツの中にいたんだろ? アタシたちよりずっと長く、それこそアイツらとの馴れ初めだって知ってるはずじゃねぇの?」
「…私も本当の、初めの初めは寝ていたようなものだったし。ある程度自由になった時には、もうすでにいたわ」
「ちなみにですが、あなたの記憶には無いんですか? いつどこで出会ったとか」
「それが…覚えてないんだ。 …思い出せないだけなのかもしれないけど」
「そういやあの氷の神、暗い方な。そのことを愚痴ってたぜ。最初に会ったのは自分だとか何だと、アイツにも愚痴ってたぜ。 …しかしそれじゃ、相当に付き合い長ぇんだな」
「あの雷と、それから氷、隠れてる火もね。それにもう一つ隠れている、おそらく冥界の…神も含めて、その出会いは私も、よく知らないのよね」
「…全員、力を貸してくれているのは確かだよ、今も」
「…とはいえ、ユーシャ様の体に、無理が祟っているかも…と言う話ですよね。 …それなら一度、私が念入りにサーチしましょうか? もしかしたら何か見つかるかもしれませんよ、原因が。何か悪いものが」
「悪魔が住んでんだから、悪いモンが見つかってもそいつらじゃねぇの? 出てきたコイツみてぇなのがまだ居るしよ」
「失礼ね。私は良い悪魔よ、あんな奴らと一緒にしないで」
「いつの間にか入ったあのヤギとか、今もまだいるんだろ?」
「あの自称母親と一緒にまだいるわ。諸共さっさと出ていけば良いのに」
「それこそアイツらは何してるんだよ。出てこれねぇのか?」
「知らないわ。あの星にいた時はともかく、今は出てきたくなったら出てくるんじゃない? 私みたいに」
「そう言えば…精霊たちは元気にしてる?」
「四体とも元気に、あなたの中で自然をクラフトしてる」
「…自然をクラフト」
「自分たちが過ごしやすいよう、暮らしやすいように。最初は乗り気じゃなかったあのカエルなんて今は湖に大きな住まいを作ってるわ。あんな大きな住まい作って、誰と暮らす気なのかしらね。興味があるならそのうち見に来たら?」
「自分の中、だよね? どうやったら行けるの?」
「それもそうだったわね。 …深い自己洞察とか? 瞑想とかすれば…行けるかも?」
「フワッとしてますねぇ…おや?」
ナビの前の空間が開く。
「っと、お邪魔するわ」
穴から現れたのはリリスだった。
ナビ同士繋いだリンクゲートを通ってきたようだ。
「まさか私よりも先に、星を発っちゃうなんて。それもあっという間にね。ちょっと水臭いんじゃない? …ん? …何、誰? あの星にいた時はいなかったわよね?」
「今までは中にいたんだけど、出て来れるようになったみたい。姉さんだよ」
「…あぁ、それであなたから悪魔の匂いがしたんだ。でも、一つだけでもなかったような…」
「まだ中にいるからね」
「…面白い体してるのねぇ」
リリスは興味深そうにジロジロと勇者の体を見た。
「でもそれなら…私も入れたりするのかしら?」
胸に触れようと手を伸ばす、
「もう店員オーバー。特に悪魔は、もう無理だから」
バシッと、容赦ない一撃がその手を弾き叩く。
当然嘘でもある。
「った。 …随分、失礼な悪魔ね。 …私のような大悪魔に向かって」
「はっ。あなたが大悪魔なら私だって大悪魔ね。 …何なら、今から試してみる?」
「…へぇ。 …でも」
確かにただの、悪魔でもないみたい。
「姉さん、ここで何かあったら、宇宙に放り出されかねないよ。壊れるから辞めよう」
勇者は剣呑な二人の間に割って入る。
「賛成ですね。まあそんな簡単に壊れたりはしませんが、修復に無駄な力を使うことになりますので。ここでの争いは遠慮して貰いたいです」
「…なんだ、ツマンネェ。せっかく面白い見世物になりそうだったのによ」
「…あなたも、無駄な争いは絶対に辞めてくださいね? あなたは動力なんですから」
「したくてもできねぇよ今のこの状態じゃ」
火神はぼやきながら推進力として真面目に働いた。
「それで、今は何を?」
問うリリスに今の状況を簡単に説明する。
氷姫の星を探していること。
最初に訪れた星は雪の星だったこと…サーチしつつ、新たな星を目指し進んでいること、
それから…勇者の体のこと。
「ふぅん。それなら、リリンを作ったのは私だし、手伝えること、あると思うわ。 …あなたの体に興味あったし」
リリスは妖しい視線で勇者の体を眺める。
「まあまあ、リリス様も。ひとまずは、さっきも言った通りまずは私にサーチさせてください。サーチと言ったらナビのお仕事です。この、新生ナビちゃんの大仕事として、ドーンと、お任せください! それではいきますよぉ…フルパワーサーチ・アイッ!!」
テメェの仕事は星々のサーチだろが、と叫ぶ声はひとまず置いておいて、
ナビの全身全霊のスキャンが勇者の体を視る。
大きな目をより、大きく、目を皿のようにして…
肉体の異常、どんなに細かいものでも見逃さないよう…詳らかにしていく…
肉体の構成、血液の流れ、魔力の流れ、鼓動…際立った異常は見られない。
より深く、より詳細を…視る。
細胞に…細かいヒビ、のようなものがそこかしこに散見された。
しかしそれはすでに修復された後…のようでもあり…特に、問題があるようには見えない。
さらにより深く、内部を視る。
未だかつて無いほど集中力を高め…視る。
内なる世界が視えた。
悪魔の反応が二つ。
一つは山羊の頭の悪魔…なぜか正座をしていた。
もう一つは、姿は女性…ユーシャ様の姉の悪魔に似ている。
その力も近い…というより、 …ほとんど同じ。
同一人物、と言っても差し支えないぐらい同じ。
山羊の悪魔と何か話している。
自然が広がっていた。
鷲、モグラ、トカゲ、カエル…精霊たちがそれぞれ自然をクラフトしている。
しかしこれは…心象世界と呼ぶにはあまりにも生々しい。
現実的な世界が形作られていた。
一際大きな、力の反応。
…岩戸。
見えないが…中からかなり大きい力の反応が…
この力は火…だろうか?
…相当に、大きい。
(…ユーシャ様の火の力の源はこの方のようですね、一体どんな姿を、)
っ!!
氷の力。
…でも、探している氷姫とは異なった力。
念入りに探る。
暗い部屋にたどり着く。
目の下に深い隈のある…部屋以上に暗い表情を湛えた女性がいた。
(…ユーシャ様の氷の力の源はこの方。 …意外です。源は氷姫さんでは無かったんですねぇ)
火、氷、と来たら。次はやっぱり…
雷。
反応を辿り、着いたのは…
煌びやかな装飾の施された扉。
ナビは入るかどうか一瞬逡巡した。
部屋の内部から感じ取れる力があまりに…大きかったから。
扉の方が勝手に開いた。
…まるで招くかのように。
「…失礼します」
視点だけの移動。
声は聞こえないだろう…それでも、それが礼儀と思えたナビはそう声を出してから入った。
それは正解だった。
「ようこそ。誰であれ、訪問は歓迎してあげる。せいぜいその目に、私の威光を焼き付けてから、帰りなさい」
煌びやかな扉が開き、それにも負けない煌びやかな玉座に、その女性は鎮座していた。
優雅に、優美に。全てを凌駕する、異質な輝きをもって。
「…ええ、っと。私が、お分かりになる、のですか?」
「そんなに熱心な目、わからないわけがないわ。ま、気づいたからと、それを相手にするかどうかは別」
人差し指をあげ、口元に置く。
ただそれだけの仕草が、洗練されたその動きが美しかった。
ナビは冷や汗を流しながら、その一挙手一投足から目を離せない。
「それで?」
そうナビの言葉の先をただす。その放つ言には有無を言わさぬ迫力があった。
「…実は、ユーシャ様の体の異常を探っていまして…。 その、それがあなた、様の雷の力が、その一因のひとつではないかとも…思いまして…」
ナビは言葉を選んで紡いだ。
正直言って、今すぐ帰りたいくらい怖い。
「…私のせいだと?」
「…いえ、その……。 ………はい、そうかもしれない、と」
「ふふ、安心なさい。私たちがいる限り、勇者が諦めない限り、何も心配する必要はない、と、そう伝えなさい」
「…でも原因が何も…」
「ひとつは、勇者本人の心因的なもの、ね」
「ユーシャ様自身…」
氷姫の事を言っているのだろうか。
「とはいえ、現実的な要因を一つ。今、一神を治療中でね。力をそちらに費やしているから、と言うのもあるでしょう。体の癒えが遅れている理由は」
「神を治療中なのですか?」
「そう。だから再生の力が少し弱くなっているだけ。それも今だけのこと。どうしても気になるなら、見に行ったら?」
玉座の下を指差す。
「…」
もう一つ、目の前の存在に勝るとも劣らない、大きな力があった。
「…下にいる、いらっしゃるのは」
「死と再生、不死性の源を与えている、私の姉。 …ただ、先も言った通り、現在は一神を治療している最中、歓迎してくれるかどうか。それはわからないわ。私と違ってね」
「…今はやめておきます」
「それならもう戻りなさい。 …何も気にすることはない、むしろ、私の力はこれからも遠慮なくどんどん使いなさい、とでも伝えて? それと、諦めない限り、身の心配は無用、ともね」
「はい。…ええと、その…何か…助言のようなものがあれば。 …できたら」
「ふぅん、この私を前に、随分と欲しがるのね。良いでしょう、その度胸を認め、一つ。 …神にたてた誓いは消えない。まして、互いにたてたその繋がりは永遠に紡がれるもの。線のように、糸のように。 …それを、辿っていきなさい」
その言葉を最後に、瞬くほどの輝きがナビを弾く、
「眩しっ…」
戻ったナビはその言葉をそのまま勇者に伝える。
「たてた、誓い…」
指輪を取り出し、思い出す。
「…確かにあの時、お互いに、誓いをたてた」
ナビは指輪を視た。
しかし何も見えない。
集中する。再び全身全霊で集中し、より深く視る。
ごく細い、それも極々細い、糸のようなものが視えた。
線は小土星を突き抜け、宇宙のずっと先まで…伸びている。
「…この線を、辿れば…」
ナビは疲労で視界が霞む。
垣間見えた糸は明滅して…集中が途切れるとすぐに見えなくなる。
…それでも、行き先は見えた。
「ナビゲートします!」
喜び勇むナビは火神に大まかな方角を伝え…それから間も無くして倒れた。
「気を失っただけね。張り詰めた緊張から解放されたと言うのもあるかしら」
リリスはナビを手慣れた手つきで介抱する。
「漠然だが方角はとりあえずわかったぜ。でもまだ案内はその都度いるからな。まだしばらくかかるだろうぜ。 とりあえず、行けるとこまではかっ飛ばしてやらぁ」
小土星は加速して、宇宙を駆けていく。




