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4.どろんこ遊び

四つ目の物語 『どろんこ遊び』


八月十七日。


私はマヤ。二十歳。


今日は久しぶりに元いた幼稚園に遊びに行く。


幼稚園は私の頃とは変わっていて、砂場が大きくなっていた。


今回の目的、もちろんそれはその砂場だ。


「(園児の人数は前よりも少ないのに、なんで大きいんだろう?)」


私は気になって、新しい金髪男性の園長先生、エルトさんの許可を取って砂場を探った。


すると、

「おねぇちゃん。いまなんちゃい(いま何歳)?」

二、三歳くらいの男の子が聞いてきた。


「二十歳だよ」

彼はおっきいね、と答えた。

私はそうだね、と返した。


すると、その少年、リアくんは一つの提案をしてきた。


「あ、ちょうだ(そうだ)。どろんこあちょびちよ(どろんこ遊びしよ)!」


「どろんこ遊び?どこで?」


「あちょこのちゅなば(あそこの砂場)!」


「お!いいよ!」

私は例の砂場に行くことに成功した。


すると、リアくんが口を開いた。


「ちょういえば(そういえば)、、」

ん?と聞き返す。


「ぼくのおともだちのサキちゃんってどこいっちゃったんだろ?」


「いないの?」


どうやら友達が最近幼稚園をお休みしているようだった。


「ちゃいきんみかけないの(最近見かけないの)。」


「おやおや、ダメだよ。リアくん」


すると、職員らしきエプロンをつけた老人が現れた。


「おじちゃん!」


「そこで遊んだらダメって言ったでしょ?あ、そうだリアくん。先に戻ってなさい」


リアくんは言われたように部屋に戻った。


私は老人になぜなのか尋ねた。


その老人は笑顔でこう言った。


「えぇ、なぜって、ここの存亡がかかってますからねぇ」


その老人は後ろに回していた右手に握っていた鎌で、私の頭を突き刺した。


エプロンに返り血がついた。


すると、金髪の人がやってきて、老人にこう話しかけた。


(あぁ依頼失敗だ。


なんて返せばいいんだろう。


新人探偵なんかより、ちゃんと喜藤(きとう)大学に行ってればよかった、、。)


そして、私の意識は途絶えた。


「よくやった。あの方にも伝えておくよ。、、そろそろ連れて帰りな」


「分かりました、、。」


老人とその金髪の人の目に、光はなかった。


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