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第九話 テッテレー、熱感知~

今日は複数話投稿予定です

 準備を終えた俺たちは、東門を抜けて街道に出る。


 依頼書によると今回討伐する魔物はイノシシのような見た目らしい。魔物の中でも弱い部類だが最近数を増やしてきて街道にも姿を見せるようになり、荷馬車にも何件か被害が出ているとか。今回は10体の討伐で依頼完了だ。


 街道を道なりに進んでいるとヘスティアが手で制してきた。


「いたよ。魔物」


 指さす方を見ると、確かに低木の陰に魔物がいる。


「よく分かったな」


「熱を感知したの」


 熱操作って万能だな。この道は森を切り開いて作られているから、左右の見通しが悪い。俺だけだったら背後から牙で突き刺されてジ・エンドだ。


「魔物の一部を持ち帰らなくちゃいけないらしいから、さっきみたいに消し飛ばしちゃだめだぞ」


「あれはあの白い騎士が悪いんでしょ。えーと、このくらい?」


 ヘスティアは火球を作り、トーチを振ってそれを飛ばす。魔物は直前で気付き、回避しようとするが間に合わない。火球は着弾するとすぐさま弾け、炎が魔物の体を包む。数秒で魔物は動かなくなった。


「この魔物食べれると思う?」


「すごいまずかった気がする」


 まじかぁ。こんがり焼けてて美味しそうなのに。


「じゃあ次からは骨だけ残して後は燃やしてくれ」


「了解! 今ので加減は分かったわ」


 そこからは、まあ魔物が可哀想になるくらいサクサクと討伐していった。体温を感知されて、遠距離から魔法で焼かれるとか、対処しようがないもんな。


「これで最後!」


 最後の一体の牙を回収して、依頼完了だ。ちなみに牙は前の世界のイノシシよりも鋭く、太い。おそらくまともに戦えばそれなりに強いのだろう。


「よいしょっと。じゃあ、帰るk」


「ちょっと待って。近づいてくる」


「近づいてくるって何が?」


「魔物だよ。それに誰か追われてる」


 まだ、イノシシがいるのか。でも狩りすぎると生態系を壊すからダメって言われてるんだけどな。


「じゃあ、その人だけ助けられないか? 狩りすぎはよくないみたいだし」


「違う。さっきの奴らの比じゃない。これは……」


 もうここまで来たら俺でも分かる。気配って感覚を本気で信じたのは今日が初めてだ。こいつはやばい。地面が揺れ、そして震源が近づいてくる。


「た、助けてくれぇぇ!」


「ブルウゥゥアアア!」


 こちらに助けを求め走る男と、それを追いかける巨大なイノシシだ。ってデカすぎないか!?


「ヘスティア!」


「分かった!」


 ヘスティアは気を引くため、魔物の目に火球をぶつける。


「ブルゥ!?」


 魔物がヘスティアに気づいた。目をつぶされた怒りから標的を変える。


「大丈夫か?」


「ええ、何とか。しかし彼女すごいですね」


「ああ。ヘスティア、倒せそうか?」


「無理無理無理!! 毛がもさもさで攻撃が全然効かない!」


 まあ、そうだろうな。だってこいつ平屋の家くらいでかいもん。


「そんな……。私にできることは何でもします! だから助けて下さいぃ!」


 え? 今なんでもって言った? でもこんなひげ生えたおっさんにしてほしいことなんてないな。


「何とか動きを止められない? そうすれば1撃で仕留めてあげる!」


 何とかってそんな無茶な。俺が近づいた瞬間あの牙で串刺しにされて……何だあれ?


「魔物の牙に何か引っかかってる?」


「あ、あれは私の商品! ガウドスの街の近くの遺跡で発掘されたもので、めちゃくちゃ高値で落札したんです!」


 んん? ガウドスってどっかで聞いたことあるような?そうか!


「ヘスティア!魔物の牙に引っかかってるのって」


「貝殻を模したランプ!あの中にカリュプソがいるかもしれない!カリュプソが居れば楽勝だわ!」


 よし!そうと決まれば後はやるしかない。俺がカリュプソの封印を解く!


「面白かった!」


「続きが気になる!」


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