第一話 異世界転移
初投稿です
本日はあと2話投稿予定です
俺の名前は鍵下守。ゲーム好きのどこにでもいる大学生だ。
地方出身の俺は大学進学のため上京した。親から離れ、華の一人暮らし!なんてな。
現実はそんなに甘くなかった。大学へのアクセスが良いところは家賃が高く、ボロアパートの1階しか借りられなかった。しかも仕送りだけじゃ足りなくて、アルバイト漬けの毎日だ。
しかし今日はバイトが午前中で終わりだ。
「久しぶりにがっつりゲームできそうだな」
家に帰った俺はあることに気づく。
「あれ? 鍵開いてる。閉め忘れたか?」
鍵を取り出そうとした手を戻し、ドアを開ける。目の前には見慣れた1Kの部屋。が、物がこれでもかと散乱している。
「まるで台風一過、いや空き巣一過か。まじかぁ」
とりあえず、鍵を閉めて……。って壊されてる。くそっ。
「あ、そうだ。通帳、タンスの奥の方に隠してあるやつ」
部屋の隅のタンスの下から2番目の引き出しを開ける。衣類がぐちゃぐちゃになっている。望み薄だ。
…………ない。通帳がない。俺はその場にへたり込む。
「明日からどうやって暮らしていけばいいんだ」
絶望の中にいた俺は、窓から差し込む光に気付かなかった。ここで気付いていたら、俺の運命は大きく変わっていたことだろう。
「大体このおんぼろアパートが悪いんだ。壊されるような鍵をつけやがって。俺だけが開けられる鍵とかあれば良かったのになぁ」
恨み言を並べる俺を謎の光が包み込み、この世界から運び去った。
ピロン!スキル「〇▲×」を獲得しました。これより転移の手続きを行います。1000ゴールドとスキル「言語認識」をお渡しします。それでは行ってらっしゃい!
気が付けば、広場が見渡せる高台にいた。風が往来の声を運んでくる。野菜を売るおっちゃんの声、子供の笑い声。この街はにぎやかでいい街だ。
で、ここはどこですか? 現代では見慣れない木造の建物、石畳の道路、牛に引っ張られる荷車。どう見ても俺の住んでいた世界ではない。
え?なんでそう言い切れるのかって?……俺の世界では牛は二足歩行じゃないんだ。牛というより獣人に近いな。あれ?休憩で牛乳飲んでる。自給自足じゃん。
ともかく、ここは地球ではない。そして、俺が謎の光に包まれたこと、その後聞こえた謎の声、三平方の定理、関係代名詞、島原・天草の乱。そこから導かれる答えは!
「異世界転移ってやつ!?」
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