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眼帯の男装執事の受難は続く  作者: 加賀美薫
まあまあ続くであろう10才編
4/6

セバスさんのココアも甘くなる

ふと、昔の事が浮かびました。そこまで昔ではないんですけれども…

私、ノア・ライゼアはルシウス様にお会いしてから4年の月日が過ぎました

6才だった私は、10才となり、現在はルシウス様のお屋敷で執事として、働かせて頂いております。


初めてお会いした時は、キッチリしてそうな方だと思っていましたが、

蓋を開けてしまえばぐーたら人間でした。

使用人の前で人目を憚りもせず、ソファに寝っ転がるくらいには…


「ノア、飲み物入れて」

「少々お時間をいただいてよろしいでしょうか?」

「いいよ」

因みにこのやりとりも寝っ転がりながら言っております。

手には書類を持っているので、良しとしておりますが、

後、私はルシウス様のこの体勢にはなにも言えません。

なぜなら、前世でこの様な体勢で課題をしたような…?




気のせいだ!!



ともかく仕事をしなければ、

いつも静かにルシウス様の横のセバスさんに頼まないという事は、甘いものが欲しいという事でしょう。


因みに私の傍らには、小鍋と牛乳そして茶漉しがある

そして、収納魔法から取り出したのはココアパウダーと砂糖と通販で買ったチェック柄のマグカップ2つです。

私が何かする気配を感じたのかルシウス様とセバスさんがこちらに視線を移す


ココアパウダーをティースプーン山盛り5杯ほどを小鍋に入れる

そして『魔法卿』と心の中で唱えると小さく火が出る

火の上に小鍋を置いて風魔法で動かさないようにする。

そして、ココアパウダーを煎るように風魔法を使い、混ぜる


スキルを使ってわかった事ですが、

魔法卿、魔道卿は一回唱えれば3時間ほどは、唱えなくても発動みたいですね。


そろそろ、30秒ですか?

確認の為胸ポケットに入れてる懐中時計を取り出す。

経っているのでよし。と思い手の平から少し離れた所に少量の水を出し少しずつ入れ、

ココアパウダーが纏まり、そして艶が出るまで混ぜる

艶が出たら砂糖をティースプーン山盛り2杯なのだが…一応聞いておく

「ルシウス様、甘いのがいいですか?普通のがいいですか?」

答えはわかっているが…

「もちろん。甘いのでお願いします」

小さくため息をこぼした私は悪くない。

聞いてしまったので6杯入れてあげる。さすがに甘いだろうと思ったが、まぁいいでしょう

因みに2杯分なので恐らくもう1杯飲むであろうセバスさんのココアも甘くなるんですけどね。

そして牛乳を100mlくらい入れ風魔法で混ぜる。

しっかり混ざったと思ったら、

もう1回100mlほど入れ、それをもう1回と繰り返し

鍋の隅っこにふつふつと泡がでてきたら火を消す

そうして、小鍋には約300mlのココアが完成しました


マグカップの上に茶漉しを置き半分くらい注ぎ入れ、もう1つのマグカップにも同じように入れる。


「もう出来たのか?」

と少し目を見開いてルシウス様が言う。

紅茶は蒸らす時間もあるからな…

「はい、どうぞ。セバスさんも」

と言いながらルシウス様に青色のカップをセバスさんには緑色のカップに入ったココアを差し出す。

ルシウス様は初めてのものに少し警戒したのか舌先でチロッと舐める

セバスさんは、なんの躊躇いもなく口にした。

と思ったら、少し目を見開いて……固まった



あ、戻った

「ノア、美味しいですね。なんと言う飲み物ですか?」

セバスさんが少し微笑みながら言う

セバスさんは基本、笑顔が通常装備だが心を許した相手の前では普通に笑うし感情を出す

信用されるのは嬉しい事です。


「ココアと言う飲み物です」

ルシウス様はセバスさんと私を交互に見て

グイッっと飲んだ

カップを胸の前に下ろすと

「美味しい」

と言った…

スッと砂糖を差し出す

スッとルシウス様も受け取った


「これは甘めですよね?基本は何杯入れるのですか?」

とセバスさんがルシウス様を見ながら聞いてくる

「基本は2杯です、それは6杯入れました」

と私もルシウス様を見ながら言う



ルシウス様の執務室で執事2人のため息が聞こえた




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