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特行警察  作者: 日野しゅんすけ
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第一話 創ろう特攻課

神戸市北区ベル蘭台にて

彼は言った「彼らは史上最低最悪の警察官だ、しかし史上最高最強の警察官にもなれる」


20XX年日本の治安は最悪となっていた、少子高齢化やブラック企業の社畜問題により日本には、働き手がいなくなった、そのため景気は過去最低を毎年記録し、アジア一の都市と言われた東京は見る影もなくなった。

日本政府は、このことに危機を感じ首都「東京」を捨て、外国から莫大な支援を受け、新たな首都を作り、そこを拠点とし日本を再生する計画「日本再生計画」通称「JRP」(Japan revitalization plan)を行うことが決まった。

そしてその当時、不景気の影響が少なかった兵庫県、神戸市を新たな首都として「日本再生計画」を発動した。

この計画により神戸はいっきに発展していくこととなる。

神戸空港は一日に700便、伊丹空港は500便、飛行機が飛ぶようになり、神戸の港は元の大きさの三倍以上になり、中国、韓国から海中トンネルを通て日本に入国知ることも可能になった。

六甲の山々から見える百万ドルの夜景はかつての輝きを取り戻したかのように思えた、、、

しかし、事はそううまくは進まなかった。

不景気により仕事を失った多くの人々は明日の朝日を見るため己の手を犯罪に染め日本は魑魅魍魎(ちみもうりょう)の犯罪であふれかえった。

そして、新たな首都である神戸市も例外ではなかった。

陸・海・空すべての交通網が整っている新首都神戸では、密輸入によりハンドガンをはじめとする大量の武器、爆発物、核物質などの輸入、ほかにも交通の便を生かした高飛び、違法な金のマネーロンダリング、海中トンネルによるロシア・イタリア・チャイナマフィアの密入国、その他諸々。

日本を再生させるための都市が、日本を破滅させるための都市になろうとしていた。

このことを重く見た日本政府はこれ以上犯罪による被害を広げないため新首都を囲む大きな壁を造った。

しかしどれだけ犯罪の波を食い止めても肝心の首都の治安が良くならなければ元も子もない、そのため神戸市北区に設立した警視庁で夜通し会議が行われていたがしかし意見は一向にまとまらなかった。

ある者は「予算が足りん」と吠え、ある者は「私達ではどうにもならん」と悲しみ、またある者は横目で他人の表情をうかがっていた。

そして皆が疲れ果てたころある者が口を開いた。


「このまま千年会議を続けても意味がない」


皆の視線が彼に集まる


「我々は窮地に追い詰められている、犯罪の魔の手は今にも新首都を食らいつくそうとしている」


そうすると禿げ頭の男性が不機嫌そうに喋った。


「そんなことここに居る全員がわかっとるわ、おまえもいらん事ゆっとらんとなにか具体案をだしたらどうやねん、え?ここ数日会議にも出んと何をっしっとんじゃ」


そうすると彼は少しだけ何かを考えこう答えた


「皆さん一回は聞いた事ありますよね、目には目を歯には歯をってあれと同じことをするんですよ、まあ、つまり犯罪者には犯罪者をということですよ」

「犯罪者を警察官にするつもりか貴様!警察官の誇りはどこにやった!」


禿げ頭の男性が食い気味に答えた。


「まあまあ、落ち着いてください何も犯罪者を警官気するつもりはありません、少し言葉を間違えましたねいわゆる警察内での実力がある問題児・鼻つまみ者、彼らを新首都の警察官とするのです」

「私はその意見には賛成だが、そのような者達だと賄賂や押収品の着服、犯罪組織との取引が懸念(けねん)させるのでは」


銀縁眼鏡の痩せ型男性がそう言った。


「まるでワイルド7だな」

「おお、改造バイクが必要だ」


誰ががそうつぶやいた。


「はい、そのこと関しては、私も悩みました。なので私自身この数日間、自分の目で全国各地の警察署を見て回り、的確な人材をスカウトして来ました。詳しくは、資料をご覧ください」


そうすると巨大な黒服たちが皆の前に真新しい数枚の資料を置いた。

皆、資料に目を通すと全員が少し驚いた声を上げた。

すると禿げ頭が


「本当に日本中の警察署に行ったんか?近場で済ましたんとちゃうんか?」

「いいえ、もし怪しいと思うならどこにでも電話を掛けてもらって私のこと言ってもらったらみんな覚えてますよ。高いお土産あげたもんで、なんなら警察学校にも出向いてまよ」


と言って彼は少し笑みをこぼした。


「確かに君の目はとても信頼できるがそれぞれ担当している部署バラバラじゃないか一体何課にするんだ、刑事課?交通課?少年課か?」

「その件に関してですが今回の計画については新しい課を創るつもりです」

「なんで?どうして?」

「皆さんご存知だと思いますがこの新首都神戸には絶望的に警官が少ないです。それはあまりにも治安が悪いから、ついこないだも移動を命じられた警官がストレスのあまり橋から江戸川にダイブしてそのまま海まで漂流するレベルです」

「それは知っている」

「だからです、だからこそ多目的に動ける部署が必要です。臨機応変にどんな事件にも対応できる部署が、圧倒的な火力を持ち、圧倒的な機動力を持ち、圧倒的な信頼感を持つ部署が必要なんです」

「・・・・・」

「・・・・・」

「彼らは史上最低最悪の警察官だ、しかし史上最高最強の警察官にもなれる」




誰も反対の声を上げる者はいなかった、しかし賛成の声を上げる者もいなかった、彼の言っていることは正しいこの状況で多くの人を募集するのは不可能だそれに彼の眼は確かだし上司としての器も大きいそれでも不安の思いが強く出てしまう。


長い沈黙が続く


「本当に・・・」


重い老人の声が響く、立派な白髭を蓄え優しそうな顔の老人の声が


            警視総監だ


「本当に可能かねそんな事が琴吹(コトブキ)くん」

「はい、予算にもよりますが最低でも今よりかは数倍良くなる事は確かです」

「予算というのはどれぐらいかね」

「最低でも一億あれば何とかなるかと」


他の席から騒めきが少し聞こえた


「警視総監、日本再生計画の予算からこちらに回してはいただけないでしょうか」


他の席からの騒めきが大きくなった。


「なぜ計画の予算から?出そうと思えばほかに他からも出せるのに、やはり量が多いからか?」

「それも理由の一つですが、この計画は日本を再生させる計画です。いくらインフラが整っていても景気が良くても、人がいなけれは意味がありません。我々は犯罪者を改心させるのではなく日本人を改心させるのです。警視総監どうか良い答えをお願いします」

「・・・・・・・・・」








            数ヶ月後



数人の警官の前に一人の男が立っている机の名札には琴吹と書かれている。

琴吹は警官達に対して何とも言えんビミョーな話をしている警官達もそれを聞いてビミョーな顔をしているそれに気付いたのか部下になる警官達をさっさと部屋から追い出してゆっくりと椅子に座りとてもけだるそうに「よっさがんばりまっか」と声をもらした。










初投稿です。

転生物が苦手だったんで刑事物を書いてみました

基本西部警察に近未来とギャグと火薬を二割増しにした物にしたかったけどちょっとシリアスになっちゃ

いました。

誤字・脱字あったらすみません。

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