第21話 海戦後のテスタニア帝国
ウンベカントとは別の『WALKAR』が出てきますが戦闘用ではありません。
海戦後のテスタニア帝国に新たな動きが出てきます。
「このぉぉぉぉ化け物がぁぁ‼︎‼︎」
ニホン軍の化物船に向かって滑空突撃をした。仲間達の仇を取る為に、でもーー
次の瞬間、光の雨が降り注いできた。身体にとてつも無い衝撃が走る。相龍『テス』の身体がバラバラにされていくのが最後の光景だった。
(あぁ…すまない『テス』…リグルゥ…ロッジ…マルコ…仇…とれなかったよ。あーあ、どうせなら出陣前にルシカに告白すれば良かったな…。)
海面に向かって落ちいく、五体満足かどうかも分からない。が、そうだったとしてもこの高さから落ちれば助からない。だが、彼の意識は海面に落ちる前に途絶えてしまった。
(…………ン…あ…れ?…俺…生きてる?)
まだ目はぼやけていてここが何処なのか分からなかった。
(暖かい……ベッドの中…? うっ!身体が痛い…でも両手両足が動く感覚は…ある。五体は満足みたいだな…。ふぅ…良かった〜…。)
彼は安堵の気持ちになったが、直ぐに疑問に気付いた。
(いやいや‼︎てか何で俺は生きてんの?…あんな所から落ちて…てか…ここ…何処だ?)
少しずつ目のぼやけが無くなり、視界がハッキリしてきた。
辺りに見えるのは、真っ白く…清潔感のある静かな部屋だった。真っ白いベッド、床、壁…と窓。少し開いた窓からは心地いい風が吹き、カーテンがなびいていた。
貴族の部屋?…にしては煌びやかでは無いし無駄な物が一つもない…。て事は…
「て、天国…?」
するとドアが開き、真っ白い服を羽織った男と女性(可愛いなぁ〜)、あとは…白い鎧甲冑を身に付けた『何か』がいた。
ーー
『CARE WALKAR』
文字通り治療・看護などを携わる医療用の『WALKAR』である。
白い装甲板を覆い、内部にはバイタルサイン測定器・注射・内服薬(痛み止め、抗生剤等)・輸液(抗生物質・栄養剤など)と輸液ポンプ・輸血(全血液型400㎖が1パックずつ)・気管内挿管用具などが備わっている。
医師・看護師の指示は勿論、高度AIシステムにより状況を瞬時に分析・判断を行い、『CW』だけで治療などを行う事も出来る。電子カルテにその時の状況と患者の容態を自動遠隔送信・受信を行う。
無論、暴力的で危険な患者や病院施設へ侵入し危害を与える者への対応も彼らの仕事である。
ーー
「お?目が覚めたかい?」
白いコートを着た男が声を掛けてきた。
白い服を着た女性と『何か』は男の背後に立っていた。
「ここは…?」
「ここは中ノ鳥半島基地の医療施設の病室さ。ほら、腕を出して、血圧測るからよ。」
「ナカノトリ…半島?」
「日本国内だよ。ここは」
「ッ⁉︎では…貴様らはニホン人⁉︎」
「あぁ。サイン欲しいか?」
「お、おのれぇ‼︎」
彼は医師に飛び掛ろうとするが、身体の傷が痛みロクに動けなかった。ベッドの上に転がってしまう。
ボフゥッ!
「いっデェェ‼︎‼︎」
「はははッ!そんだけ動ければ直ぐに良くなるな!」
「ち、畜生ッ‼︎」
医師がバイタル測定器を出して彼の腕に巻く、彼は今は自分が何も出来ないことに苛立ちを覚えるが、渋々医師の言う通りにしていた。
「ちょいと血圧が高めだね。まぁあんなに怒ればそうなるか。」
「テメェ…傷が治ったら覚えてやがれ…。」
「……よし。ナース、ステイト(聴診器)。」
「はい。」
医師たちが自分の言葉に気にする事なく作業
をしている事にさらに苛立ちを覚える。
「……多分お前ぇさん達は俺達の事を恨んでるんだろうなぁ。」
「当たり前だ‼︎俺の親友達を殺しやがって‼︎」
この言葉を聞いた医師はギロリと彼を睨んだ。彼は思わずたじろいてしまう。そして、医師は彼に対し口を開いた。
「……お前は此処へ何しに来ようとしたんだ?沢山のお友達を連れて。」
「何って…それはー」
「そうだよなぁ。『戦争』をしに来たんだよな、敵を…人を殺しに来たんだよな?」
「あ…あぁそうだよ!俺たちはお前たち蛮族共を我々テスタニア帝国の配下に置くことが目的だ!愚かなお前たちに裁きを与える為に来た!それが当然だからだ!」
「それだ…」
「はぁ?」
「お前達は…『殺す』覚悟はあっても…『殺される』覚悟がない…。相手が殺しに来るんだったらコッチもそれなりの『対応』を取るのは当然…『命の奪い合い』それが『戦争』だ。」
「…そ、それがどうしーー」
「自分達から戦争吹っ掛けておいていざ負けたら、自分たちの事は棚に上げて相手を恨む…あ〜なっさけねぇ、カッコ悪ぅ。」
「て、テメェ‼︎」
「恨むんなら自分んトコの皇帝を恨むんだな。俺たちはただ国を…国民を護っただけなんだからよ。」
「そ、そんなことー」
「あーそうだった。隣の大部屋に行ってみな。お前以外の生き残りもそこで治療を受けてるよ。」
「な、俺以外のテスタニア兵も助けたのか⁉︎」
「はぁ?当然だろ、何言ってんだ。」
彼は理解が出来なかった。敵の生き残りがいたら捕まえて尋問するか殺すかしかなかったが、ニホン人達は生き残った敵兵を助けるのが当たり前なのか⁉︎
「な、何故助けたんだ…?俺を…俺たちを…。」
「俺たちは『人道』を是としているから…かな?」
「じ、『ジンドウ』?それは宗教の一種か?」
「いや、これは倫理?いやぁ…道徳心?…まぁ…宗教とかじゃあないのは確かだ。『心掛け』みたいなモンさ。」
「は…?」
「はははッ!分かんねぇか⁉︎俺も詳しくは分からん!ははは‼︎」
(ニホン人は…こんな奴等なのか?『上官』から聞いたのと大分違うぞ…。)
「……名前は?」
「へ?…俺は…フォドリック」
「俺は世良嘉一朗(せら かいちろう)ってんだ。見ての通り医者さ。」
「お、おう…」
「まぁ、ゆっくり養生しろよ!ほいじゃ!」
男が部屋から出て行った後、フォドリックはボフゥッとベッドにもたれ掛かりながら窓を見た。
「(何だろうな本当に…なんか……論された…のか?)」
ガチャッ!
部屋のドアが開かれると、そこから病衣を着た数人の男達が入ってきた。彼らを見たフォドリックは目に涙を浮かべ喜び、親友達の名前を呼んだ。
ーーテスタニア帝国 帝都ロドム 王城内
ーー
緊急軍務会議
アルフヘイム神聖国の事故、ジルグス沖での海戦、この2つの出来事によりテスタニア帝国の外務局、軍務局の顔色は良くなかった。
「アルフヘイム神聖国では10万の内6万、ジルグス沖では20万の内の12万…計18万の兵を失った。それもたった4日でだ。」
「直ちに軍に影響を与えるほどの損害ではない。が、決して少ない被害でもない。」
「何故こうも上手く事が進まんのだ⁉︎」
「敵は亜人族と低文明国家しか存在しない蛮族共が巣くう大陸だろ⁉︎何故神に選ばれた我が国がこんな被害をッ‼︎」
「どこで間違えたのだ⁉︎」
「軍務局の責任だ!」
「何だと⁉︎事を有利に進めらなかった外務局の責任だ!あの時、アムディス王国を味方に入れていればこんな事にはならなんだ‼︎」
「なにっ⁉︎」
会議は荒れに荒れていた。そんな様子を座して見ていたベルマード皇帝はスッと手を静かにあげて静める。
「お主達…少し落ち着け。我が国の総兵力は110万…今回失ったのは『たったの』18万なのだろう?だったらまだ余裕ではないか。さっさと二次侵攻軍の再建を急げ、いつ頃軍備が整う?」
「に、二次侵攻軍の再建は1週間程かかります。」
「…長いな、3日でやれ。」
「〜〜ッ⁉︎」
会議にいる全員が唖然としていた。
(陛下は兵士達を『消耗品』の様にしか見ていない…)
「しかし国王陛下!ギリガン候が帰国時に話したあのニホン国の驚異的な軍事力を聞きましたでしょう⁉︎」
するとベルマード皇帝はフッと鼻で笑った後言葉を続けた。
「ヨドーク公…お主はまさかあんな『作り話』を信じておるのか?」
ベルマード皇帝の言葉に続き、他の政務官達からもクスクスと笑い声が聞こえる。
「確かにこの短期間での被害は驚きではあるが、これらは全て指揮官達の『慢心』によるものだ。あの蛮族国家にその様な文明があるはずがない。勝てる戦を己の『慢心』と『軽率』によって敗北した。戦場から逃げてきた者たちは自分たちの不祥事を『敵』のせいにして処罰を受けるのを避けようとしているに過ぎん。」
「左様!そんな事はあってはならないことだ!認められない事だ!」
殆ど政務官達はこの様に話すがその中には自分の意見に同感しているかのような者もいる。しかし、ここまで官職達が腐っている事に絶句していた。
「(皇帝陛下も…他の官職達も…自分たちの今の発言こそが『慢心』だという事に何故気付かぬ⁉︎)」
その時、側近の一人ロスキーニョ候が王の側に駆け寄り、耳元で何かを伝える。するとベルマード皇帝は「うむ。」と返事をした後席を立った。
「では皆の者、後は頼むぞ。私は急用ができたのでな。」
「へ、陛下どちらへ⁉︎」
「ん?『リルウッド王国』『ウィルシール帝国』『ローナム王国』の上級貴族が来られたそうだ。彼らは大切な『客人』だからな、出迎えるのは当然であろう?」
「こ、『高度文明国家』の重役達…ですか⁉︎」
「そういうことだ。」
ベルマード皇帝がそう吐き捨てると部屋を後にした。
ーーテスタニア帝国 王城内 とある一室
客人をもてなす為に作られた煌びやかな部屋で座して待つ3人の男達。
◇『リルウッド王国』
外務卿
ドルマン・メイゲンス
◇『ウィルシール帝国』
軍務大臣
アリステス・リーバック
◇『ローナム王国』
外務局長
ミト・アルマン
3人が退屈そうに待っているとドアからノックの後にベルマード皇帝と側近のロスキーニョ候が入ると3人はスッと立ち上がり取り敢えず社交辞令を行う。
「どうもお待たせしました。テスタニア帝国皇帝のベルマード・サルゥ・ミルガンドです。本日は遠いところからよくおいで下さいました。」
「いえいえ!お気になさらずに!リルウッド王国外務卿のドルマン・メイゲンスです。本日はよろしくお願します!」
「どうも、ウィルシール帝国の軍務大臣、アリステス・リーバックです。私からもお願い申し上げます。」
「おやおや、2人とも抜け駆けするとは酷いですなぁ、私はローナム王国外務局長のミト・アルマンと申します。本日はどうもー」
3人は我先にとベルマード皇帝の元へ握手を求めに向かい、ベルマード皇帝もそれに対し笑顔で迎える。
「長旅で疲れでしょう。一先ず部屋までご案内致しましょうか?おい、ロスキーニョ候。」
「ハッ!」
「いや、我々は大丈夫です。それよりも『競売場』と『コロシアム』へ向かいたいのですが、よろしいでしょうか?我々はこれが楽しみなのですよ!」
「ハハッ!そうでしたか!ではご案内しましょう。」
ーーテスタニア帝国 競売場
ここは様々な『奴隷』が朝から晩まで出品されており、王族貴族を始め平民達も参加している。
「皆様、随分といい買い物をしましたな!」
ベルマード皇帝が買い物を終えた3人に対し笑顔で話す。3人は自前の鉄格子馬車に大量の奴隷を乗せて満足そうな顔をしていた。しかし、ドルマンはたった『3人』しか購入していなかった、それも男だけ。
「ん?ドルマン殿はたったの3人だけですが…」
「ハハッ…まぁたまには良いかなぁ…と。」
他の2人は不思議そうにドルマンを見ているが特に気にする事なく、次に『コロシアム』へと向かった。
ーーテスタニア帝国 コロシアム会場
競売場で一通りの『買い物』を済ませた3人は次にコロシアムへ向かった。
相変わらず会場は熱気に包まれていた。皇帝専用のテラス席で3人は興奮気味でコロシアムを楽しんでいた。
『決まったぁーーーー‼︎勝者は、〝双槍〟のテハムゥー‼︎これで5連勝だ‼︎彼の望む『自由』まであと5勝‼︎』
ベルマード皇帝も満足そうにその様子を見ている。するとウィルシール帝国軍務大臣のアリステスが彼に声を掛ける。
「(あの剣奴…中々の強者じゃあないか。)ベルマード殿、あの剣奴は『いくらかかる?』。」
「うーん…大金貨500枚程ですかな。」
「大金貨500枚か…」
ベルマード皇帝はニヤリと笑うが、アリステスは少し悩んだ後「また今度にしましょう」と答える。ベルマード皇帝は笑顔で「そうですか」と返すも、少し苛立ちの顔を気付かれないように見せていた。
「それにしてもテスタニア帝国は、今が戦争中とは思えぬ程、活気に溢れていますな。」
「確か…アルフヘイム神聖国とドム大陸の国々と戦争をしているとか…。」
「おぉご存知でしたか!ですが所詮は蛮族に過ぎません、一ヶ月後にはまた『新しい奴隷』が入荷出来るようにして見せますよ。」
ベルマード皇帝が自信たっぷりに答える。
「野蛮人どもが住まう大陸とは言え、たったの一ヶ月後とは…流石は『兵力だけは多い』国ですな。」
ミトの言葉にピクリと眉間が動く、が直ぐに冷静を取り戻し掠れた笑い声で何とか返す。
ーー夕刻
「いやぁ〜本日は実に有意義な一日を過ごせました。ありがとうございました、ベルマード皇帝殿。」
「いえいえ、お気になさらずに。どうかこれからも我が国との友好的関係を築いていきましょう。」
「えぇ勿論。それにしてもこの国は随分と変わりましたな〜。つい15年前までとはえらい違いですぞ。」
15年前…先代皇帝のリウマード・サルゥ・ミルガンドが統治していた時代である。
「リウマード殿が統治していた帝国は、今の様に豊かな国ではありませんでしたからなぁ。大した国産事業をロクに立ち上げられず、小国でも普通に安定した国家収入を得られる『奴隷市場』も殆ど機能していませんでしたなぁ。」
アリステスの発言に対し、ベルマード皇帝は…特に気にも留めていなかった。寧ろ『その通りだ』と心の中で思っていた程である。
「父は…実に無能な皇帝でした。『民の為』だの『誇り』だの『名誉だの』下らない事ばかりにこだわった結果、帝国の『繁栄』と『威厳』を損なわせた……皇帝の名を汚した恥晒しでしたよ。…終いにはあの様な事を…。」
「あの……『奴隷禁止法』ですね。全くもって遺憾ですな。」
「本当ですよ。…皆様との関係が築かれた『奴隷体制』を無くそうなどとは…だから私は父を…」
「いえいえ、賢明な判断と言っても良いでしょう!その判断のお陰で我々との関係が続いているのですから!」
「無論、分かっています。あの時の私の行動に一切の後悔はありません。全ては帝国の『富と繁栄』のため…そして、あなた方との良き関係を築くため…。」
この言葉に3人は頷く。そして、リルウッド王国とローナム王国の貴族2人が馬車に乗って帰った。残ったウィルシール帝国のアリステスはベルマード皇帝に『ある物』を手渡した。
「ベルマード皇帝殿…我が国の陛下からです。そしてこれが最後の…『設計図』が書かれた書物です。」
「ッ⁉︎お、お、ついにですな!」
「えぇ…これを上手く量産すれば、テスタニア帝国も我ら『高度文明国家』の仲間入りです。」
「…貴国には感謝に絶えません。」
「いえいえ、この国の『奴隷』はどれも質が良く、種類も豊富ですからね。陛下は大変感心されていたのですよ。この国とのさらなる友好的な関係を築く事を願っていますよ。」
この後、ウィルシール帝国のアリステスも馬車に乗ってテスタニア帝国を後にする。馬車の姿が見えなくなると、ベルマード皇帝は今までの苛立ちを顔に出しながら口を開いた。
「チッ!高度文明国家だからと言って偉そうにしおって。…まぁ良い、これで必要な物は全て揃った、後はこれを量産させれば。…フフ、我らにこの『設計図』を渡したことを奴等に後悔させてやろう。」
ベルマード皇帝は持っていた書物をロスキーニョ候へ渡す。
「ロスキーニョ候、これを軍務長官へ渡せ。やっと手に入った『設計図』だ!二次進行軍再建を2週間後まで特別に延長する。その代わり、『これ』をそれまでに最低500は作れとな!」
「は、ハッ!」
その後、ロスキーニョ候は渡された書物を軍務長官へ手渡した。軍務長官はその書物を広げ暫く眺めた後ボソリと呟いた。
「これが……『大砲』に『銃』の設計図か。」
ーー馬車の中
リルウッド王国の外務卿ドルマンの馬車の中には彼以外に彼が購入した3人の奴隷達がいた。ドルマンは彼らの首枷を外した。
「ふぅ…奴隷になるのはあまり楽ではありませんでしたよ。出来ることならもうこんな役はやりたくないものですな。」
「ははは、…先ずはお疲れ様、では先ず定時連絡を一人ずつ聴いていこうかな。テスタニア帝国の内情について…ね。」
ーーテスタニア帝国 謁見の間
「ふぅ…今日は疲れたぞ。私はもう床に入るぞ、後で『奴隷』を連れてこい。今日は…ケットシーとバンディットバニーにするか。」
従者にこの様に伝え自室に戻ろうとした時、ヨドーク公が顔を真っ青にしてやって来た。
「こ、皇帝陛下‼︎た、大変でございます‼︎」
「なんだ!こんな時間に!つまらん事だったら牢屋へぶち込むぞ!」
ベルマード皇帝が苛立った様子で発言するがヨドーク公は臆する事なく事情を伝える。それほどの出来事が起きたからであろう。
「か…か、彼の国の方が…」
「はぁ?だからその『彼の国』の者とは何なのだ⁉︎」
「は、『ハルディーク皇国』の使者が…。」
「……な、なにっ⁉︎」
その場にいる全員が驚愕した。5大列強国の一角がこの国に何の用があって訪れるのかと。
『高度文明国家』が登場しましたね。




