第107話 霧の壁
お待たせしました。
ーー 酒場『ニシタニ』 スタッフルーム
「本当に……ですか? じ、自分たちが?」
「あぁ、悪いな」
突如、酒場にやって来た上官に話があると言われた西谷と根津、川口がスタッフルームでその話の内容に驚いた。
「もう一度説明するか? 本来であれば特殊調査隊全員で行くはずだったのだが、隊員の内3名が訓練中に怪我をしてしまってなぁ。そこで選ばれたのがお前達3人だ」
「え、あのぉ……つ、つまり自分達3人が……その、第2世界の調査隊に抜擢されたという事ですか?」
「まぁそういう事だ」
土方は視線を床に向け、少し躊躇った後に答えた。
「今回の任務はハッキリ言って生命の保証は全く出来ない。上からの命令なのだが、どうしてもその覚悟が無いのであれば……」
土方を含めた調査隊が向かう場所はそういう所である。何が起きるか分からない。何が起きても不思議ではない。最悪死人が出るか、或いは全滅する可能性もある。彼はそんな場所へ部下を連れて行く事に強い罪悪感を覚えていた。彼だけではない、彼の上司、つまり調査隊の隊長である近藤も同じ気持ちであった。
「い、いえ! 受けさせていただきます!」
「本当に死ぬかも知れないんだぞ? その遺体を国へ運ぶ事すらままならないかも知れない。それでもいいんだな?」
「……ハイ!」
「私たちは自衛官です! 与えられた命令にどんな事でも従う覚悟は持っています!」
普段は自衛隊らしくない様に見える3人も、根っからの自衛官なのだと改めて実感した。
「……分かった。任務は1ヶ月後の今日の03
00だ。作戦前のミーティングもあるがそれは後で連絡する。今のうちにやりたい事は済ませておけよ? 以上! 邪魔したな。」
「「ハイ!」」
土方がスタッフルームから出ると3人は互いに顔を見合った。
「なんて事は言っても……やっぱりおっかねぇもんはおっかねぇよな」
「…う、うん」
「なぁ、今日は早めに店畳んで飲みにいかねぇか?」
3人は各々がやり残した事、悔いが残らない様に残りの1ヶ月を過ごして行った。
そして、その1ヶ月の間で任務の具体的な中身も決まった。
まず、ハルディーク皇国からの案内人3人と共におおすみ型輸送艦へ搭乗し、数隻の護衛艦同行のもと霧壁沿いの海域まで移動する。その後は3人の案内で霧の壁を抜けて、第2世界の調査を開始する。安全な場所を一時的に確保した後、外交官を派遣。近くの国もしくは現地人集落に接触し友好的な関係を築いて行く。
という流れである。
無論スムーズに行えるとは考えていない。
必ず何かしらの障害や予測不能な事態が起きる事は必須である。
また、ハルディーク皇国側からの情報では、あの霧の壁を抜ける唯一のルートは、第2世界の国…『オワリノ国』の可能性が高いと話される。そのオワリノ国の戦士は非常に好戦的かつ凶暴だと言う。ハルディーク皇国の連絡船がそのルートから戻ってきた際には、数多の矢が船体に突き刺さり、多くの犠牲者を出したとのこと。
しかし、そういった事の原因はその国の人間とのファーストコンタクトが最悪だったからだと話していた。どんな事をしでかしたのかを聞いたが、それを知る者は日本との戦争で皆亡くなっている為、詳細は不明と話されていた。
調査隊の多くはその話を聞いてからは、任務当日までかなり緊張した日々を過ごしていたと語っている。
そして1ヶ月後。
ーーー
ーー
ー
まだ日も登っていない早朝の時間帯。
輸送艦『おおすみ』はその他数隻の護衛艦と共に、ハルディーク皇国が送って来た第2世界の案内人3名と異世界特殊調査隊を乗せて、霧の壁へと向かっていた。
いつでも行動可能の状態で待機している隊員達は甲板へ集合し、今後のミーティングを改めておさらいしていた。
寸分の狂いなく整列されている隊の前を、異世界特殊調査隊隊長にして陸上自衛隊一等陸尉の近藤勇巳が立っていた。
近藤は静かな夜風だけが聞こえてくる甲板で、声を大にして発した。
「これより我々は正に未知の世界へと足を踏み入れて、現地の調査を行う事を任とする! 出発式でも紹介した通り、私の横にいるハルディーク皇国からの案内人3名が我々の現地ガイドの様な役割を果たす!」
ハルディーク皇国の案内人3名は、一歩前へ踏み出すと1人ずつ自己紹介を始めた。
「カトゥムです!」
「ラルボックです!」
「……ストゥラオです」
3名のうち2名は緊張が見られたが、最後のストゥラオと呼ばれる男だけは落ち着いた様子を見せていた。
「以前なら色々とあった両国であるが、 平和的かつ友好的な関係を築いていくためにも、仲良くしていってほしい。それから、不運にも欠員となった3名の代わりで参加する事となった、新入隊員も紹介する!」
隊列の中からその代わりとなる隊員3名が小走りで前へと出てきた。
「ハッ! 西谷正弘二等陸士であります!」
「根津遥二等陸士です!」
「川口浩二二等陸士です!」
3人は寸分違わぬ敬礼を同時に決めると前にいた他の隊員達も敬礼で返した。
「分かってはいると思うが、私の〝元部下〝である彼らは、階級こそは低いが能力はピカイチだ。実際今日までの参加して来た訓練では、一切の遅れを見せずに付いて来たのだ。しかし実戦ではそれが活かせるかと言われると必ずしもそうとは限らない。そこでフォローするのが我々だ! 分かったか!」
「「ハイッ‼」」
西谷達は数年前までは近藤と同じ部隊に所属していた。しかし、上が決めた転属で3人は別
の隊への移動となった。まさか、こんな形で戻る事になるなど、この場にある誰もがそういう思っていた。
「今から2時間後に再度招集をかける。霧の壁まで移動したら、そこからは中型の小型艇3隻で霧の壁を超えていく事になる。それまで諸君、褌を締め直して置くようにッ!」
「「ハイ…!」」
「以上、解散!」
各隊員達は時間になるまでの僅かな自由なひと時を波風だけが聞こえてくる甲板で過ごした。
衛星電話で家族と連絡を取る者や武器や装備品のチェックを行う者、物陰に寄り掛かって昼寝をする者など様々だ。
西谷達は、水平線が眺める事が出来る高い所で、並び座りながらポケーッと眺めていた。
「俺たち、本当に来ちまったんだなぁ」
「うん」
「お、おう」
微妙な空気が3人を包む。根津は少し和ませようと話を切り出した。
「そ、そうだ! ねぇ、久し振りに先輩たちとも話したでしょ?」
「ん? あ、あぁ。相変わらずだったよ」
「……でもヨォ、先輩達も同じくらい不安らしいぜ」
「そりゃあそうだよなぁ……」
「うん…不安だよなぁ」
根津は自身の発言の浅はかさを後悔した。更に場の空気が悪くなった気がする。
そこへ人の声をした『何か』が3人に話しかけてきた。
『こんな所でどうかしたのか?』
「ふぇ? 何だ『ウルフ』か」
その正体は特殊調査隊員達と殆ど変わらない服装及び装備品を身に付けた『WALKAR』であった。最新の第5世代型で最先端のAI機能が組み込まれており、普通に
人との会話が可能となっている。また、ユーモア設定も可能で、調整次第でふざけたムードメーカーや、生真面目な一軍人の話し方が出来る。つまり、限りなく人間に近いロボットということになる。
主に自衛隊で隊員の1人として参加する。また、皇居や国会議事堂などの最重要人物がいる建物や警護にあたることが多い。
パワーや機動力は通常の『WALKAR』よりもやや高めで、人間では中々上手くいかない細かな作業もいとも容易くこなしてしまう。
頭部は一般的な『WALKAR』と比べてホッソリとしており、まるで少し昔のビデオカメラの様な形をしている。下手に人間に近い容姿にしてしまうと、万が一、敵にやられた時における兵士達のショックが大きくなる可能性があるからである。
実際消耗品であるが故に、敵の銃弾によって目の前で破壊される『WALKAR』をみて、強いショックから入院生活を余儀なくされる兵士達が続出した為である。
この『ウルフ』と呼ばれる『WALKAR』は、特殊調査隊の一員だった。
『時間まではまだまだたっぷりある。それまで、家族や友人達と連絡をとっても良いんじゃないかな?』
「……お前さんこそ、生まれ故郷の工場に一本連絡入れといた方がいいんじゃねぇか?」
『ハハハ! たしかそうかもな。でも、俺にはこの隊が全てだ』
「へっ、そうかい」
『悪いな。俺には誰かを思って流す涙は持ち合わせていない。撃たれればオイルは流れるけどね』
「お、おいおい」
「縁起でもねぇ」
『ハハハ! ロボットジョークさ!』
ウルフの登場で、僅かに3人に和やかさが出てきた。やはり、ロボットだからこそ出来る役割というモノもあるのだろう。それは決して工場や戦争の道具としてだけではない。人の心をケアする力……。
元々ロボットという存在はその為に生まれるはずだったのではないか。しかし、欲深くて残虐的な人間の思考によりロボットが戦争の道具となってしまった。
それは最早誰もが疑うとしない。考えようともしない観念なのかもしれない。
ーー
ー
(自由行動がこの甲板のみと言うのは少し残念だが、ココだけでも俺の思考や想像を遥かに凌駕するモノばかりだ)
ストゥラオは甲板をグルグルと適当に散歩していた。『おおすみ』の様子から隊員達の服装、言動、武器、更にウルフを観察していた。
(異世界って所は、俺たちの世界よりも遥かに文明が発達してるんだな。特に鉄と融合させた人間を創るなんて神のごとき所業じゃねぇか。色々ありすぎてどれから調べて良いか分かったもんじゃねぇ)
ストゥラオの正体はクアドラード神国が送り込んだ凄腕の隠密である、『アサルディー』であった。
彼は本来のストゥラオを殺害し、彼に変装をしていた。擬態魔法とは違う、彼独自の特殊メイク技法などを駆使すれば、亜人族は流石に無理が強いが、同じヒト族ならばほぼ誰にでも変装する事は可能であった。
しかし、彼の心は揺らいでいた。
本当にクアドラードに従っていて良いのかと。
(所詮、俺は雇われ商人みてぇなモンだ。あんなクソみたいな国に使役されて、死ぬなんて御免だね)
彼の心中はほぼ決まりかけていた。
(もうニホン国側に付くか。ってかその方がいいわな)
裏切りのつもりは無かった。金払いが良いからこの間まではクアドラードに従っていただけであって、それ以上に好待遇が期待できる日本ならそっち付くだけであった。
そして、気が付けばあっという間に霧の壁へと辿り着いていた。隊員達は各々が搭乗する小型艇へと乗って、その時が来るのを待っていた。
ーーー
ーー
ー
例えるなら果てしなく高く、そして長い曇天の様な雲海が目の前にある。
そんなシンプルな光景ではあるが、そのあまりの巨大さに隊員達は威圧感を覚える。
「スッゲェ!」
「こ、こんな所に突っ込むのか?」
『私が造られた工場でも、ココまで濃いスチームはありませんね』
隊員達全員が不安げな表情を浮かべる。ハルディークの案内人達からも緊張が伝わる。近藤は彼らの前へと近づいて声をかけた。
「それでは……ココからはあなた方の仕事です。宜しくお願いします」
「「は、ハイ!」」
3人は小型艇の奥から其々1つずつ動物を入れる籠を取り出した。
「では操縦士さん、我々が言う方向へ舵を切るようお願いします」
籠の中に入っていたのは『幼龍』であった。
3人は小型艇の前へと移動し、籠をかざし始めた。
「そんなチビ共に任せて本当に大丈夫なのか?」
隊員の1人がボソリと呟いた。その言葉を聞いたラルボックが振り返って答えた。
「この幼龍はただの幼龍ではありません。我が国のみが保有している龍種……『真龍』です。真龍は数ある龍種の中でも一番、古代龍の血を濃く受け継いだ種であると呼ばれています。無論、ご存知の通りこの霧の壁は古代龍が生み出したもの、それもコレだけ巨大な霧を生み出すとなると、最低でも3、4匹は居るかと」
「……それよりも、そのぉー……幼龍があの霧でどう活用されるんだ?」
「幼い真龍は、より高い栄養……つまりは魔力を必要とします。あの霧は古代龍の濃い魔力を元によって作られたモノです。だから幼龍が〝顔を突き出す様に向ける゛方向が進むべき方向です。より濃い魔力の篭った霧を吸う為に」
隊員達は案内の過程を再確認した後、『おおすみ』から小型艇3隻が出発して行った。
ーーー
ーー
ー
深く深く、トンデモなく深い霧の中。
日本は無人機を使って空、海上、海中から霧の壁の突破を試みたが全てが失敗に終わっていた。
今回は、この霧の壁を越える術も知る第2世界の知識がある者を連れての試みであった。
「スッゲェ深い霧だな」
「えぇ、1m先も見えんです」
近藤と土方も霧の中の途轍も無い程の濃さに驚きを隠さないでいた。
「ウルフ、後ろの小型艇はちゃんと着いてきてるか?」
『はい隊長。姿は見えませんが、エンジン音は聞こえます』
「無線は?」
『霧に入ってから10分43秒……後ろの小型艇への連絡も『おおすみ』との連絡も取れません』
「むぅ……やっぱりこの霧の中で通信機能は使えねぇのか」
「正直、参りますね」
『私は動けて本当に良かったです』
あの古代龍が生み出す霧に囲まれたモノは何であろうと完全にレーダーから姿を消してまう事は、あの一件で分かっていることではあるが、電子機器系統もいくつか無効化されている点や通信機能が使えなくなるといった事が発生する事もその後の調査で分かった。
今使用している小型艇も燃費は悪いが、霧に影響されない石炭エンジンを即席で取り付けたものである。
揺れは酷い、音もうるさい。良いトコ無しではあったが、この霧の中で使える数少ない動力である。
「右に行ってください」
案内人の指示で小型艇の操縦士が舵を切る。
微細な操作が求められる為、操縦士も気が抜けない。
「この速さならどのくらいで着きますか?」
「そうですね……少なくとも半日はかかるかと。でも、我々が使っていた帆船と比べればずっと速いですよ」
「半日か……後で操縦士も交代させにゃならんな」
ーーー
ーー
ー
あれから既に半日以上も過ぎていた。
隊員達の顔からも疲労が見られる。
「まだ着かないのか?」
土方がラルボックに声を掛けた。すると彼の顔色が青ざめている事に気付いた。まさかと思った土方は彼に詰め寄った。
「おいアンタ。本当に大丈夫なのか?」
「そ、そんなはず……何でこんな……こんな事は一度だって無かったのに!」
明らかに動揺している。
土方は彼が手に持つ籠の中を見た。
籠の中の幼龍は落ち着きが無くウロウロしている。
「これがどうかしたのか?」
「よ、幼龍自体……何処へ向ければ濃度のある魔力を取り入れられるのか……分からなくなって、こ、混乱している」
「なに?」
まさか本当に土方の悪い予感が的中しつつあった。他の隊員達も異変に気付き始めた。
(つまりは……完全に迷ったって事か?)
土方は気付かれない様にラルボックに小声で質問をすると、彼は小さく頷いた。もしココで変に隊員達に気付かれたら、不安感を助長させてしまうからだ。
(原因は分かるか?)
(……ここまで混乱すると言うことは、霧の濃度が劇的に変わったとしか言いようがありません。ここまで大きな霧のです。恐らくその変化が起きたのは1週間近く前か……兎に角、第2世界側の古代龍の身に何かが起きたとしか)
(この際、引き返す事になっても構わん。何とか霧から抜ける事は出来るか?)
(こ、ここまで深い所まで入り込んでしまっては……我々もどうなるのか、皆目見当も……)
(……まずいな)
まさかの事態、霧の壁の中で遭難、脱出不可能? 兎に角、今この状況を打開する策を練る事が必要だった。しかし事態は更に悪化の一途を辿る。
『土方陸曹、後方からエンジン音が聴こえなくなりました』
「な……⁉︎」
ウルフの一言で隊員達から動揺の表情が現れ始めた。
「隊長! これはどうなってるんですか⁉︎」
近藤は隊員達を宥めた。
「落ち着け。今はこの霧を超えることが優先だ。他の隊員達の事はそれから考えよう。今はココで感情に流されれば、それこそ最悪の結果となる」
近藤と土方は一切動じずに指示を出した。そんな彼らを見たからか、隊員達も次第に落ち着き始めた。こういった状況では、上官が動揺してはならない。パニックは人から人へと伝染する。
(しかし…残りの2隻が気になる所ですね)
(それぞれに頼りになる奴らを乗せてるから、若い衆が下手に動揺する事はねえと思うが……)
近藤と土方、ラルボックはこれからどうすれば良いのかを必死に考えていた。するとー
『近藤一尉。11時の方向から僅かに光を確認』
ウルフの声を聞いた近藤達はすぐさま、その方向へと舵を切った。すると彼の報告通り、光が段々とハッキリし始めた。心なしか霧も薄くなり始めている。
「あぁ良かった。どうやら無事に出られたみたいで……」
ラルボックが安堵の溜息を吐いた。彼だけではなく他の隊員達も同じである。そしてついに特殊調査隊は霧の壁を抜けた。
霧の壁を抜けた先にあったのは、とある大陸の一片端だと思われる海岸近くへと出てきた。何一つ人の手で整備されていない、自然な海岸。深い森林とゴツゴツとした山の様な岩肌に、申し訳無さ程度に生えている草木が無数に生えている。
「ふぅ……取り敢えずは島の近くに出たか。何処か止められる所はあるか?」
操縦士が接岸できそうな海岸を探してあると、ラルボックがカタカタと肩を震わせていた。彼の異変に気付いた近藤は声を掛けた。
「おい、どうした?」
「嘘だろ……よりにもよってココに出るなんて……最悪だ」
「……はぁ?」
するとラルボックは血相を変えて近藤の肩を掴んだ。
「こ、コンドウさん! ここはマズイ! 今すぐ海岸から離れてないと!!」
「は、はぁ? 何がどうしたー」
「早く! じゃないと全員殺される!」
並々ならぬ表情で必死に訴える彼に、近藤は少し考えた後、一度船を海岸から離れる位置まで遠ざけるように指示を出した。
するとー
『近藤一尉、霧を抜けた事で私のレーダー探知機能が回復しましたが、あの島の内陸部からかなりの数の生体反応が猛スピードで此方へ向かって来ています』
「何ぃ?」
ウルフは持っている20式小銃の安全装置を外し始めた。
『迫ってきている集団とこの小型艇が海岸から十分に離れるまでの時間、更に集団が銃火器を扱う事を考えると、とてもじゃありませんが間に合いません。避難応戦の許可を推奨します!』