七話 「また来世で会いましょう」
目を開けると見覚えのある真っ白な空間に立っていた。
「やぁ、2年ぶりだね。元気してた?」
「アッ、ハイ。神様もお元気そうで・・・」
「アハハ、まぁ時々見てたんだけどね。先に謝っておくとMPを使い切った際に死亡するなんて知らなかったんだよ。僕の設定した世界じゃMPなんてないしさ」
まじかよ。
「まじだよ、おかげで向こうの神にも文句言われちゃったよ。MPバカみたいに多いやつがいるんだけどってさ」
おっと、心の声も聞こえちゃってるよ。迂闊なこと思えないな。前の時も聞こえてたんだろうか。
しかし、そうなると向こうの神から干渉受けてMP元に戻されたりしちゃうんだろうか。
「それは心配しないでいいよ、基本的に現世に干渉できないようになっているから。それにMP多いけど君、基本的に取り柄ないと思われててさ。だからそこまで大事にならないって考えられてるし」
なにそれ悲しい。確かにいまだにちゃんとした魔法覚えれてないけどさ。いつかドでかいことを起こしてやるぜ神さんよ。
「うんうん、その意気だよ。その方が見てる僕も楽しいしね」
「あれ、でもあまり向こうの世界であまり影響起こしちゃうとまずいんじゃなかったんですか」
「あれはこっちの用意したチートや技術で影響起こすとまずいんであって、君はあくまでそちらの世界の技術で事を起こす予定なんでしょ?だから僕には責任は起きないんだよ」
責任の問題すか。でもそれだったら2歳まで生存確定してくれたのはまずいんじゃ?
「あれは実際は僕じゃなくて、向こうの神が行っているからね、僕は地球のあった世界の神であってそっちの神じゃないから干渉はできないんだ。あいつが許可したんだからあいつの責任だろう」
なんだろう、こっちの神と仲悪いのかな。
「悪くはないよ。ちょっとした嫌がらせが楽しいくらいの関係さ。さて、本題だけどこの後目覚めてからはもう神の加護はなくなるから気を付けてね。うっかりMP使い切って死亡とか嫌でしょ?」
確かに、うっかり癖で死亡とか嫌だな。
「あいつにもお前のとこの人間ほんとバカだよなとか嫌味言われそうだからホント気を付けてね。他になにか聞きたいことある?」
「あっちの世界ってなんて言うんですか?」
「星の名前?星の名前は特になかったと思うなぁ、君のいる大陸はオルラド大陸ってところだけど」
「なるほど・・・。あと魔法を使う人は結構いるんですかね」
「基本的に魔力量の多い血統じゃないとMPが足りないから貴族か高位の冒険者、もしくは長寿のエルフ族しか実用的には使えないって聞いたかな。もし本格的に覚えたいなら魔法学校があったはずだよ」
「それって同じ大陸内にですか?」
「同じ大陸内だよ。ただ馬車で一か月はかかる場所だけど」
遠すぎぃ。しかもうちの村に馬車とか来るの?全く期待できないんですけど。
「その間に全く村や街がないわけじゃないんだから、大丈夫じゃない?」
神様が笑いながら言う。
そらそーだ。自分の村をどんだけ秘境と思っていたんだよ。俺ホントバカやな。
あとなんだろう、聞きたいことあったはずなのに全然思い出せない。
あ、そーだ!
「転生前の時に属性魔法適正とかポイントであったと思うんですけど、適正がないと覚えられないわけじゃないんですよね?」
「あれは適正があれば習得や熟練度が上がりやすくなるってだけだよ。まぁあの世界だとMPの関係上、適正がないと使えないぐらいの認識になっているみたいだけど」
良かった、適正がないと覚えれないわけじゃないんだ。
頑張り次第で全属性いけるな。
「まぁ普通の人にもなにかしら属性適正あるんだけどね、まったくない人もなかなかにレアだよ」
まじかよ。うちの家族も鑑定してみたら何も属性適正持ってなかったけど普通持っているもんなのか。
「じゃあ遺伝だね、ある意味血統だよ」
いらねえええええええええ。なんだよその負の血統。
「そろそろ時間だけど他になにかある?」
えっとえっとなんだっけ。えー他にもなんかあったはずなんだけど。
あーだめだ全然思い出せない。
「それじゃあ、引き続き今世を楽しんでね」