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二十一話「身体強化の可能性」

本日3話目です。

予想外に時間が取れたので早めの投稿ができました。

そして1万PV突破しました。これもみんな皆様のおかげです。本当にありがとうございます!

「そういえばハルト君、魔術師なのにずいぶん動き早かったねぇ」


 街へ帰る途中、雑談をしながら歩いていると俺の先ほどの動きについての話題になった。


「さっきも言ったんですけどあれは身体能力を強化する魔法なんですよ」

「そんなに変わるの?」

「ほぼ1.5倍くらい上がりますね」

「ものすごい魔法ね。それって使った後筋肉に負担かかりすぎたりしないの?」

「自己治癒の効果もかかりますからほとんど負担はないですね」

「すごいじゃない!私にも使えないかしら」

「出来なくないと思いますけど使用する魔力量が半端じゃないんですよ、だから長時間の利用は魔法使い以外には厳しいと思いますよ」


 むしろ普通の魔法使いでも使うのは厳しいと思う。まだ自分以外の魔法使いにあったことないからわかんないけど。


「じゃあさじゃあさ、あんたが私にその身体強化の魔法をかけるってのはできないの」

「……なるほど。それはやったことはないですね」


 たしかにティ○ォさんも自分以外の仲間にかけてたな。試しにやってみるか。


「じゃあ、試しにやってみます?もしかしたら悪影響とか出るかも知れないですけど」

「そういわれるとちょっと怖いわね……。最初はちょっと弱めで試してくれるかしら」

「じゃあイレーヌさん手を繋いでくれませんか」

「えっなんでよ」

「体全体に魔力を流すイメージで発動するので触れてないとうまくイメージできないんですよ。それに直接触れてた方が魔力通しやすいですし」


 ちなみにクロエさんにやるという選択肢はない。こんな悪影響が出るかどうかもわからないことクロエさんに出来るわけないだろ!


「じゃあ失礼しますね」

「イレーヌちゃん顔赤くなってるわよー」

「なってないから!10歳児相手になるわけないでしょ!」


 ちょ、近くで怒鳴らないで。集中できないじゃん。

 自分の手からイレーヌさんの手を伝って魔力が流れていき、体全体を巡るイメージをする。あ、この感覚なんか懐かしい。まだ自分の体でうまくできなかった時の感覚と似てる。でも、一応発動してる……かな?試しにということで少しの量しか流し込んでないけど。


「イレーヌさん、どうですか?体に影響とか出てませんか?」

「これ発動してるの?何も変わらないと思うんだけど」

「まだ流し込んでる魔力量が少ないですからね。ちょっとずつ上げてきますよ」


 徐々に流す魔力量を増やしていく。問題ないようなのでもうちょい上げよう。


「……んっ」

「どうしました?やめた方がいいですか」

「大丈夫……だと思う。なんかに体中を包み込まれて感じがして、ちょっと慣れない感覚でゾワゾワするだけで……んんっ」

「あ、それ僕の魔力だと思います。じゃあ問題なく発動してるみたいですね。試しに剣でも振ってみたらどうですか」


 若干吐息と声色がエロいんですけど。あと自分以外の体だからなのかMPの消費が半端なく上がっている。

 左手は俺と手を繋いでいるので右の手で剣を持ち上げて振り上げる。


「なにこれっ、すっごい軽い。こんな簡単に振れるなんて」


 うおおおい。そんなぶんぶん振り回さないでくださいよ。危ないから!危ないから!たまらず手を放して距離をとる。


「あれ?元に戻っちゃった」

「えっ本当ですか?おかしいな」


 少なくとも5分は発動できるような量は流し込んだんだけど。


「さっき言ってた体中を包まれる感覚ってまだしてますか?」

「もうしない。手を放してから少しずつ抜けていった感じ」


 あー、じゃあイレーヌさんは魔力の操作がそもそもできないから俺の手が離れちゃうと維持できなくなっちゃうのか。


「たぶん、イレーヌさんが魔力操作の技能を使えないので僕の魔力を体の周りに維持できてないみたいですね」

「じゃあ、身体強化の魔法を私が使うには、どこかしらにあんたが触れてないといけないってこと?……さすがにおぶって戦うのはねぇ」


 なんでおぶって戦うことが前提なんだよ。そんな強制ロデオボーイみたいなことをするのは御免だ。


「その状態だと集中できないですし無理だと思います。出来るとしたら僕の流し込んだ魔力を体に留める程度の魔力操作を習得することですね」

「それってどれくらいで習得できるの?」

「どうなんでしょう。僕もあまり才能ある方ではないんですけど、魔力を使って水を動かすのにだいたい2年近くかかった気がします。ただその時は完全に独学で何の情報もない状態でやってましたし今より魔力量もずっと少なくて一日に行える練習の時間も短かったですしね。今はアドバイスも出来ますし魔力は僕のを使えばいいのでそれよりずっと早く覚えれると思いますよ」

「じゃあお願いするわ!もちろんクロエにもやってくれるよね?」

「いいですよ。僕の魔力操作の練習にもなりますから。ただ絶対に自分の魔力を使おうとしないでくださいね。まだ魔力操作を習得してない状態なので万が一にも発動はしないと思いますけど、もし発動した場合一瞬で魔力が枯渇します。具体的にいうと1分で20くらいです」

「そんなに消費するの!?じゃあ私たちじゃ30秒程度しかもたないじゃない!」

「もちろんそれは最初だからです。慣れていけば無駄な魔力は抑えられるようになります。今の僕だと一分で10程度ですね」

「それでも一分もつかどうかじゃない……」

「でも普段使うことのない魔力を活用できますし、ここぞという時に使えば30秒でも大きな武器になりますよ」

「確かにそうね……。まぁともかく魔力操作の特訓はお願いしたいわ」

「じゃあ街に帰ってからさっそくやりましょうか」

「その時は私にも身体強化の効果を試させてね」


 もちろんですよ、クロエさん。そうと決まればさっさと街に帰りましょうか。

 







いつもお読みいただきありがとうございます。

頑張れば4話目も投稿できるかと思います。その場合は当初の予定であった10時ごろに投稿するはずです。

なにやら日間ランキングにのっているようです。そのおかげかPV数とブクマ等がすごい勢い(当社比)で増えていって嬉しいやら恥ずかしいやらです。

皆様に失望されないように頑張っていきますのでよろしくお願いします。

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