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十四話 「初めての腹パン」

いつもお読みいただきありがとうございます

 トントンと扉をたたく音で目を覚ます。


「どうぞー」

「し、失礼します。朝食が用意できましたので・・・」


 声の主は部屋には入ってこず扉越しに声が聞こえてくる。

 あれか。噂のアマーリエちゃんかな。

 簡単に身支度をして、部屋から食堂に移動する。


「おはようございます。オイゲンさん」

「ああ、おはよう。よく眠れたか」

「ええ、おかげ様で。ところで起こしにきてくれたのは娘さんですか?」

「……そうだが。なんだテメェうちの娘に手ェ出すつもりじゃねぇだろうなァ」

「まだ顔も見てない相手に手を出すなんてありえないでしょうに」

「なんだ、まだ顔合わせてないのか。惚れるなよ。やらんからな。おーい、アマーリエ」


 そうオイゲンさんが呼ぶと俺より10cmほど背のある茶髪で犬耳をつけた女の子が食堂に入ってくる。整った顔と茶髪の髪が犬耳とマッチしててすごく可愛い。


「こいつが昨日からうちに泊まっているハルトムートだ」

「どうも、ハルトムートです。ハルトって呼んでください」

「ど、どうもアマーリエです。あの……ひゃ!?」

「ぐふっ」

「ハルト、てめぇ俺の目の前でアマーリエの耳に触ろうとするとはいい度胸じゃねぇか」

「ごふっごほっ。すいません、つい気になったもので脳直で体が動いてしまいまして」


 オイゲンさんの本気の腹パンいただきました。内臓破裂するかと思った。

 可愛い女の子の獣耳をモフモフしたいのは全男子の夢じゃん?気が付いたら手が伸びてたんだよね。ああ、もう完全に警戒されてオイゲンさんの後ろに隠れていらっしゃる。


「申し訳ない。もういきなりはやりませんので」

「まるでまたやるような言い方だな。次やったら殺すぞ」

「ソンナワケナイジャナイデスカ。ヨーシ、キョウカラボウケンシャノカツドウガンバッチャウゾー」

「まぁアマーリエはそんなに体が丈夫な方じゃないからな。あまり食堂や宿の方には出てこないし、会うことは少ないから平気か」

「そういえば、ギルさんもそんなこといってましたね。今は大丈夫なんですか?」

「ああ、ただ単に風邪とかになりやすいだけだからな。全く天は二物を与えずとはよくいったもんだぜ。まぁこれで体も丈夫だったら女神さまが嫉妬しちまうからな」


 お前もそう思うだろ?というオイゲンさんにドン引きする。

 うわぁ。これはひどい親馬鹿である。というかこっちにもそんなことわざあるのか。


「ソッスネ。じゃあ僕はご飯いただいたらさっそく冒険者ギルドで依頼受けてきます」

「おう、宿泊代分だけは必ず稼いで来いよ」



 朝ご飯を食べた後、身なりを整え冒険者ギルドに向かう。

 さーて、初依頼だ、なにげ結構緊張するな。なにが緊張するかって一人でギルドに入ることだよ。異世界ものよくしく絡まれたりしないだろうか。不安になりつつ冒険者ギルドのドアを開ける。





短いですが更新です。

圧倒的に時間がなく本日はこれだけになりそうです。

明日は2,3話くらい頑張ります。(できるとはいってない)

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