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短編:詩&エッセイ

激痛による支配

作者: 尖角

俺はお前が嫌いだ。


これだけは先に言っておこう。


無意味な戦い。 それを一方的に強いられる。



俺はお前が嫌いだ。


それだけははっきりさせておきたい。



俺が拒否したところで、お前はそれを望む。


お前が俺の生活にどれだけの支障をきたし、


俺がどれほどの代償を支払ってきたかわかっているか?



好きでお前と一緒になったわけじゃない。


気付いたらお前はそこにいた。  まるで悪夢。


離れてくれない。 離そうとしない。


お前は俺を束縛するだけして、それで終わり。



それ以上を俺にするわけでもなく、単に俺を縛り付けるだけ。



もうこの身体は限界。


薬漬けで、 それはお前が呼んだ疫病神。


好きで薬を飲んでいるわけじゃない。


例え法に触れなくとも、俺はそんなもの飲みたくない。



望まずして生まれた関係。


俺はお前を殺してやりたいと思っている。



いくら金を払ったと思っている?


無意味な関係を続けるために、俺はお前を世話してきた。


マッサージにも連れて行った。 全ての金は俺負担。



お前は何をするわけでもなく、俺に苦痛を強いるだけ。



何がお前にとっての幸せなのか?


そんなこと、俺の知ったことではない。


俺の関係のないところで、それを考えてくれ。




一緒にいられるだけで、幸せを感じることができる?


ふざけるな。


お前にメリットがあるかは知らないが、俺にはデメリットばかり。



ただでさえ、くだらない世の中を生きているのに、


なんでお前みたいなお荷物を背負って俺は前に進まなくてはいけない?



俺は足を引きずる。 その原因もお前。


俺の速度が遅いのもお前の所為。 前に進ませてなどくれない。



その場に縛り付けようとする悪魔。


耳元で囁く声が聞こえる。 「もっと苦しめよ」





もしかしたら、お前から解放されるのかもしれない。


お前を殺してしまえば、この痛みから逃れられるのかもしれない。



もう、いっそのこと、飲み薬とか塗り薬とかじゃなく、


身体に直接ぶち込んでもらえば、この痛みから解放されるかもしれない。



だけども、必ずという保証はない。


幻聴、幻覚、いつどんなお荷物を抱えるのかわからない。



お前が再び会いに来るかもしれない。


殺したつもりが、実は生きていたりするかもしれない。


もしかしたら、地獄の底から笑みを浮かべてやってくるかもしれない。



切っても切れない関係。


俺がお前から逃れるためにはどうすればいい?



前世がそんなに悪かったのだろうか?


それとも、日ごろの行いが悪かったのだろうか?



だけども、これほど酷い仕打ちを受けるとは。





まだ二十歳過ぎ。 あと何年縛られるのだろうか?


それとも俺は、お前を殺す羽目になるのだろうか?


あと何年、俺はこの痛みに耐えることができるのだろうか?



終わりの見えない痛み。  俺はお前が嫌いだよ。














作者は腰椎椎間板ヘルニアという名の爆弾を2つ抱えています。

今はそこまでひどくないですが、一時期 歩行困難でした。


皆様も腰には十分注意してください(笑)

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