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Loyal Tomboy  作者: EN
第十一話:「混流の源泉」
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11-10:○赤のエリアに蔓延る脅威[2]

第十一話:「混流の源泉」

section10「赤のエリアに蔓延る脅威」


峻厳しゅんげんなる大自然の山々の元に訪れた始夜しやの刻、どっぶりと色厚く塗りたくられた墨汁色のその上に、きらびやかな紅緋べにひと白濁とした閃光色とが力強くまぶし重ね彩られ、のうのうと勢い良く登り立ち行く汚らしい濃黒煙と共に、五体の全てを揺るがし震わせる程の大轟音が、辺り一帯を縦横無尽に駆け巡る。


十分に安全な場所位置まで退避し逃れた身でありながらも、地獄の最深部より発した強烈なマグマ大噴火の様な物おぞましい紅蓮ぐれんののたうち回り様を目の当たりにすれば、歓喜の雄叫びを吐き上げるよりもまず、恐怖心満載なる情けない溜息を洩らし零してしまったに違いない。


ナルタリア湖北岸部に位置するゴウヤウ渓谷の出入り口付近で生じたその大爆発群は、それ程までに凄まじい威力を有していた。


勿論、それを意図的に生じさせた陣営側の通信システム内には、喜悦的歓声が数多く木霊し溢れかえり、

それをこうむり受けた陣営側の通信システム内には、厭世えんせい的断末魔が雨あられの如く大量に飛び交いまくると言った現象が、当然の如く沸き起きたが、序盤戦における優位性を大きく獲得し得る素晴らしき一手を放ち決めて尚、パレ・ロワイヤル基地の中央作戦司令室内は不穏当な空気感に包まれ淀んでいた。


(サルムザーク)

「敵脅威の排除は完了したか?」


(チャンペル)

「かなり梃子摺てこずっている模様。早い機体の様です。」


(カース)

「機種は?」


(チャンペル)

「不明ですが、タイプ的には二足歩行人型ホバー無しとの事です。」


(カース)

「ホバー無し?・・・それで早いとは、どういう事でしょう?」


(サルムザーク)

「エリア的にホバー無しの方が早いと言う事もあるだろうが・・・、二足歩行の機体となると・・・。」


(リスキーマ)

「防衛ライン最右翼側に取り付かれたました!127戦車小隊が攻撃を受けています!」


(カース)

「何としても排除しろ!」


(チャンペル)

「グリフィンスリーより報告!敵脅威は黒い人型のDQ!機形はトゥマルクに似た中型のオーソドックスタイプで、大地を走って高速移動、加えて尋常じゃない距離と高さを跳躍して見せたとの事です!今の所、銃火器による攻撃は無いようです!」


(サルムザーク)

「大地を走って・・・、飛び回る、黒いDQ?」


(カース)

「・・・・・・まさか、先日護衛部隊の件で報告のあった・・・。」


(サルムザーク)

「ちっ・・・。本当に天狗や鬼が潜んでいる森だったとは・・・。タイロンで待機中のネニファイン部隊各機に迎撃指示を出せ!!直ちに・・・!!」


(リスキーマ)

「ナルタリア湖西岸に新たな敵影確認!!・・・こ、これは・・・。新手の戦車部隊です!!物凄い速度でナルタリア湖上を横断して来ます!!数、凡そ30!!」


(カース)

「二佐!!」


パレ・ロワイヤル基地と防衛戦線ロメオへと続く兵站へいたん路のほぼ中間地点に現れた敵脅威の正体は、どうやら鼠や犬猫でも、蛇や狼でも、熊や虎ですらない、全く未知なる新型の特殊兵器・・・、つい先日報告のあった、カフカス砂漠南部進駐軍の補給大隊の一つを、たった一機で壊滅に至らせたと言う驚異的な化け物DQ機と、非常に良くに似た特徴を持つ、まさに、天狗や鬼と言った超非現実的な存在と比肩する恐るべき機体の様だった。


そして、そうである可能性が非常に高い事を直ぐに察して取ったサルムが、まずはその天狗たるや驚異的能力を有する敵DQ機を排除する事に全力を傾注せねばならないであろう考えに即座に至り着き、集結地点タイロンに待機したネニファイン部隊全機に攻撃の指示を下し飛ばそうとした・・・のだが、ナルタリア湖西岸部に突然姿を現した帝国軍戦車部隊の余りの進撃速度に、思わず狼狽うろたえ凍り付いた表情を浮かべ上げつつ、サルムの方へと向き直ったカース作戦軍曹と視線をかち合わせた。


勿論、防衛側陣営として、サルムは、ナルタリア湖湖上が帝国軍部隊の一つの侵攻路になるであろう予想は事前にしっかとしており、その時点ではまだ、そこまで色濃い表情の変化を見せ出す事は無かったのだが、予めナルタリア湖東岸部に配置し潜め置いた重戦車部隊に対して、「ニレル三佐に迎撃指示!!ナルタリア湖東岸への上陸は絶対に阻止しろ!!」と指示を出した直後、「こ・・・攻撃!?・・・ナルタリア湖湖中からミサイル攻撃です!!着弾予測地点はナルタリア湖東岸・・・迎撃戦車部隊待機場所付近です!!着弾まで約0015!!」と、慌てた様子で大きな声を発し上げたチャンペルの言葉に、結局、己の顔面かおめんを大きくしかめ歪めさせられる事になる。


これまで、自軍陣営側が体良ていよく繰り出し放った強力な攻撃手に対して、如何様な返し手を打ち放ってくるのかと、注意深く気を張って身構え待っていたサルムだったが、未だに序盤戦に当たるこの早いタイミングにおいて、これほどまでの畳み掛けを一気に仕掛けて来るとは思ってもみなかったようで、サルムはこの時、自身の右手をあごの下にそっと添え付け、しばし考え込む様な面持ちで凝り固まってしまった。


まだ、何とかなる・・・とは、突然生じ起きた不測の事態に対抗し得る妙策を必死に模索するサルムの雑感を概括がいかつ的に示し表したものだが、程なくして唐突に追加で流れ来た更なる悪報に、楽観的思考の全てを打ち消し飛ばされる事になるのだ。




(アレナルティカ)

「いい感じにパニってるじゃな~い?これでまだ待機なんて言ったらウケるんだけど。」


(バルベス)

「ラフロートからの支援機もまもなく到着する頃だろうし、そろそろだとは思うがな。」


(ランス)

「ちっ。いつも通り俺らは俺らで勝手にやりゃいいんだよ。何が悲しくて正規軍のボンクラ共に足並み揃えなきゃならねぇんだ。」


(アレナルティカ)

「所詮は子供よね~。幾ら背伸びしたって見えないものは見えないのよ。ほんと馬鹿みたい。」


(ランス)

「おいアレナ。次、子供扱いしやがったらぶっ飛ばすって言ったよな?やっちまうぞコラ。」


(アレナルティカ)

「あっら~。ごめんなさ~い。別にあんたの事を言った訳じゃないのよ。怒らないでよぅ~。でも何?あんた私とやりたかったんだ。いいわよ。今度相手してあげる。」


(ランス)

「けっ。三十路寄りのババァなんかに興味はねぇよ。」


(アレナルティカ)

「何よ~。いいじゃない。昔一緒にお風呂入った仲なんだし~。またおねぇさんが優しく可愛い可愛いしてあげるわよ?」


(ランス)

「ふざけんな。この雌ゴリラが。ゴリラがゴリラに乗って調子こいてんじゃねぇ。」


(アレナルティカ)

「あら。飛べない鳥なんて、意味の無いもんに好き好んで乗ってるあんたになんか言われたくないんだけど。あ~、もう。ほんとこの子、反抗期キツ過ぎ~。助けてフェザ~ン。」


ナルタリア湖北岸部に位置するゴウヤウ渓谷と、カノンズル山南西部に位置する赤岩扇状地のほぼ中間部、かなり複雑な地形起伏によって形成された山岳密林地帯の西方際部において、索敵妨害用のFTPフィールドをフル展開状態にしたDQ機に各々搭乗し隠れ潜んでいた彼等は、面白みに欠ける鍔迫つばぜり合い状態が続いていた各地の戦況を適当に眺め見取りながら、次なる指示が下されるのをじっと待っていた。


彼等は、帝国ストラントーゼ軍所属の第403部隊「エイリアンホース」のメンバー達であり、パレ・ロワイヤル基地攻略の為に各戦線へと投入された帝国軍正規兵達とは全く別なる行動を取る予定なのだが、普段であれば直ぐにでも出し放たれるはずの作戦開始の合図が中々に掛かり下されないと言ったもどかしき状況に、多少なりとヤキモキしていた様子だった。


(バルベス)

「ガエタン。クレオラーラ。攻撃時のフォーメーションは俺を中心に平行ラインで形勢する。常にお互いをサポートできる距離位置を保て。」


(ガエタン)

「了解。」


(クレオラーラ)

「解りました。」


大柄な体躯たいく如何いかにも強そうな野性味溢れる風貌をした門型口髭男の名前は「バルベス・ハッシュ」と言い、両サイドに強固な菱形の盾を携え構えた真っ赤な大型の重装甲DQ「RYE-X3ヴィスター・アルマリン」に搭乗していた。


「ゼノ小隊」の隊長として従える二人の部下は、今だ幼さが残りあどけない二人の少年少女、比較的癖が強い短めの黒髪が特徴の17歳「ガエタン・ジーン」と、綺麗なウェーブの掛かった金色ミディアムヘアが特徴の16歳「クレオラーラ・ロソクト」で、同系色違いなる緑色のDQ「RYE-X2ヴィスター・ローゼス」それぞれ搭乗しており、エイリアンホース部隊が展開する最左翼部に陣取っていた。


(アレナルティカ)

「ちょっとバルベス。何勝手に一人だけしれっと仕事に戻ってんのよ。何かあるでしょ?何か。」


(バルベス)

「お前が勝手に一人で何処かに飛んで行ったんだろ?後ろの二人が呆れてるぞ。」


(アレナルティカ)

「コラ。二人共。昨日今日借りて来た猫じゃあるまいし、少しぐらい絡む姿勢を見せなさいよ。」


(カール)

「え?・・・は、はい。」


(シェスター)

「申し訳ありません。中々に絡み辛い内容でしたので、出来るだけ関わらないよう務めておりました。」


(ランス)

「へへっ。見ろよ。ドン引かれてるぜ。」


(アレナルティカ)

「むー。・・・シェスター。私、あんたのその性格大っ嫌いなんだけど。」


(シェスター)

「申し訳ありません。」


旋毛付近で結わえ上げた可愛らしい金髪のポニーテールが特徴的なつやっぽい女性の名前は「アレナルティカ・ユーラシ」と言い、人型に類するが4足で歩行するタイプの特殊な機体、後ろ足よりも前腕の方がかなり大きく太く作られた一見してゴリラ、二見してもゴリラなる形様の重装甲大型DQ「DK-SEデッドコング」に搭乗していた。


「クィーン小隊」の隊長として従える二人の部下は、今だ若干14歳なる初々しい茶髪坊主頭の「カール・ディタヴィ」と、非常に礼儀正しくも淡白な性格をした赤色シャギー頭が特徴の17歳「シェスター・マーカス」で、二人共に、不整地移動に著しく長け富んだ六本足の蟲型DQ「GVA-55ガヴァーロ」に搭乗し、エイリアンホース部隊が展開する最右翼部に陣取っていた。


(ランス)

「はっ。飼い犬に噛まれてりゃ世話ねぇわな。」


(フェリス)

「本当に、ランス様の言う通り。全くどう言った教育をなさってるんでしょう。わたくしなどは、頭の上から足の先まで完・璧にランス様ラブですから、ああ言った受け答えは絶対に致しませんわ。ねぇ~ランス様ぁ~。」


(ランス)

「う・・・。」


(オーガスト)

「小生もランス様に仕えるようになり早2年。ランス様への忠誠心は、何れの者にも決して負け劣らぬ強さと硬さを有していると自負しております。小生の夢は、ランス様をムースローブ大陸の絶対的覇王へと成さしめる事。ランス様の前に立ちはだかる障壁には、全力を持って立ち向かう所存にございます。如何です?御命令とあらば、あの小うるさい自堕落な痴女を直ぐにでも始末して参りますが。」


(ランス)

「あー、いや・・・。」


(フェリス)

「そうですわ。あんな女いつまでものさばらせておく必要はありませんわ。私もお手伝い致します。ランス様を侮辱した罪で死刑です。」


(フレデリック)

「そうだそうだ!」


(ボルナ)

「死・刑!死・刑!」


(ランス)

「ああ~ああ~、ちょっと待て、ちょっと待てお前等。お前等は少し黙ってろ。」


(フェリス)

「は~い。解りました~。」


(オーガスト)

「仰せのままに。」


(アレナルティカ)

「・・・あっちはあっちで大変そう。やっぱ独りの方が気楽でいいわ。」


黒を基調に青みがかった柔らかな短髪に、細く釣り上がった目尻が特徴的な青年の名は「ランス・レッチェル」と言い、戦闘機型の本体の下に二手二足が取り付けられた独特な形様が特徴の飛行機型高速機動DQ「flgerフォル・レンサジア」に搭乗していた。


「ディーゴン中隊」の隊長として従える八人の部下は、何れもアモルパラシオン出身の少年少女達で、毛先に巻きが掛かった栗色のミディアムショートが良く似合うお嬢様口調の18歳少女「フェリス・ゴーリエ」と、黒と黄色のストライブカラーで彩られたソフトモヒカンが特徴的な色濃い丁寧口調の18歳少年「オーガスト・スリマニ」を筆頭に、他の六人を各々二人づつに分けた三つの小隊を形成していた。


搭乗するDQ機は、フェリスとオーガストが、ランスと同じフォル・レンサジアで、他の六人は、その一つ型遅れである「blcarlバル・レンサカール」のB型にそれぞれ搭乗しており、エイリアンホース部隊の中央部に陣取っていた。



そして、彼等の後方部に控えるもう1つの小隊を率いていたのが、額の生え際がM字型に剃り上がった灰色のソフトモヒカンなる髪型をした鋭い眼光の細身の男性「フェザン・ボォスター」、エイリアンホース部隊を統括する部隊長たる人物であり、直で従える二人の部下は、黒髪の二つ団子が特徴的なたおやかな17歳の少女「ミンシア・パブロフ」と、白髪のオールバックに厳つい強面の体躯屈強なる18歳少年「フーゴ・ノード」で、フェザンが搭乗するDQ機、くすんだ白濁色の甲冑を身にまとった中世の騎士風なる人型機「X109ペセル・ソネーユ」と同型なる黒色機に搭乗していた。


(フェザン)

「バルベス。アレナルティカ。ランス。各隊共に準備は出来ているな。夜蟲の光源はポイントJB-35三叉路付近だ。全機、情報を同期しろ。これより作戦を開始する。」


(アレナルティカ)

「え~っ?夜蟲の光源って、そんなもの待ってたの?」


(ランス)

「発情した雌ゴリラに対する戒めに決まってんだろ。行くぞ、お前等。」


(ディーゴン隊一同)

「了解。」


(バルベス)

「俺達はランス隊の後方に付く。露払いが済み次第ターゲットに接近する。」


(ガエタン)

「了解。」


(クレオラーラ)

「解りました。」


(アレナルティカ)

「ちっ・・・。はいはい。解ってますよ。要は決められた範囲内で遊べって事でしょ?シェスター、カール、先行して。」


(シェスター)

「解りました。」


(カール)

「了解。」


彼等エイリアンホース隊の機影を示す多数の赤色光点が、パレ・ロワイヤル基地にある中央作戦司令室の戦術モニター上に捉え映し出されたのは、サルムがナルタリア湖上を渡湖して進軍してきた帝国軍部隊に対して予め配置しておいた東岸防衛守備戦車中隊の頭上に、湖面下から一斉に撃ち放たれた合計二十四発ものミサイル群が次々と降り注ぎ落ち行った程直後だった。


当然の事ながら、上空からの対地攻撃に晒される可能性を憂慮して、それなりの数の対空迎撃車両も随伴ずいはんさせていた為、着弾前に約半数のミサイルを撃ち落とす事に成功、そこまで大きな被害を被り受ける結果には至らなかったが、不意に沸き起こったホットなる思いを一瞬にして吹き飛ばし掻き消す可愛らしい驚声が、サルムの耳朶じだを激しく打ち付けたのだ。


(チャンペル)

「ポイント57-50エリアに新たなる敵影!数・・・、17!恐らくDQ部隊かと思われます!進路方向はタイロン!」


(カース)

「二佐!ネニファイン部隊の指揮は私が!」


(サルムザーク)

「任せる!リスキーマ!ニレル三佐に迎撃指示を出せ!デモアキート部隊もそちら側に回す!」


(リスキーマ)

「了解!」


(サルムザーク)

「オーリエ隊!ナルタリア湖上を渡湖中の帝国軍戦車部隊を狙撃せよ!」


(ランスロット)

「ほえ?そっち?」


(チャンペル)

「西方ラ・フロート方面に新たなる敵影!帝国軍航空部隊、数8!巡航速度は攻撃機以上!」


(サルムザーク)

「オクラホマ基地のオイペイン空将を呼び出せ!」


(カース)

「タイロンで待機中のネニファイン部隊各機へ!部隊番号01、02、03をM1中隊、04、05、08をM2中隊、09、11、12をM3中隊として再編成!各中隊の指揮はジルヴァ、デルパーク、ナッソスに任せる!接近する敵DQ部隊を迎撃せよ!」



ナルタリア湖北岸部に形成した防衛戦線ゴウヤウにおいて、トゥアム共和国軍側が打ち放った勝負手は確かに帝国軍側に強烈なる打撃を食らわし入れる事に成功したが、それに対して打ち放たれた帝国軍側の返し手は、サルムが事前に予測していた範疇を遥かに超え勝る強力苛烈な代物だった。


勿論、帝国軍側が全てを計算ずくでそれを執り行った訳では決してないのだが、絶妙のタイミングで五月雨式さみだれしきに発動された各々の作戦は、三本の矢なる理屈を遥かに上回る物恐ろしき威迫を放ち、パレ・ロワイヤル基地防衛軍側に即決投了なる段に及ぶ情けなき諦観の念を抱かせるに十分な程であったと言えよう。


実際、この時点において、パレ・ロワイヤル基地防衛司令官たるサルムの脳裏には、それらの全てを体良ていよさばき切る妙的方策は一切浮かび上がっておらず、何としても自軍の被害を最小限に抑え耐え凌ぎ切る為の案を講じ上げねばと必死に思考を巡らせ回しながらも、何とか耐え切ってくれ・・・などと言う、完全他力本願なる思いに祈りを馳せ飛ばす他なかった。


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