メガネは浪漫
なんやかんやあって一日が終わった。
どうしてだか、あの後に何が起きたのかわからない。恐ろしい……
朝になった。今日は休みだとかミーリ先生が言っていたので、のんびりできる。
こんな予定のないのんびりした休みに、昨日と変わったことがある。
それは、視界がなんだかぼやけて見えることだ。
視力が下がったのだろうか?
でも、この五百年間ずっと机の上で数学を数学してもなにもなかったし……
考えてもわからない。
今日は休みだから、明日になったらカミール先生に聞いてみよう。
さて、このことは置いておいて今日はなにをしよう?
授業料は、あの怪しい会の人たちにもらったからあるが、お金がない。
が、今日はのんびりすると決めているので絶対に家から出たくない。
でも、ぶっちゃけ生活費すら危うい……明日から、明日から節約しよう。
今日はどうしようかな? 未来の私が言っていたように訓練場で、素振りでもしようかな?
そろそろお昼の時間かな?
「今日のお昼は〜『ちゃんと訓練してるか?』ピザの定理で切り分けた……」
「なんでいるんですか?!」
「なんでって、俺が俺で、俺が作ったからだ」
日本語が通じないお方なのかしら?
「俺も心読めるからな? というか、ピザの定理で切り分けたピザ絶対に食べたくないからな」
「それは、ごもっともです。今日は何しに来たんですか?」
「ちょっと訓練の様子を見にな。してなかったら、どうしようかと思ったが……」
怖っ!
「?! その目どうしたんだ?」
「……朝起きたら目が見えにくくなってて」
「そうか、ちょっと待ってろ」
そう言って取り出したのは、スライムの魔石の何倍もある魔石だった。
「それは?」
「これは、ドラゴンの魔石だ。何のドラゴンだったかは忘れたが……」
そんなドラゴンなんてたくさんいるわけじゃないのに、何で覚えていないんだ。
そして、未来の私は、そのドラゴンの魔石で、メガネを作り出した。
「このメガネは、ドラゴンの魔石だから、色々な機能を付けておいた。街中とか学園とかめんどくさいと思うから目立たないように認識阻害と、残りの魔力がどのくらいか百分率で表示できる機能だ」
「魔道具ってこんな簡単に作れるものじゃないんですけど……残りの魔力量表示は何でですか?」
「先生に言ったんだが、指輪は不良品なんだ」
「不良品?」
カミール先生の不良品なんて考えられない……
「指輪は魔力の上限は増やせるんだが、回復速度は上がらないんだ。回復速度上昇方法はわからないが、常に魔力を使っているのが悪いのだと思う」
「そうなんですね」
(何の話なんだろう)
「というわけで、回復速度の確認のための魔力量表示だ。じゃあ、俺は帰るぞ。せめて、俺を倒せるように頑張れ」
「……何年後なんですかね?」
「努力次第だ」
帰ってしまった。未来の私は何しに来たんだろうか?
私だったら、多分自分で作った施設が使われているか不安だから見に来ると思う。
絶対これだ。
そのあと、お昼ご飯を食べて、片付けをしていたら、誰かが訪ねてきた。
「どなたですか〜?」
「カルノアなんですけど〜」
「カルノアちゃんか、どう『めっちゃ可愛いですね! その銀髪の髪とメガネの具合がもう神です! 信仰します!』……ぞ」
認識阻害のメガネなのに……びっくりするくらい認識されてるんだけど!?
実は旅行でプラハに来ています。飛行機十四時間あるなら、どのくらい小説書けるのかと思ったら、小説読んでいたら着いてました……今、1時なんですけど……