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2・女神さまの説明?言い訳?

「う~頭いて~」

顔に差し込む光の中、ひどい頭痛と共に目が覚めた


何か不思議な店で酒を飲まされたとこまでは覚えていたが・・・

「どこだ此処?」

自分の部屋でもなく、先ほどの店でもない板張りの床の上で寝ていた

ふと見上げると、高い天井とステンドグラス

正面には祭壇の上に何か像が祀られていた

「教会?でも何か自分の知っている教会とは違うような・・・」


「おや?どなたですか?」


祭壇とは反対のドアから男の人が入ってきた

ここの人だろうか?


「こんな早くからお祈りですか?」

男の人は柔らかい笑顔で話しかけてきた


やはりここは教会らしい、この人は神父さんかな?

状況が分からないのでとりあえず話を合わせておこう


「あ、はい」

「そうですか、それは信心深く良い事です、ところであなた、お見掛けしないお方ですね?」

「こちらの教会は初めてで、すみません勝手にお邪魔して」

「いえいえ、ここはお祈りする場所ですからどなたでも自由に使ってもらって構いませんよ」

「そうですか、安心しました」

「ええ、ではどうぞ遠慮せずにお祈りを続けてください、きっとあなたのような信心深い方には全能の女神アレスタニア様の御加護が訪れる事でしょう」

「ありがとうございます」


ふう、とりあえず不法侵入で捕まることは無さそうだ

とりあえず、形だけでもお祈りをしておきますか

ん?

この像どこかで見たような・・・・

あ!

あの不思議な店で見た店員さん!

嫌な予感がする・・・

後ろで神父さんが見ているので、とりあえずお祈りをささげる・・・


<あーあー聞こえますかー?>

突然頭の中に声が聞こえた!

≪え!なに!!≫

<あ~聞こえたみたいですね~安心しました~>

≪もしかしてあの店の店員さん?≫

<はい~そうですよ~>

≪これはどういうことですか?ここはどこですか?自分はどうなったんですか??≫

<あ~焦らないでくださいね~順番に説明しますから~

まずは、私は何を隠そうアレスタニアです~>

≪あ、はい≫

嫌な予感がほぼ確定した!

<で、あなたの今いる場所はあなたから見ると異世界でアムリタニアという世界なんですよね~>

嫌な予感を上回った!!

≪で、な、なんで自分がここにいるんですか・・・?≫

<それはですね~あなたが私の店に迷い込んだからですね~>

≪え?それだけで?≫

<ん~迷い込んだだけだったらすぐに返せば大丈夫だったんですけどね~あなたが神酒を飲んでしまったから元の世界には返せなくなってしまったんですよね~>

≪はい?あのお酒って何だったんですか?≫

<あ~あのお酒はですね~神界で採れた果物のお酒ですね~だから神の力がいっぱい詰ってます~なので普通の人が飲むとちょっと困ったことになるんですよね~>

≪ちょ・・・ちょっと困った事って・・・≫

<そうですね~ほんの少し私たちに近づくみたいな?>

≪近づくって・・神様にですか・・・?≫

<そうよ~それでね~ちょっとあなたが神酒を飲んだ場所もまずかったのよ~>

≪ま・まずいとは・・≫

<あの店はね~神界の中に在るの~だからね~あなたがあそこで神酒を飲んだものだから神界にあなたの体が馴染んできちゃって、さらにもうちょっと私たちに近づいてしまったのよね~>

≪え・・え~と、それはどのぐらい・・・≫

<う~ん、半分ぐらい?>

≪半分って・・・それってもう人じゃ無いような・・・≫

<大丈夫よ~そちらに送るときにちゃんと私の力で制御出来るようにしといたから~暴走して国が消えた~なんて起こらないと思うわよ~>

≪大丈夫って・・制御出来るからって言っても国を亡ぼす力ですか・・・≫

<そうね~私達と違って星を消し去るような力じゃないから安心して~>

≪いや!全然安心できませんから!消せないんですかこの力!?≫

<ん~無理>

言いきっちゃたよ、この神様・・・

≪ところで、制御して力を完全に抑え込む事は出来るんですよね??≫

<完全に抑え込む事は無理かな~どうしてもちょっとずつ流れ出ちゃうから~でも気にすることないわよ~

ほんのちょっと雰囲気が変わったり動物が寄ってきたりするぐらいだから~>

≪はあ・・・ソウデスカ・・・≫

<それとね~あと、あなたは魔法が使えるようになっちゃたの~>

≪え!魔法ですか≫

<そうよ~本来の魔法とはちょっと違うんだけどね~いろいろ出来るわよ~治療とか~>

≪それはすごいですね!≫

<でね~そんな魔法なんて使えちゃったらあなたの元居た地球じゃまともな生活は送れないよね~>

≪まあ、確かに≫

<だからもともと魔法があるこの世界に送らせてもらいました~こちらの世界だったら魔法を使っちゃっても、捕まって研究だー解剖だーなんてことは無いでしょうからね~>

≪はい、ソウデスネ・・・≫

<おまけで、そちらの言葉と文字は分かるようにしておいたから~あとお金もちょっと渡しておいたから大事につかってね~>

≪ありがとうございます・・・≫

<じゃあ元気に暮らしてね~またね~>


あ、通信?が切れた・・・


さて、大体の事は分かったけど、どうしよう・・・

元の世界には帰れそうにないし、この世界で暮らしてゆくしかないよな~

そもそも、この世界ってどんな所だろう?

やっぱり、魔法があるということはラノベみたいな場所なんだろうか?

まあ、元の世界にはあまり未練がないからいいってことにしますか!


そうと決まれば、まず外の状況を確認しにいきますか!


そう思いすっと立ち上がると

「ずいぶん熱心にお祈りしてましたね」

あ、神父さんがいること忘れてた・・・

「はい、おかげで考えがまとまりました」

「そうですか、それはよかったですね」

「ええ、長々とすみませんでした、ではこれで」

「では、おきをつけて」


さあ、外の世界はどんなんだろう!

教会のドアを開け外を眺める


町は、木と石でできた街並みが広がっていた


「あ、テンプレだ・・・」


期待と不安を胸に外に踏み出した。


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