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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

勘違いされる俺と親友の話

作者: 流音

どっかの世界の主人公と親友の話。

認識ありの勘違い

相手は依存?

勘違いされ主人公が幸せになるためには。

どっかの世界の主人公と親友の話。

認識ありの勘違い

相手は依存?


主人公Side


 俺は昔から勘違いされる。

 本当はただの小心者で、怖いし嫌だな人間だ。

 勉強は頑張っているのでそこそこ、運動は体力だけがずば抜けている。

 バスケやサッカーで終盤に元気よくダッシュでゴール決められるくらいには。

 一番得意なのはマラソンですが。


 失敗しても誰も怒らないんだ。俺がすることには意味があると思われてる。


 考えてもみろよ。


 悪いことをしても良いことをしたと解釈される。

 ただ気が向いて優しくしただけで、いつも優しいと思われる。

 それで俺を好きになるんだ。もっと”俺”を知ってから好きになってよ。


 挙げれば数えきれないくらい俺の人生は勘違いされてきた。

 良いように見られるんだったら構わない?

 構うだろ。


 皆が勝手に”俺”に”理想の俺”を作って見てるだけだ。

 誰も俺の思ってることを聴こうとしない。


 何度も本心を話そうとしたさ。

 家族や友達、親友だと思ったやつでさえ理解してくれなかった。


 俺はひとりぼっち。俺のことを好きな人がたくさんいる中、俺だけが好きになれない。

 もしかしたら皆が見てる俺が正しくて、俺は偽者なんじゃないか?


 俺は望まれてないのかな。

 そんな気さえした時だった。

 プツリ、と糸が切れた。


 気付けば屋上に来ていた。

 通っている高校の、一番俺を好きな人たちがいる場所。

 一番信頼出来ると思ったやつに裏切られた場所。


 皆どう思うかな。……もうどうでもいいか。



「俺を信じてくれない人なんかいらない」



 柵を越える。空は青い。



「いい天気だなあ」



 最後に心から笑えた。



「さよなら」





=============================

親友Side




 オレにはやたら勘違いされる親友がいた。

 なかなかカッコいい顔で、本人は自分はどうしようもないと思っているがそんなことはない。

 大体な、人に好かれるのが嫌だ、なんて贅沢なんだよ。


 本当の自分を好きになってもらえない?


 そんなの知るか。

 本当の自分なんて知られたくねえよ。気持ち悪い。

 それに、怖がりで寂しがりなお前はオレだけが知っていればいいんだ。



 周りの奴等なんか気にすんな。

 お前はオレが、オレはお前が一番だったらそれでいいんだよ。



「俺、本当は小心者なんだ。それに怖がりだし、痛いのも嫌いで……」



 知ってる。



「お前は信じてくれるよな?」



 お前”は”?

 オレに一番に伝えたんじゃないのかよ。

 何のために親友ごっこやってたと思うんだ。普通、こういうのは親友が一番だろ。


 一言も漏らさないオレに、こいつは自己完結したみたいで、涙を流しながら走り去った。

 やべえ、起つ。



 翌日、あいつは教室に来なかった。

 靴はあったんだ。校内のどこかにいるはず。



「何してんだお前」



 案の定、昨日話していた屋上にいた。

 しかも自殺しようとしていたらしい。



「ふざけんな」



 勝手に死ぬんじゃねえ。

 心底驚いたと顔に書いてある。



「何で……」

「何でじゃねえよ。誰が死ねっつった?」

「だって、昨日何も言わなかったじゃないか」



 んなことで死ぬんじゃねえ。どんだけネガティブなんだよ。

 知ってるけど。



「ただお前の言うこと全部肯定してただけだろ。無言は肯定だって覚えろ」

「でも……」



 柵にかかる手を、力の限り強く握る。



「でもじゃねえよ。大体な、お前にカミングアウトされなくても俺は知ってるわけ」

「何で?」



 お前さっきから何でしか言わねえな。

 言って欲しい言葉も顔に書いてある。

 お前が思う以上に雄弁なんだよ、お前の顔は。


 仕方ねえな、もう少し付き合ってやるよ。



「俺たち、親友だろ?」



 親友ごっこで心からの笑顔が見れんなら本望さ。

 ただ、いつかはヤる。



===============================

転生・主人公Side



 再びこの世に生を受けた。

 今度は勘違いされることはない。

 ただ元来の性格のせいで、あまり人に好かれない。


 でもきちんと俺を理解し、好いてくれる人がいる。

 高校に入って知り合った女の子だが、俺が親友と思っていた奴にどこか似ていた。


 俺が失敗しても笑って受け止め、いざとなれば諭してくれる。

 ダメな所を指摘し、直すのに協力までしてくれるのだ。


 以前はいなかった、心から愛せる人。

 信じられないことに、彼女も自分を好いてくれているらしい。


 幸せだ。

 ただ、そう思う。


 この幸せのためにも、もっともっと頑張ろう。

 前世からの性格を直すのは大変だが、せめて彼女が指摘してくれる所だけでも変えて見せる。


 彼女がいるなら何だって出来る。




その彼女は親友が転生しました☆っていう。

主人公が自殺した後に後追い自殺。

もちろん記憶有りで。


ちなみにどっちも男です。

別に女同士で転生して親友が男でも可。



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― 新着の感想 ―
[良い点] ・ドツボな設定です(*´ェ`*)ポッ ・相方の依存大好き! ・文章が読みやすい [一言] 短編なのがもったいない設定です(・ω・)bグッ 転生後のお話もじっくり聞きたいです。簡潔に終わっ…
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