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青き碧の仲間たち  作者: 高階闇堂
高校受験編 とある事件と出会い
4/13

高杉秀人 青碧学園前

入試編のメインキャラの一人、秀人登場。

紺碧町駅のホームに、ひときわ目立つ影があった。

電車を降り立った一人の大男――身長一九〇センチという長身は、人ごみの中にあっても頭一つ抜けており、意識せずとも視界に引っかかる。


高杉秀人(たかすぎひでと)

その本人は、周囲の視線など気にも留めず、無造作に改札へ向かって歩いていた。


本来であれば、今日は友人と連れ立って青碧学園へ向かう予定だった。

だが、待ち合わせの時間になっても、その姿は現れなかった。

何度か周囲を見回し、スマートフォンに視線を落とし、それでも状況は変わらない。

結果として、秀人は一人で電車に乗り込み、こうして先に学園へ向かっている。


いつもなら、逆だ。

遅れるのは決まって自分のほうで、友人を待たせる側に回ることなど滅多にない。

その友人は、生真面目を絵に描いたような男で、約束の時間を破るなど想像もつかなかった。


それが、今日は事情が違っていた。


待ち合わせ場所も、時間も、前日に散々確認させられている。

間違えようがないほど念入りにだ。

だからこそ、秀人は深く考えなかった。


自分が相手を待つ立場になっている。

ただ、それだけの違い。


「……先に行った、か」


誰に聞かせるでもなく、小さく呟く。

短絡的だとは自覚している。

だが、連絡を入れて確認するという選択肢は、なぜか頭に浮かばなかった。


どうせ、あの性格だ。

何かあったに違いない。

そう結論づけ、秀人は改札を通過した。


駅を出ると、冷たい空気が一気に肌を刺す。

二月の北海道。

吐く息は白く、足元には踏み固められた雪が残っている。


学園へ続く道を歩きながら、秀人はポケットに手を突っ込み、視線を前に向けた。

緊張がないわけではない。

だが、それを表に出すのは性に合わない。


試験だろうが何だろうが、やることは変わらない。

受けて、書いて、結果が出る。

それだけだ。


「ま、なんとかなるだろ」


根拠のない言葉を吐き捨てるように呟き、

秀人は、青碧学園の門へと足を向けた。


この時、彼はまだ知らない。

ほんの小さな行き違いが、

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということを。

この次から徐々に物語が動き出します。

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