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花の葬送  作者: 朱音小夏


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3/15

episode3

朝日がベッドを照らす頃、ノワールは人間の姿に疲れ果てた様子で眠っている。ブランはそんな様子のノワールを見ながら彼の頭を撫でる。


「ん...ぶらん??」

「起きたか?昨日は暴れすぎたからな。」

「お前は大丈夫なのか?あの後オレ...」

「気にする程じゃねーよ。ただいつもより多めだっただけだ。」


ノワールは気だるそうにしながらも、ブランを気遣っている。

気が緩んだのかノワールは再び眠りへと落ちていった。

ブランはノワールのその様子を確認するとベッドから降り、神父服へと着替え教会へと向かう。

すると街の子供が二人、入口で待っているのが見えた。


「ボウズ達、どうした?」

「あ、神父様!おはようございます!」

「シスター・ノワールは今日はいないのですか?」


よく見ると少年の手には美しい白い花があった。


「ノワールに渡せばいいか?」

「よろしいのですか?」

「あァ。今日はアイツ出てこられそうにないからな。」


すると少年達は花をブランに渡し、お辞儀をして去っていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー-

夢を見る。またあの日の悪夢だ。

街は炎に包まれ辺りが紅く染まっている。

家にいるはずの家族達は皆血を流しながら倒れている。その中で見知らぬ男が一人立っていた。


「お前は誰だ?!オレの家族に何をした?!」


ノワールはその男に向け声を荒らげた。

男は「キヒヒッ」と笑いながらノワールをみた。


「この家の吸血鬼の血はとても美味いな。」

「お前もコイツ等の血筋か?」

「お前は瞳も紅いな。私は紅が好きなんだ。その瞳を奪ってもよいか?」


男は立て続けにそう言うとノワールに襲いかかる。

ノワールはとっさに剣を抜き受け身をとる。

男はまさかノワールが反撃してくるとは思わず、後退りをし、その場から逃げようとした。


「いつかその瞳も奪ってやるからな...キヒヒッ」


そう言葉を残し、男、いや魔人は姿を消した。


「母上!皆!!」


その場に残されたのはノワールと息絶えた家族達。


「絶対に見つけだして殺してやるからな...!!」


ノワールは紅い瞳を光らせそう呟いた。

------------------------

目が覚めた時、ノワールは涙を流していた。

あの日の夢を見るといつも涙してしまう。


「ノワール。昼飯できたが食えそうか??」


寝室の扉が開きブランが声をかけてきた。

どうやら昼過ぎまで寝ていたらしい。

窓から差し込む光にめをほそめる。


「食う...。今日子供達は?」

「お前相当疲れてたからな。とてつもなく残念そうな顔をされたが帰らせた。ほら、いつもの花だ。」


子供達から受け取った花をノワールへ渡すと、彼は花に顔を埋めた。


「お前こそ本当に大丈夫なのか...?その、昨夜は血を貰いすぎた...」

「オレはどっかの誰かさんと違って軟弱じゃないからな。」

「このヤロー...心配してやってるのに。」

「今夜の巡回は行けそうか?」

「ナメンな!ヨユーだし!」


ノワールはベッドから降り、シスター服に着替える。


「昼飯食ったら街に買い出しに行くか。」


ブランからの提案に「賛成〜」と気だるげにノワールは応えた。

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