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花の葬送  作者: 朱音小夏


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15/15

episode15

ブランが目を覚ますと彼の腕の中にはノワールがいた。そんな幸せを噛み締めながら、ブランは朝日に光る黒髪へと手を伸ばし優しく撫でた。


「ん...ぶらん??」

「悪ぃ。起こしちまったか?」

「いや...大丈夫...」


ノワールは暫くぼうっとしていたが、昨夜の行為を思い出したのか顔を真っ赤にし枕へと顔を埋めた。


「どうした?...あぁ、昨日の事思い出していたたまれなくなったか?」


ブランはクツクツと笑いながらノワールに語り掛ける。


「恥ずかしすぎる...!消えてなくなりたい!」

「おいおい。悲しいこと言うなよ。」

「うるさい!」


そんなやり取りをしていると部屋の扉が開かれミカエルが顔を覗かせた。


「全く。ホントに煩いよ?二人して恥ずかしくないのかい?」

「...ミカエルか...帰ってたんだな。」

「うん。ついさっきね。僕は孤児院で朝食を頂いたけど二人はまだだろう?僕が用意しておくから仕度して朝の礼拝でもしておいでよ。」

「スマンな。そうさせてもらうわ。」


そう言うとミカエルはキッチンへと消えていく。

彼を見送ると二人はベッドから降り、それぞれ神父服とシスター服に着替えた。

ノワールがロザリオを首から下げたとき、ブランはそのロザリオへと手を伸ばし口づけた。


「さぁ行きましょうか。シスター・ノワール?」

「なんの真似だ??ご機嫌取りのつもりでもいるのか?」

「そんなことはないさ。ただお前のロザリオにお前への愛を誓おうと...」

「あぁ!もう!朝っぱらから恥ずかしいことばかり言うな!」

「チョット。二人ともいい加減にしてくれないかい?」


ノワールが叫ぶとミカエルがひょっこり姿を現した。


「早くしないと朝食が出来てしまうよ?」

「そうだぞ?ノワール。ほら、行くぞ。」

「...クソッ」


そう言いながら三人は寝室を後にして、ミカエルはキッチンへ。ブランとノワールは教会へと向かった。

教会へと着いた二人は手にロザリオを握りしめマリア像へと祈りを捧げる。


「これで平和な日々が戻ってくるな。」

ブランがそう言いながら目を開けると、ノワールは堪らず彼に抱きつく。


「ノワール??」

「...オレ、ホントにここにいてもいいのか?オレも吸血鬼で魔物に変わりは無い。またいつ魔物達が街にやって来るか分からないんだぞ?」

「そうは言うがな、ノワール。お前はもうオレの血がないとダメだろ?」

「...それは...」

「大丈夫だ。ノワール。」


ブランはそっとノワールの身体を離し、彼に語りかける。


「例え魔物が現れようとオレとお前がいれば街を守ることが出来るんだ。...それにオレはもうお前を手放す気など毛頭ない。」

「ブラン...。」

「わかったら飯にしよう。ミカエルが待ってる。」


そう言うとブランはノワールの返事を聞かずに彼の腕を引いて教会の外へと出た。

するとノワールは大声でブランの名を呼んだ。


「おれ...!オレお前に会えてホントに良かった!!これからも傍にいてくれ。ブラン!!」

「...あぁ、もちろんさ。」


彼らは向き合うと静かに口づけを交わした。

そんな二人を祝福するかのように教会の鐘がなり、花々が風に揺られて花びらは舞っていったのであった。

二人のこれからに幸多からんことを。

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