雪女
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです（BGMのみ）。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル：雪女
俺は前に行った雪山で、実は雪女に遭遇したのだ。
友達と何人かで行ったのだが、
その時すれ違った程度だったので、
俺はその雪女のことを誰にも言わず、そのまま帰って来ていた。
でも、俺の心に大きく居座ったあの雪女のことが
今、どうしても忘れられない。
（1人部屋で）
「はぁ。……でも、やっぱり美人だったよなぁ…」
これまで何度か怪談話などで聞かされて知っていた事だが、
彼女は本当に美しい。
白魚のような透き通るほどの色白さで、
同じく白魚のような奇麗な指先、足先、
歩く姿は微動だにせぬほど美をそのまま生き写しにし、
スラリと伸びたしなやかな体の上には
本当によく出来たあの絶世の美の顔が乗っている。
そう、俺は心がひっくり返されるほど
それまでのお化け・幽霊に対する恐怖が一瞬にして消され、
あの雪女に恋をしていた。
できればもう一度会いたい。
できれば今度は2人で会いたい。2人きりで。
そんな思いで俺はあの雪山にもう一度行くことにしたのだ。
彼女が雪女であることを完璧に知った理由は、
まず俺の目の前でポッと言う感じで消えたこと。
そして猛吹雪の中であるのにかかわらず白い着物1枚だけを羽織って、
全く寒さに震える事はなく、
雪山の奥へと消えて行こうとしていたこと。
そして俺の方を少しだけ振り返り、
ニヤッと笑ったその素顔が
「自分が雪女である」
という事をなにげに伝えたと確信できたこと。
そう、この確信が俺の心をすっかり変えて、
彼女が当たり前に雪女であると信じさせられ、
俺はすっかりその気になり、
今、彼女にもう一度会いたいなんて
こんな狂ったような事を考え続けているのだ。
これも、もしかするとあの雪女の手口なのか。
こうして自分の方へ引き寄せ、引き寄せられたその人を亡き者にする。
でも俺はそれでも構わないと思った。
その覚悟を持てるだけの恋をしたのだ。
この恋は、この恋だけは、なんとしても実らせたい。
人間界では全く女との交流が無かった俺だ。
その事もおそらく今のこの俺のバネとなり、
彼女にどうでも会いたいとする
この異様な恋心に火をつけた。
でも彼女に会ってそれで終わり。
命をとられて「はいそれまで」となるのはやはり御免だ。
せっかくこれだけの覚悟をして会いに行く。
その先の夢も、俺は彼女と一緒に見てみたい。
次にこの欲望が声を上げ、
その欲望が恋の栄養となって火を灯し、
彼女と2人だけの将来を本気で夢見始めた。
幽霊と人間との境界を超え、
その将来をモノにするにはどうすればよいか？
そこで編み出した妙案は…
「俺が彼女と同じ立場になるしかない」
そこで俺はかねてより親交のあったただ1人の友人、
スピリチュアルヒーラーをしている岡本に会い、
彼に助けてもらうことにした。
そのおかげで俺は幽霊になることが出来、
彼女と全く同じ立場をついに手に入れた！
「やった…！これで彼女に会いに行ける、とりあえず立場を同じにできた。彼女と2人だけの将来を見る事ができるかもしれない」
そして俺は早速あの雪山へ行き、
彼女と無事、再会を果たすことができたのだ。
しかしそこで俺は幽霊に会うよりもっと怖いエピソード…
その結末を味わった。
雪女「ごめん、それはちょっと考えさせて。私があの時あなたに微笑んだのは、ただあなたを亡き者にしようとその為だけだったの」
「…………え…？」
雪女「あなた全く考えてなかったようだけど、私にもタイプってものがあったのよ？考えさせてって言うか、たとえこの世に男性があなた1人だけになったとしても、多分あなたと付き合う事はないと思うわ」
「じゃあね」と言って、彼女は雪山の奥へと消え去った。
「…………俺、これからどうすれば良いんだろ。…こんなになっちゃったしなぁ…」
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=uN_HIpFU4NU
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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