転生
俺は死んだ。 いや、死にかけている。
理由?
簡単だ、トラックに轢かれた。
ただそれだけの事だ。
さらに細かいことを言えば、轢かれそうになったガキに突っ込んだだけだな。
頭から血が流れ、アスファルトの道路を赤く染め、大粒の雨と血の池を作る。
痛みは感じないが、
意識が朦朧としている。
救急車が来た。
救急隊員が俺に向かってパクパクと口を動かす。
なんて言っているのかわからない。
目に見えるもの全てがふわふわとしている。
担架に乗せられ、救急車に乗せられる。
しかし、そこで俺の意識は無くなった。
俺の人生はここで終わりなのか。
気付けば俺は、暗いような明るいような、色を感じられない部屋に居た。
「来たわね」
目の前には、ツノの生えたダークな感じの服を着た女がいた。
可愛いが、クールな感じがする、こういう系俺は好きだぞ。
しかし誰だ、いや、こういう展開は神様か女神様が能力をくれて、異世界で無双するという展開に決まっている
「私は7大神の一人、邪神グレーア・クレビスよ。貴方は、こっちの世界で生まれ変わってもらうわ。貴方の世界では、転生って言うのでしたね」
邪神?7大神?なんだ、意味不明だ。
転生と言うのなら何か能力があるのでは?
「あと、転生させるときに何か与えるのがルールなのだけれど、今までの子は魔族に転生させたり、魔力を封じさせたり、腕を片方使えなくしたりさせたけど正直飽きたのよね」
「で、俺にはなにを与えるんだ?」
「貴方には、無の魔力を与えることにします、久しぶりに面白いものが見れそうなのでね」
「無の魔力?それはどういう事だ?」
「無の魔力は無の魔力です。使い方は貴方次第ですね。あ、それと貴方に試練を与えます。貴方は、神になれるように頑張りなさい」
そう言って邪神グレーア・クレビスとやらは消えた。
使い方次第か。
神になれるよう頑張りなさいって、どう言う意味だ?
神ってなれるもんなのか、なれるとしても難しいことだろう。
転生ってことは赤ちゃんからやり直しか。
いつ産まれるのだろうか。
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いつの間にか俺はベッドの上で寝ていた。
手を伸ばすとそこには、小石ほどの小さい手があった。
つまり、産まれたって事か。
しかし、その時の記憶がない、そんなものなのか。
急に泣きそうになってきた。
腹が減ったのだ。
「おんぎゃー!おんぎゃー!」
俺が泣くと、母親らしき人物が来た。
おしめではないことを察すると胸を出し、俺に吸わせた。
でかい。
が、そんなに興奮しない、むしろ虚しいな。
こんな精神年齢になって親の乳を飲むなんて。
まぁ、そんなもんか。
女が部屋から出て行くと、喘ぎ声が聞こえた。
なんだ、今は子供の準備中か。
邪魔してすまんな。
じゃなくて、普通産んだ後はそんな事しないやろ普通。
馬鹿なのかここの親。
少し起き上がると、窓から外が見えた。
そこにはザ、田舎って感じの景色があった。
畑と木の家があるだけのド田舎だ。
地球には無いような景色だ。
やっぱりここは異世界か。
今から、俺の人生が始まるのだ。




