寿々喜節句の秘密
メリークリスマス。
今日は忙しかったのです。
十月から仮予約していたソリを本予約に変更してきました。
そして当日相棒となるトナカイのコンディションを確認してきました。
飼育員の粋な計らいで、七年前にサンタクロースになってから同じトナカイを相棒にしてもらっています。
当時はお互いに新人で、意思の疎通がうまくいかなかったところもあったり、配達先の家の上に停車するときに戸惑ったりと、大変でした。
しかしもうベテランの域に達してきているかもしれません。お互いに年を取ったようです。
何の話をしているかわからない人もいるでしょう。
それじゃ一つ質問します。
あなたはサンタクロースは実在すると思いますか?
答えはイエス。
何を隠そう、私、寿々喜節句はサンタクロースなのです。
それじゃあ寿々喜節句は、真っ白いひげがもじゃもじゃで、でっぷりとしたお腹のおじいさんなのか、と思う人も出てくるかもしれません。
あのサンタクロースのおじいさんのイメージは、あくまでイメージ。
実際のサンタクロースはごく一般的なただの大人なのです。しかも男女は関係ありません。
普通に考えてみてください。真っ白いひげがもじゃもじゃで、でっぷりとしたお腹のおじいさんが町で歩いていたら、子供たちにサンタクロースだ、ってばれてしまうかもしれない。
だからあえてそういうイメージを植え付けることで、活動をしやすくしているというのが本当のところなのです。
それでもまだ寿々喜節句がサンタクロースなのか半信半疑の人もいるかもしれません。
何をもってサンタクロースなのかと疑問に思うでしょう。
それは全日本サンタクロース連合会の会員に名を連ねているから、寿々喜節句はサンタクロースなのです。
七年前に全日本サンタクロース連合会サンタクロース三級資格試験を受験し、見事合格したときからサンタクロースなのです。
ちなみに今は一級です。
信じない人は信じなくても結構です。
夢を見続けられる人だけがサンタクロースという職業に就けるのです。
あなたは信じますか?
ここからは信じてくれる人だけに向けてお話します。
今年の私の配達地域は初めて担当するある地域です。私の家から結構離れているところです。
この地域はサンタクロースがいないため、毎年誰かしらが派遣されます。今年は私のようです。
初めての地域で当日にぶっつけ本番だと、夜中だし、慣れない空なので事故や配達ミスなども出てきてしまいます。
飛行機とソリとの接触事故ではこちらに勝ち目はありません。
地図にラインを引いてルートをあらかじめ決めて、明るいうちにテスト飛行をしておく必要があります。
近いうちに行ってきます。
私たちサンタクロースは支部から受け取ったプレゼントを子供たちに配達するだけです。
しかしだからといって、プレゼントだけを届ければいいわけではありません。
プレゼントを通して、夢と希望を届けるのがサンタクロースの仕事なのです。
これは全日本サンタクロース連合会サンタクロース三級資格試験に絶対に出ます。
他の成績が良くても、この問題を落とすと、合格にはなりません。覚えておきましょう。
プレゼントの用意は支部長の仕事です。
支部長は元サンタクロースです。現役を退いてから就く役職です。
子供たちの欲しいもののリサーチはかなり難しいです。
織姫と彦星に協力をしてもらい、短冊に書かれた願い事、欲しいものの情報提供をしてもらっています。
もちろんお互いにプライバシーポリシーは守っているので安心してください。
それでも子供たちの欲しいものはころころと変わるので最後までリサーチは続きます。
でもうそろそろ支部長も決定を下し、発注をかけていると頃だと思います。
さて、今日のソリの本予約とトナカイとの対面でこちらで用意するものは揃いました。
あとは支部で地図をもらってテスト飛行をすれば準備は完了です。
また気が向いたらクリスマス当日の夜に、その日の出来事を投稿しようと思います。
毎年何かしら起こるのがクリスマスです。その時はサンタクロースの苦労でも話させていただきましょう。
当日、子供たちにプレゼントを届けるのが楽しみです。
そして翌日、子供たちが笑顔になることを祈るばかりです。
もちろん大人のあなたにもクリスマスは楽しんでもらいたいと思っています。
年に一度くらい童心に返っても罰は当たりません。
少し早いですが、素敵なクリスマスをお過ごしください。
それじゃあ、また、クリスマスに。