表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/208

英雄作成計画「燃える闘魂」

「守護霊は基本的に見えないし、話しをする事も無いの。例外中の例外を除いてね。」


守護霊アズラエルは真面目な顔して話してきた。


「例外とは私の事なんだけども、大天使の序列持ちだからって理由で認められているってのもあるわね。しかも実体化も出来ますよ。余程でない限りやらないけど。それに私の姿はあなたにしか見えないから。」

「・・・・・」


なにか悩んでる様であるが、ため息を1つしてから意を決した様に話しを続けた。



「今から魔法の事を伝えます。その前に今からする話しはとても大事な事です。それを踏まえて聞いて下さい。」


話し口調が変わったので本当に大事な話しなのだろう。私自身、分からない事が多すぎる。

私は椅子に座り直し、体を、頭を、そして五感と心を守護霊アズラエルに向ける。

そして『コクコクッ』っと頷く。


守護霊アズラエルは話しを続ける。


「守護霊という存在は全ての生けるものに1人か2人必ず居ます。そのほとんどが同種同士。人なら人、虫なら虫という感じです。そして、守護霊はその生けるものの考え、生き方、性格に影響します。生けるものが生涯において不幸にならないように働きかけてる訳です。しかし、その影響は弱いものです。」


それはそうである。守護霊からの影響が本人と意図しない程に強ければそれは『呪い』であり、そうなってしまうとその存在は『守護霊』じゃなく『悪霊』である。


「また、極めて稀に守護霊が異種というのも存在します。その場合、その守護霊を受け持った生けるものに何かしらの強い影響が出ます。良い方に働けば聖獣、悪い方に働けば魔獣になります、極端な例ですが。そのほとんどが一代限り。あなたと私の場合もこのケースになります。」

「私は極力悪い影響が出ないように善処します。しかし、無意識のうちに悪影響をおよぼすかもしれません。その時は許して下さい。私はあなたの『守護霊』として、全ての人間の親として、あなたには幸せになってもらいたいと思っています。それだけはご理解下さい。」


そう言うと守護霊のアズラエルは頭を下げた。

やはり、思う所があったようだ。良い事だけ話すだけじゃなく都合の悪い事まで話すのは気がひけるだろう。だが話した。それが嬉しく思う。もしかしたら私は守護霊のアズラエルの事を誤解しているのかもしれない。


「この世界では魔法の行使が出来ます。魔法とは意思の力であり、想像の力です。例えば蝋燭の炎を想像してその炎を意思の力で現実に創造させます。その想像させた炎を意思の力で動かす事も可能です。」

「想像出来るものであれば炎に限らず水、風などいろいろ出来ます。想像したものの造詣が深ければ理解が深ければ魔法の力も具現化し易いです。そして魔法の行使にあたって守護霊の存在も絡んできます。魔法の力は霊的な力を燃料に使いますから、いわゆる燃料切れが発生します。また、同じ位の炎でも想像の力が強ければ効率良く行使が可能です。休めば回復しますが、私の場合は燃料切れはありません、守護霊であり大天使ですから。」

「魔法に関して人間は才能に蓋をする傾向があるようです。魔法の原理と考えはすべて同じなのですが、炎系が苦手とか回復が得意とか言う者がいます。心理的に苦手意識が邪魔をして想像を困難にしているのでしょうね。」

「それでは・・・」

「試しに蝋燭の炎を出してみましょう!」


守護霊アズラエルはいつもの調子に戻った。ただ、胸のつかえが取れたような晴々とした笑顔である。

私も笑顔見たら嬉しくなった。なんだろう・・・話し易くなった気がした。そして私は・・・


「これからもご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。」


っと頭を下げて言った。

守護霊アズラエルは目を細め優しく笑っていた。


「手のひらを上に向けて炎を出して見せて?」


っと言われたので・・・


「やってみます。」


教わった通りに蝋燭の炎をイメージしてみた。仕組みも詳細に

(蝋燭の炎は炎の熱で蝋が気化して周りの酸素と混ざり燃焼・・・炎よ出ろぉ・・・)

(宇宙だと蝋燭の炎って空気の対流無いから炎が丸くなって消えちゃうんだよね、確か。)

などと思いつつ、炎を出そうと踏ん張っていた。


「ふーーー!!はーーーー!!」

「出ません・・・」


出る訳ないよ。したこと無いし、魔法なんてピンとこないし・・・


「最初は誰でもそうよ。慣れが必要だし出たとしても一瞬よ。習うより慣れろよ!」

「意思の力を爆発させるようなイメージをしてみて!もう一度頑張って!」


「はい・・・」


(爆発させる?一瞬だけ意思を最大にするって事?でも、どうやって?)

悩みつつ一つの答えを導き出す。

(燃える闘魂、アントニ〇猪木のあれ・・・良いかも・・・試してみる価値はある)

(我ながら・・・)

「悪くないだろう!!」


目を閉じて・・・

(さっきみたいに蝋燭をイメージ・・・)

そして・・・叫んだ。


「いくぞーーー!!」「イーチ!!」「ニー!!」「サンッ!!」「ダーーー!!!!」


・・


・・・・


・・・・・・


(『事件は会議室で起きてんじゃない!!現場で起きてんだ!!』昔の人はイイコト言った!)

手のひらから火柱が上がり、アドバイス通り爆発した。

爆発の衝撃は守護霊アズラエルが守って下さったみたいだ。


そして・・・近づいてくる沢山の叫び声聞きつつ・・・意識はフェードアウト・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ