表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/208

英雄作成計画「鬼畜なワルキューレ」

6歳誕生日の朝、睡眠中、遠くから声が聞こえる。頭の中に直接響くというか・・・


大天使アズラエル

「ウルズちゃん、6年間ありがとうね~。問題無かった?あったら殺すけど。」


ウルズと言う名の女性はかなり怯えているようだ。おそらく涙目だろう。目を閉じていても分かる。

女神ウルズ

「!?」

「い・・いえ、手間のかからない聡明な子供でした。」

「そ・・・それでは・・失礼致します!!」


大天使アズラエル

「おはよう、要さん起きてー。」

「おはよう、要さん起きてー、朝だよー。」


(やばいよやばいよ!!)

目を閉じて必死の狸寝入り。そして強く念じる・・・

(私は狸、私は狸、私は狸・・・)

大天使アズラエルは私の耳元でやさしく囁く


「消し飛んでたわよ。」「鬼畜だ、絶対殺す。」「セクシー社長秘書」


私はベットから飛び起きた!!


「おはようございます!!最高のモーニングコールありがとうございます!!」

(鬼だ・・・鬼がいるよ・・・しかも服装が『メイド服』にチェンジ、なぜに!!)

「5年ぶりですね!!ご健勝でなによりです!」

(やばい!6年目だけど5年と言っておこう!)


大天使アズラエルはニコニコ微笑んで


「あら?5年ぶりだった?でも、誤差の範囲内よね!」

「今日からちゃんと守護霊やるからよろしくね!」


朝から泣きたくなりました。


-------


私の転生したのはトラピスト王国の五大貴族の一角、ロシュフォール侯爵家の三女。兄が2人、5人兄弟の末っ子。名前『セレン・ド・ロシュフォール』末っ子だけあってお気楽なものです。・・・でした、昨日までは・・・

トラピスト王国は三姉妹の女神を国教として祀っている。

『女神ウルズ』『女神ヴェルダンディ』『女神スクルド』

ロシュフォール家では女神スクルドを特に崇拝している。女神スクルドはワルキューレの女神。武門を重んずるロシュフォール家の思想とマッチしてた。父も兄も騎士としての剣術、槍術を嗜んでいる。

姉二人も護身術としての剣術を習っている。父は私にも護身術を学ばせようとしているようだ。あまり目立つのも具合いが悪いので大人しく受けようとは思っていたが・・・


大天使アズラエルは護身術程度では満足してくれそうにない。

曰く『普通だと大天使としての沽券に係わる!』だそうだ。


そして・・・私の守護霊になって暫くたったある日、いかにも訳ありそうな女性の幽霊?を連れて来た。

幽霊っというか守護霊アズラエルが連れて来るのは神様レベルなんだろうけど。


「セレンちゃーん!家庭教師呼んできたわよー!」

「こちら、ワルキューレのスクルドちゃん。剣術の家庭教師をお願いしたの!」

「セレンちゃん頑張ってね!」


軽い眩暈がする・・・

連れてこられたお方はロシュフォール家が代々崇拝す女神様・・・申し訳ないし凄く気の毒になる。


「ロシュフォール家の3女、セレンと申します。初めまして、よろしくお願いします。」


っとテンプレ的な挨拶しか言えない・・・角が立たないから・・・テンプレって凄い!

守護霊アズラエルは横で満面の笑みで見てる・・・『やりたい放題』しっくりくる言葉だ・・・

女神スクルド様は苦笑いを浮かべていたが、サバサバした感じで守護霊アズラエルに対して負けていない。さすが、戦いを司るワルキューレの女神っといったところか。


「大天使アズラエル様の依頼で戦闘全般を指南する事になった、戦天使スクルドだ。よろしく頼む。」

「普通は人間に指南はしないのだが、今回は特別だ。4年で英雄に仕上げるので、厳しく行くからそのつもりで。」


崇拝する女神様に言われて『いやいやいやいや、それ、無理っすわーーー!!』なんて言える訳も無く・・・


「よろしくお願いいたします。」


しか言えなかった。


--------


夜、体が痛い・・・

戦女神スクルド様は何もない真っ白な世界に私を誘導して、そこで稽古をつけてもらった。

この白い世界は時間の流れがとても速いらしく、ここで体感での1時間は実際は5分弱位らしい。

単純計算『体感で12時間稽古しても実際は1時間』なのだ。

最初だから軽い稽古ではあるが12時間の稽古『6歳女児』。戦天使スクルド様もなかなかの鬼畜っぷり。それを毎日すると言う。これでは英雄になるなっというのは無理な話し。


守護霊アズラエルの「英雄作成計画」は当人の意思を確認することなくスタートしたのであった。


自分の書いた文章が読みやすいか気になります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ