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転生「あかんやつやん!!」

アズラエルに腕を掴まれ、足早に廊下を進んでいた。頭の後ろに熱を感じ振り向くと、今まで居た部屋が炎に包まれていた。


「仕事しろ!!アズラエルーー!!」


「お怒りをお鎮め下さい!ミカエル様!!アズラエル様ーー!!お戻り下さいませーー!!!」


修羅場のようだ・・・もしくは地獄絵図なのかもしれない。

途轍もない不安に駆られる・・・どうなるんだろう・・・私って・・・

当のアズラエルはニヤニヤウキウキしてて足取り軽い感じだ。

奥の部屋に通された。部屋は入った時のドアの1つだけで袋小路のようになってる。いわゆる『逃げ場が無し』って状態。

そしてアズラエルは私の両手を握り・・・


「要さんありがとう!イレギュラーなあなたのお陰でここから抜け出せる!」

「はっきり言って今の仕事・・・飽きた。大変だしブラックだし!」

「っという訳でそしてこれからよろしく!」


「どういう訳ですか!」


っとツッコミ入れつつも、やっと死の恐怖から解放された。腰が抜けてしまってペタンと座ってしまった。どっと疲れた。

アズラエル朗らかに笑っている、セクシー社長秘書の姿で。おそらくは先ほど言ってた激務から解放されたからだろう。その分ミカエルっと言う名の方に負担が行くのですね。あれほどの激おこっぷりは・・・仕事内容は・・・聞かないでおこう。

っというかアズラエル、『あなたは鬼ですか!?』


セクシー社長秘書の姿ではあるけど明らかに話しかけやすい雰囲気なので話してみる。


「アズラエルさん、さっきとキャラが違いすぎるんですが・・・」


「まぁね。仕事の時と休みの時は使い分けないとね。休み自体が無いですけど。」

「もしかして仕事の時の方が良かったかしら?」


アズラエルは仕事の時の雰囲気を出す・・・


「ひっ!・・・や・・・休み・・の・・・と・・・・時・・・・で・・・」


希望を言うと雰囲気を穏やかに変える。仕事の時と休みの時の雰囲気?オーラの振り幅が180度違うようだ。ある意味凄い。2重人格レベルで。


「分かったわ!だよねー、やっぱり疲れるよねー!」

「じゃあ、出発しましょう!説明は行きながらするわ!」


ちょっと・・・何言ってるかわからない。

さっきの部屋に戻ったら死んじゃう。間違いなく。


「えっ・・・戻るんですか?」

「来た廊下を戻ると・・・炎に包まれたさっきの部屋を通りますよね?」


アズラエルはニコニコ笑いながら穏やかに答える


「戻らないわよ。戻ったらミカっちに捕まって仕事させられるし。」

「私にとってもこんな機会はないでしょうし、精一杯羽伸ばさせてもらうわ!」

「じゃあ出発!」


アズラエルはそう言うと床にヒビが入り・・・崩れた・・・そして落下した。


--------


「もういやーーーーーー!!!」

「ぎゃーーーーーーーー!!!」


落下中何も考えられないもので・・・思考停止状態で全力で泣いてました。全力で鳴いてました。絶叫ってこういう事を言うんですね・・・

気を失いそうになった時、私の背中から優しく抱きしめられ落下速度がゆっくりなって・・・


「えっ!えっ!なに!?どうして!?」


涙目で後ろを振り向くと・・・優しいアズラエルの顔がそこにありました。

手で涙を拭いてよく見るとアズラエルの背中から6枚の白い羽が生えてて空を飛んでました。


「ごめんごめん、驚かせっちゃった?大丈夫?」

「一応自己紹介ね!大丈夫?」


展開が早すぎて思考がついていけません。

『コクコクッ』っと頭を動かすのが精一杯。

アズラエルは確認して真剣な顔になり話しを続ける。


「私の名前はアズラエル、大天使、序列第6位、死を司る天使、魂を助ける役割を受け持つ天使、そして・・・要さんの守護霊を務める者です。」

「要さんはこれから転生をされます。転生先の身の安全も含め、便宜を図りますのでご安心を。」


「ありがとうございます。」


一言だけしか言えなかった。

とりあえず身の安全が分かると冷静になれるのですね。

頭の向きを変え、眼下を見下ろすと大きな世界が広がっている。

大きいであろうお城、馬車、小さいお家、さながら中世のヨーロッパのように感じた。

大天使アズラエルはキョロキョロしている。

そして・・・綺麗な目が何か一点を捉えた!


「あそこが良いですね。血筋、家族構成、バランス、タイミング・・・全て申し分ありませんね。」


大天使アズラエルはそう言うと『ニヤッ』と笑った。


(やばい!?これアカンやつやん!!!)


大天使アズラエルは優しい笑顔でとんでもない事を口にする。


「要さん、私は暫くお暇頂きます。私が居ない間はこちらの世界に居る知り合いに、要さんの転生先を守ってもらう様にお願いしておきます。」


「マジで!!!本気!?」


「はい、それでは・・・6年後位にお会いしましょう。」


大天使アズラエルは私を・・・


投げた・・・


「いやーーーーーー!!」


そして私は・・・薄れゆく意識の片隅でこう思った。

(鬼畜だ!絶対殺す!)


(聞えてますよ。)


(ごめんなさい。)


--------


『おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー』


「おめでとうごさいます!!奥様に似て珠の様な可愛らしい女の子ですよ!!」


とりあえず1つ目の物語はちょっとお休み。

今度は2つ目いってみます。

感想、指摘御座いましたらよろしくお願い致します。

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