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賢者への道「時間」

ピクニックも終わり、今は部屋の中に居る。

明日のスクルド様の特訓とヴェルダンディ様の座学で私に授けて下さった力の使い方を教えて下さるそうだ。

私に託してくれた力・・・だからこそ自分自身が道を間違わないようにしないといけない。

ウルズ様から授かった剣を見る。片刃でそりがあって細見の剣・・・それはまるで日本刀のようだ。私に合わせて剣が形を変えたそうだ。刀身にはルーン文字が彫ってあって・・・なんて書いてあるかは分からないがアズラエル様は文字一つ一つに魔力が籠っていると。ヴェルダンディ様とウルズ様はルーン文字を使う事が出来るそうで文字の魔力はウルズ様が特に強いと言っていた。ウルズ様は剣の名は『レーヴァティン』という名前だと言っていた。

曇り一つない宝剣のような剣。私が受け取るには過ぎた剣。この剣にふさわしい人間にならないと・・・

アズラエル様はピクニックで訪れたあの大きな樹は『ユグドラシル』と言って世界を構成する樹だと言っていた。そう言われてもピンとこないが私には縁がないもので気にしてもしょうがない・・・でも、またピクニックがしたいと思った。


--------


次の日のスクルド様の特訓で昨日授けてもらった力の説明を受けた。


「セレン、ありがとう。セレンに授けた力についての説明をするぞ。戦女神の私のオリジナルの魔法で時間に干渉する魔法だ。私は『クイックシルバー』と名付けている。効果は実際の時間1秒を自分自身だけ1分に引き延ばす魔法。1秒間に自分だけ1分ぶんだけ動く事の出来る魔法だ。素早く動く事になる訳がそれに伴う慣性の法則は発生しない。人間では体が耐えられないのだが、私の力を託したので耐えられるようになってる。」

「もう少しで10歳でこの特訓も終わるから必ず覚えてくれ。私が最初にやってみるから見てみてくれ。」


そう言うといつの間にか私の後ろに立ち右肩を『ポン』と叩いた。

見えなかった。一瞬で消えた。実際消えた訳では無いのだが・・・


「自分の身体を魔法で強化する感じで時間を体にコーティングすると良い。実際には腕力や瞬発力などの強化魔法ではない。人体強化の魔法と重ね掛けする事も可能だがそこは自分で考えて使用してくれ。」


説明を聞いて自分でやってみた。

目を閉じ自分でイメージした。時間・・・時計・・・長針・・・短針・・・秒針・・・一定のリズム・・・


「出来ないです・・・」


「さすがに最初から出来る訳では無い、出来たら私は自信を失ってしまうよ。」


スクルド様は笑って言った。


「さぁ、続けてやるぞ。」


--------


「私から~セレンちゃんにぃ~預けた力は~道具や食べ物を時間の止まった空間を使ってぇ~出し入れする魔法なのよ~。私の作った空間を~あげるから~持ち運びも楽だよ~。それともう一つはこの世界のものを止まった時間で包む魔法よ~強い刺激で魔法は解けるよ~」

「この氷だったらいつまでも解けないから~便利でしょ~。」

「じゃあ、練習しましょ~。氷を入れてみて~。私の作った空間は感じる~?」


「はい。」


手をかざして感じ取った空間を開けるイメージする。開いたが入れることが出来ない。


「うふふふ~、練習すれば出来るようになるから~。」


「セレンちゃん頑張って~~。」


氷を解かさないように時間が止まるイメージをしたが、意識をしていないのに解かさないようにと冷やす魔法を使ってしまう・・・


「氷魔法だと~ずっと掛け続けないといけないけど~、時間の魔法なら一度掛けたらずっと維持されるよ~」


「ヴェルダンディ様、難しいです。」


「うふふ~女神の使う魔法は難しいものよ~。でも~セレンちゃんなら大丈夫~。」


「はい、頑張ります。」


--------


屋敷に戻りワイバーンのシガラキの上で時間に関するイメージをしていた。

(円盤・・・数字・・・秒針・・・チッ・・・チッ・・・チィ・・・チィ・・・)


午後のアズラエル様の座学の時、時間についての質問をしてみた。


「アズラエル様、ウルズ様達の時間に関する魔法のイメージはどういったものなんでしょう?」


「時間はあなたの知っている相対性理論がイメージしやすいと思うけど・・・おそらくはあの3姉妹の魔法に関して不正解だと思うわ。おそらくもっと簡単なイメージだと思うけどそれがなんなのかは分からないわ。ごめんなさいね。」


「いえ、ありがとうございました。」


むぅ・・・


--------


10歳までもう少し・・・この国の学校だと私の存在は大き過ぎるよねぇ・・・普通に入学したいのに・・・


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