転生「セクシー社長秘書」
楽しく書けてます。
部屋に1歩入ったら何やら空気が?雰囲気が?違う。
神々しいというか神聖というか・・・
(ここってパワースポット?建物3階なのに?)
(神殿の中ってこういう感じなんだろうか?)
神殿と言って日〇食研の工場を思い浮かべるのが残念美人の特徴らしい。
部屋の中には眼鏡を掛けた巨乳で美しい顔立ちのスラリとした女性が1人。
白色の綺麗な髪を纏めあげ、黒いミニスカートにピチピチの白の半袖ワイシャツ。ワイシャツの上3つのボタンを外し胸の谷間を強調。そして神々しいオーラを放っている。
(セクシー社長秘書ですか!)
「どうぞお掛けください。」
「恐れ入ります。」
中の女性に促され着席。居心地が悪いのは自分が歪んでるせい?
体のプロポーションで完全に負けているからか?
(悪夢だ・・・早く眼を覚まして、私・・・)
彼女は足を組んで資料らしき物をみている。
ミニスカートで足を組んでいるので奥が見えそう。世の男子なら垂涎の眺め。
でも私は理系女子。その点は隙が無かった。
でも・・・この沈黙が辛い。針のむしろに座るっていうけどぶっ刺さってるよ。
これ、なんていう罰ゲーム?
彼女は資料らしき物を見ながら艶めかしい口を開く。
「貴女、この部屋、ノックしないで入ろうとしたでしょ?よかったわね、思い留まって。」
「そのまま入ろうとしてたら消し飛んでたわ。」
「私はここの室長のアズラエルよ。」
「・・・」
(もうやだ・・・帰りたい・・・)
彼女は更に続ける。
「初瀬野 要、20歳、女性、独身、彼氏無し。間違いないわね?」
「端的に言うとあなたはイレギュラーです。こういった事は初めての事です。」
「このまま存在自体を消して無かったことにしても良かったのですけど、私の一存では決定出来ません。」
そう言うとアズラエルは電話を始めた。
じーこ、じーこ、じーこ、じーこ・・・・・
(なぜに黒電話?っと言うか、ここに来て自分の名前言ってない。全部ばれてる・・・)
(個人情報どうなってるの、マジで!怖いわ~!しかもとんでもない事をサラッと言ってるし・・・)
「アズラエルです・・・御方様にお取次ぎ願います。・・・例のイレギュラーの女性の件なんですが・・・」
「はい・・・はい・・・畏まりました。では、失礼致します。」
チンッ!受話器を置いてアズラエルはこちらを見た。
電話の内容が気になり、普段かかないような汗をかく。
(死刑を待つ人ってこういう感じなんだろうね・・・)
アズラエルは心なし笑っている様に見える。
ガクガクブルブル・・・
体が震える・・・
(起きろ!私、起きろー!!)
(神様、今まで信じてなくてごめんなさい!!)
(なんでもするから助けて下さい!)
人生でこれほど祈った事が無い位に祈りました。それはもう全力で!
「あら?何でもしてくれるの?それは都合が良いわね。それと神様を信じるのは良い事よ。」
「え?」
(心の声が漏れている・・・マジで?)
「マジです。セクシー社長秘書のアズラエルです。」
「ごめんなさい、参りました。」
(もう泣きそう、泣いて良いよね?)
アズラエルはニヤニヤしながら話を続けた。
「要さん、あなたには転生をしてもらいます。この建物に来たという事はそういう意味です。ただ、あなたの場合、あなたを守る守護霊もしくは守護神となるものが存在しません。」
「普通はマッチングしたらここに来る事が決定事項のはずなんですが、先ほどの電話で確認したところ、私に一任されました。」
「なので私が要さんの守護霊になります。今からその手続きをしますのでお待ち下さい。」
そう言うと黒電話をかけ始める。
じーこ、じーこ、じーこ、じーこ、・・・
「黒電話の受話器が一番耳にしっくりくるんです。」
(もう勘弁して下さい・・・)
「あっミカっち?私、アズラエル~。えっとね、例のイレギュラーの子、御方様から一任されたからちょっと守護霊やってくる~」
「だから~私の仕事よろしくー!」
チンッ!素早く電話を切りアズラエルは私の腕を掴むと、奥の部屋に通じるであろう廊下に引っ張られた。
っと、同時に爆発音が!
「ひっ!」
怖くて言葉が出ない。
今し方の電話の先の女性であろう人が部屋に部屋に入るなり
「待てアズラエル!!ふざけんな!!!」
激おこでした。