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もう一つのお話し「エスケープ」

『トントン!』


俺の発つ準備も終わり部屋でリーガルと談笑していると誰かがノックしてきた。


「はい。」


それに返事をしてドアを開けたらキリーちゃんが立っている。


「キリーちゃんどうしたの?」


「役所の人が来てイツキさんに会わせろって。お母さんとシャンティさんとフェッテさんでもう居ないって言って当たっているけどどうする?裏口から出る?」


「んー・・・戻って来てから誰かに見られていたんだな・・・そうだね・・・出るのも急いだ方が良いね・・・キリーちゃん、そうさせてもらうよ。」


そう言うとキリーちゃんは頷き・・・


「じゃあ裏口にいるから準備出来たら来て。」


そう言うとパタパタと小走りで戻った。俺はリーガルに声掛けてからリースとバランタインの部屋に向かう。


(だよなぁ・・・俺が居るとここに迷惑が掛かるよなぁ・・・)

そんな事を思いつつリースとバランタインの部屋のドアをノック。そして返事を待たずにドア越しで話す。


『トントン!』

「もう行ける?」


そう言うとドアが開き・・・


「いつでも良いですよ。」


浴衣を着たバランタインが言う。後ろでリースが・・・


「イツキさん待ちくたびれたよ!」


既に行ける準備が終わっていたみたいなので役人が来ている旨を話す。


「キリーちゃんが裏口開けてくれているからそこから出るよ。」


そう言うとクスクス笑いリースは冗談を言う。


「人気者は辛いね!あはっ!」


「やめてよ。」


俺は苦笑いを浮かべつつ3人で廊下を歩き、裏口に向かう途中の自分の部屋のドアを開け中に居るリーガルに声を掛けた。


「じゃあ戻るよ。」


「あぁ、じゃあ行こうか。帰りも同じ方法なのか?」


「それ以外だと歩きだけどリーガルは歩きが良かった?」


「・・・・悪かった。」


リーガルはがっかりした表情を見せたがこればっかりはどうしようもない。俺とリーガルの会話を聞いていたバランタインが俺の横を通ってリーガルの元に行き・・・


「リーガルさんの荷物はこれ?私が預かってあげる。」


そう言うとリーガルは手を前に出して拒否をする。やっぱり照れがあるようだ。


「いや、いい!一人で持てる!」


そして俺から一言声を掛けた。


「預かってもらった方がいい。移動中落としても知らんぞ?」


「・・・・・。」


そう言うと渋い顔になったがリーガルはバランタインに荷物を黙って渡す。


「はい、確かにお預かり。到着したら渡すわ。」


バランタインはニコニコしながら荷物を受け取り最近先生から寄与してもらった魔法『空間収納』に収納した。そして俺の方を向いて・・・


「この魔法、本当に便利ですね。」


「先生の話しだとこの魔法を使うにも向き、不向きな人がいるんだって。」


「へぇ、そうなんですか?私は向いていたんですね!」


「まぁ、そういう事だね。じゃあ行くか。」


そして裏口に行くとキリーちゃんは扉を少しだけ開けて外の様子を伺っている。


「あっイツキさん、今なら外に出ても大丈夫みたいだよ。」


そう言うとこちらを見る。


「キリーちゃんありがとうね。なるべく早く戻るから。」


「いってらっしゃい。気を付けてね。」


俺は出る前に視覚妨害透過の結界魔法を張る。


「さっ出よう。」


そう言って魔族領に行くメンバーに出るように促した。各々がキリーちゃんに挨拶をし裏口の扉が閉まった。そして皆が外に出るとバランタインが聞いて来る。


「外に出る前に何かしました?」


「あ、何か感じた?」


「えぇ、微かですが魔力の発生と動きを感じたわ。」


「やっぱりバランタインは魔法に適性があったね。うん、俺らの姿が見えなくなる結界魔法を張ったんだ。城の外に出ないですぐに向かうよ、大丈夫?じゃあこれに手を通して。」


俺は自分の空間収納から輪っかが付いた帯を出す。それを各々に手を通ししっかり握るよう言う。リーガルは渋々って顔をしているがバランタインとリースは事も無げに手を通ししっかり握る。


「なんか二人は空の移動がそんなに怖くない感じ?」


「先生に鍛えてもらってますし初めて時の様な恐怖感はそれほど感じないですね。意識を保ってしっかり握ってれば良いだけですし。」


バランタインは言った後に続いてリースも言う。


「私は落ちても死なないし余裕余裕!」


「でも落ちたら徒歩ね。」


「それは嫌だわ、あはははっ!」


「じゃあ行くよ。」


リースの笑い顔を見つつ魔法を使う。4人の体がゆっくりと浮き上がりある程度の高さになったら魔族領の方角に重力を変化させて落下させた。


落下の時のリースとバランタインは体の姿勢も様になっているようで上空から下の方をキョロキョロと見回している。リーガルの方は目を閉じで帯を両手で目一杯握っている。

(まぁ・・・仕方がないわな・・・)

などと思っていたらバランタインが帯を手繰り寄せリーガルを後ろから抱きしめた。

俺はその様子を見つつ・・・


(ミカエル様、魔族領に誘導お願いします。)


(・・・・・。)


ミカエル様は何も答えてはくれなかったが誘導してくれるだろう・・・


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